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791話 少佐の暴走④


 しかも魔力がドス黒く見える。

 グリュムが禁忌で強化したのはわかるが、違う――禁忌野郎との圧が違う。


 禁忌野郎より強くなっている。

 どいうことだよ……禁忌野郎より強化させたのか……?


「どれだけ強くなろうが関係ない――――覇閃晶!」

「強い相手であれば燃えるぜ! ――――覇閃晶!」


 セイクリッドとモリオンは武器を地面に叩きつけ、斬撃と槍撃がイングルプに直撃した。


「効ンワ! オレサマワ最強ノ力ヲテニイレタ! 誰モ怖イモノナドナイ!」


 強力な技を使ってもかすり傷程度かよ……。

 だが、グリュムよりは強くはない俺はイングルプに近づき――。



「――――豪創刃!」



 足目がけて切り上げた――深く抉ることはできたが切断することができなかった……。

 創造の魔剣でも無理なのかよ……。

 俺の力不足なのか……? グリュムの力が上回っているのか……?

 しかも一瞬で再生にした。



「キモチイイゼ……。テメェモ、キモチヨクナレヨ!」



 イングルプは拳を使いって襲いかかる。

 早い!? 回避することができず、魔剣で拳を受け止めるが……重すぎる……。

 いろいろと強化されても、キツい……。


「主殿、今助けてやるぞ!」

「領主殿、しっかりしろ!」


 セイクリッドとモリオンが近づいてイングルプに攻撃をしたが、金属が響く。


「我の剣が通用しないのか……?」

「どうなっている……? 龍を簡単に貫く槍だぞ……」


「テメェラノ攻撃ワ痒インダヨ! スッコンデロ!」


「「――――ヌワァァァァァ!?」」


 二方は手で薙ぎ払われて壁に激突した。

 お陰で隙ができた――。



「――――フリアティク・エクスプロージョン!」



 魔剣を解除して、再度炎と水の【混合魔法】を使い、イングルプの拳に触れ、水蒸気爆発をさせた。

 だが、ふっ飛ばすことができずに後ろに仰け反っただけだ。

 

 強力な【混合魔法】でも無傷なのかよ……。

 俺は近距離は危ないと思い後ろに下がる。


「セイクリッド、モリオン、大丈夫か!?」


「我は大丈夫だ。しかしモリオンが……」


 モリオンのほうを振り向くと――身体が黒い靄に侵食されて鎧がボロボロだった……。

 しまった……モリオンは結晶騎士の中で一番強化されていない……。

 いくら禁忌に耐性があるとはいえ、強化されたイングルプでは厳しいか……。


「待ってろ、今助けてやるからな!」


「ナニヨソ見シテイル!」


 かなり距離をとっていたが、目の前にイングルプが……。

 マズい……、もう拳が襲いかかろうと――。



「――――サンダートール!」

「――――アイスグングニル!」



 コトハは雷魔法で巨大な雷のハンマーをイングルプの頭上に落とし――ナノミは氷魔法で巨大な氷の槍でイングルプの心臓を狙って直撃する。


「痒インダヨ!」


 あまりダメージにはならないが動きが止まった。



「――――アブソリュート・クリスタル!」



 そしてルチルは結晶魔法を使ってイングルプを結晶化させる。

 3人のおかげで拳を食らうことなくモリオンに駆けつけることができた。


 俺は急いで治癒龍の魔剣(エメロッテ)を出してモリオンに当てて黒い靄を消し、身体を完治させた。


「主殿、モリオンは!?」


「大丈夫だ。気絶しているだけだ」


「それはよかった……。けど、どうする? モリオンが戦闘できないのなら、かなり厳しい状態だ……。メアたちの救出が終わるまで我が時間を稼いで逃げるしかなさそうだ……」


「良い選択だが、それまでにみんなが保たないぞ。ここは俺に任せてモリオンを見てくれないか?」


「主殿が? わかった……無理をしないでくれよ」


 セイクリッドは察したのか止めることはしなかった。

 

 創造の魔剣(エフィナ)が通用しなくても俺には切り札がある――俺は炎の魔剣(フランカ)を出して銃剣――【絆】化させる。

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