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771話 深夜の練習


 深夜になり、ほとんどが酔いつぶれていた。

 まさかここで朝を迎えるのか……?


 しかも、ハーティとサムワはどこか行ってしまい戻ってこない。

 まとめ役2人が不在なのは困ります。


 仕方ない、探すか――。


 メアも気になっていたようで俺たちは2人の魔力をたどって――西に向かった。


 噴水広場につくと、真夜中に金属音が鳴り響き、火花が散り――武器を交わしているハーティとサムワだ。


 2人とも大量の酒を飲んでも平然と武器を振っているのですが……。

 ハーティは2本の湾曲剣(シャムシール)を使っている。

 双剣使いが相手となる。


 素早い相手になるが、カイセイなら大丈夫だ。


「誰かと思えばお前たちか。ゴンザレスは来てないのか?」


 ハーティは気づいて中断をする。


「ゴンザレスは明日に備えてもう寝ているぞ」


「そうか。いたなら、今ここで決闘してもよかったけどな」


 どれだけカイセイを気に入っている。

 よほど仲間に入れたいようだ。


「決闘前に試合してどうする……。ここに来たのはお前たちの仲間を帰らせてくれないか?」


「そんなことで来たのか? もう少しやってから切り上げるつもりだ。悪いがもう少しだけ迷惑をかけるぞ」


「それならいいぞ。じゃあ、俺たちはこれで――」


「待った。お前たちに聞きたいことがある。この場ならいいだろう」


 その聞きたいことがある? 面倒になりそうだな……。


「フフフフフ……手短にお願いします……」


 メアさん、乗り気になるのではありません。


「どうだろうな。返答次第では長くなる――お前たちはよくあたいたちを見つけたな。後をついてきたわけでもない、かなり探知能力に長けている」


「フフフフフ……これくらいは当然ですこと……」


「その当然がおかしい。そんなやつ見たことも聞いたこともない。まあ、いるとしたら帝国軍の上層部はいると思う」


「では……ワタクシたちは帝国軍所属と言いたいのですか……?」


「いいや違う。帝国軍がそんなことはしない。クーランドがあたいたちをお遊びとして付き合うはずがない」


「えっ、違うのか!? 俺はあいつのが貴族のお遊びにされているかと思ったぞ……」


 どうやらサムワは俺たちを帝国軍だと思っていたようだ。


「それに――ゴンザレスはお前たちの中では強さは下のほうだと思っている。まさか1番強いやつを決闘に申し込まないのはどうもおかしいと思っている」


「フフフ……否定はしません……」


「あれで下なのか!? ゴンザレスより上がいるとか想像したくねぇ……」


「なんだ知らないでゴンザレスと相手したのか? この目の前にいる2人はゴンザレスと比べものにならないほどの強さだ。あたいでさえ闘いたくないくらいに」


「はぁ!? ハーティが弱音になるほどかよ!?」


 かなりの考察力だ。団長をやっているだけのことはある。


「フフフ……そこも否定はしません……。では……第二試合を明日に持ち越したのはワタクシたちの強さを把握したかったのですか……?」


「それもある。だけどゴンザレスがあまりにも強かったから、どんな主人なのか見たかっただけだ」


「それで……満足しましたか……?」


「まだあるぞ。サムワ、ゼロとラグナロクは何者だと思う?」


「急に言われても困る……。まさか反乱を起こした冒険者たちか?」


「最初はそう思った。だが、冒険者がここにくる理由なんてない。もし、来たならばこんな遠回しなことをせずに、真正面で戦うはずだ。だから結論から言うと――お前たちは()()()()()()()から来たな?」


 

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