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761話 理不尽なやり方


「どういうことよ!? 私は悪いことなんてしていないわ!?」


「確かにお前は何もしていない。だが、ヌルイヌの賭けにお前が入っている! ヌルイヌは昨日負けた――言い訳しても連れて行くかならな!」


 おいおい、オーナー……他人を賭けるとは、バカげているだろ……。

 正真正銘のクズだな……。


「なんで私が賭けの対象なの!? 私以外にもっとあるでしょ!? この建物とか賭けの対象になるでしょ!?」


「もう遅い! お前の行き先も決まっている! ケキルソン男爵に買われる予定だ! 契約は絶対だからな!」


「あ、あの男爵に……、ぜ、絶対いや……」


 ベネッタは顔を真っ青にして震えが止まらなくなった。

 この感じだと、前々から企んでいたようだな。

 おそらく、ベネッタは後付で言われたかもしれない。


「あの汚い豚男爵ですか……。最悪をですわね……」


 サリチーヌが青ざめて言うのは、相当ヤバい奴みたいだ。


 理不尽に奴隷にされてるのは、見過ごせない。


「フフフ……何を勝手に連れて行こうとしているのです……?」


「「「ひぃ……」」」


 メアは【威圧】を出して軍の奴らは震えが止まらない。

 やはり先に手を出すと思いました。


「じょ、女帝……、お前には関係ない……。これは我々の問題だ……」


「大アリですこと……。誰がここの宿の面倒を見ないといけないのです……? ワタクシは大事なお客様をですこと……」


「か、関係ない!? い、いいからそれをやめろ!?」


「では……、交渉しましょう……。ワタクシたちの面倒を見る期間だけの猶予を与えてくださいます……? 決心つかずに連れていくなんて可哀想ですこと……。あなたはそれでも帝国軍でしょうか……? 理不尽なことをして喜んでいるとは情けないです……。まだ冒険者ギルドのほうが聞き分けがよかったです……」


「こ、これは仕事でやっていることだ!? 好きでやっているわけではない!? い、いいだろう……俺たちにも慈悲はある……。お前たちの世話が終わるまでは連れていかない……。だ、だが、監視はつけさせてもらうぞ……」


「フフフ……、交渉成立です……」


 メアは【威圧】をやめて軍の奴らは慌てて外に逃げ出した。

 強引に話しを進めたが、こうなることは予想していた。


 しかし……メア……対象の奴にだけ【威圧】をできるようになった?

 サリチーヌたち怯えることなく普通でいる。


 まあ、無関係の人を巻き込まないのは大変便利になったのはいいことだ。


「た、助かった……。ありがとう……ラグナロク嬢……」


「その場しのぎでしかございません……。お礼は全部終わってからにしくださる……?」


「なんで私がこんな目に……」


「あの、豚男爵はここから遠距離の街――ボーへイマに住んでいるのに、なぜあなたが選ばれたのです? もしかして会ったことはありますの?」


「はい……ヌルイヌさんと知り合いです……。お金を貸し借りしている仲だと……。ヌルイヌさんの顔合わせでここに来て、私を見ると鼻息荒く興奮して気持ち悪かった……」


 完全に狙ってやっているだろ……。おそらく、賭けで負けたのは嘘かもしれない。

 ベネッタを献上してお金をもらうつもりだっただろう。

 その金でギャンブルに使う可能性がある。


「あなたも苦労してますわね……。猶予を与えられたとはいえ、どうしようもありませんわ……」


「ヌルイヌさんを待つしかないよ……。この契約を無効させるんだから……」


「待っても来るとは思わないな。ベネッタが奴隷にされてないとわかれば、絶対に会うわけがない。信用はしないほうがいいぞ」


「い、いやよ……。あの汚い男爵の奴隷になりたくない……」


 もう限界なのか泣き崩れてしまった。

 仕方ない、手を差し伸べるか。


 そう思っていたらメアは笑って楽しそうです。

 あっ、勝手にどうぞ――。


「まあ……可哀想に……そんなあなたに朗報です……。最近……ワタクシの屋敷で使用人が足りていないのです……。掃除や洗濯などしてくれる人を探しています……。誰かやってくれる人はいませんか……?」


「えっ……それって私に言っているの……?」


「ほかに誰がいるのです……。もし、使用人になってくれるのなら……、豚男爵だろうが下等生物だろうが、責任を持ってお守りしますわ……」


「ぜ、ぜひお願いします! なんでもやりますので! 私を採用してください!」


「フフフフフ……交渉成立ですね……」


 まあ、俺の領地は使用人不足なのは本当ではある。ベネッタ来るのだった歓迎はする。

 というか、領地に行く前にネタバレしないといけないが、いつ言う?

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