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786話 第三試合


「なんですのあれ……。少佐があの魔道具の魔力を吸い取ってどんどん強くなっていますわ……」


 サリチーヌにはそう見えるか。

 ここまで強化されるとカイセイとって少々面倒な相手となった。


「フフフフフフ……、ここまでしないと勝てないとは、下等生物らしいですこと……」


「今までが優しく思えるほどですわ……。でも……わたくしはゴンザレスさんを信じます」


 ここまできたら信じるしかないよな。


「早く始めろ! 身体が疼いて仕方ねぇんだよ!」


「は、はい! それでは試合開始――!」


 慌てて司会が言うと、イングルプはもうカイセイの目の前にいて斧を振りかざしている。


「おせんだよ! 真っ二つになりやがれ――」


「危ないですわ!」


 だが、カイセイは()()()()で隠した大剣で軽々と受け止めた。

 結局はイングルプは力技だけの奴にすぎないか。


「なぁ……」


「驚いている暇はないぞ――――轟光斬!」


「――――ギギャァァァ!?」


 カイセイは布の中で七色に光り輝く大剣を素早く鎧ごと身体を切りつけ――イングルプは後ろにのけぞり悶絶する。

 とっさの判断で後ろに下がったか。


 もう少し遅ければ、モロに切ることできて邪石も破壊できた。


「い、痛み……? な、なんだよこれは……。テメェ……オレサマに何をした!? 回復しねぇじゃねえか!?」


 さっきまで威勢がよかったイングルプはカイセイから距離をとった。

 効果絶大でよかった。


 イングルプが警戒しているところを見て周囲は驚く。


「俺は何もしていないぞ? だが、この剣はお前を許せないらしい――」


「や、やめろ!? み、見せるな!?」


 カイセイは布を取ると――イングルプは虹色に輝く(クリスタル)結晶の大剣(グレートソード)が嫌なのか、さらに後づさりする。

 

 やっと自分にとって危険だとわかったか。

 禁忌野郎だったら、布で隠してもわかっていたぞ。


 まあ、予想通りの展開になってよかった――俺が結晶魔法で大剣を創ってカイセイに渡して正解だった。

 じゃないと禁忌で強化されたイングルプを倒すことなんてできない。

 相手がイカサマをするなら俺は事前に防止するだけだ。もちろん俺が創ったから【浄化】【断罪】がスキルが発動する。


「――――光瞬連斬!」


 カイセイはものすごい速さで設置されている邪石を全部切りつけて破壊する。

 【破壊者】も十二分に発動して上々だ。


 そしてイングルプは周囲からの邪石の強化もなくなった。


「あ、ありえねぇ!? 絶対にありえねぇ!? な、なにが起きていやがる!?」


 ただ、イングルプは尻もちついて後づさりするしかなかった。


「こいつ、勝てないとわかるとすぐに逃げる。私のときもそうだった」


 確かにファントムの言う通りだ。だが、アイツらが勝手に決めた死闘だ。情け無用だ。


「フフフフフフ……、情けなくて醜い姿ですこと……。ゴンザレス……遊びはおしまいですこと……」


 メアさんはご満悦で終わらせていいようです。



「――――覇王・一閃!」



「――――ギャアァァァァァ!?」

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