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704話 牢屋⑥


 みんな俺たちの魔法が発動しなくて戸惑っていた。


「レイさん……まさか無効化されたのですか……?」


 カイセイは気づいたか。


「ああ……、ここはダンジョン化された……。邪石(コア)を破壊されないかぎり空間魔法が使えない……」


「そんな……、じゃあ……コアを破壊しないと出られないのですか……?」


「そんなことはない。破壊しなくとも城を出ればいい……」


 邪石(コア)を場所はすぐにわかった。小さい塔(タレット)――帝王の寝室にある。


 破壊するより出たほうが早い。


「そうですか……。なぜこのタイミングで……?」


「帝王の宝物を手にしたからだ……。なんがなんでも取り戻しに行くだろう……」


「「「いや……」」」


 おそらく3人の形跡がわかるようになっているかもしれない。

 帝王(ボウフマン)はパレードで城にいない。

 ということは邪石を発動したのはグリュムの可能性が高い。


 ダンジョン化までするのは、何かと不都合のようだ。

 

「この3人を……帝王……許さん……」


 カイセイは魔力を出して嫉妬してます。

 その下心……やる気になるのは助かるけど……。


 ここから出口までかなりの距離だ。主力である勇者はパレードでいないのはいいが、軍との戦闘は避けられない。手薄とはいえ、俺たちがバレてしまう。


 ……今は城から出ること――みんな無事に救出するのが優先だ。


「すまない……呼んでおいて巻き込んでしまって……」


「いえ、この子たちを放っておけなかったから、私たちは行くと決めました。レイさんは悪くありません」


「そうですよ。今度はレイさんが救ったように今度は私たちがこの子たちを守ります。手伝わせてください」


 コトハとナノミは文句を言わずに協力してくれる。

 本当なら戦いは避けたいはずだ。本当に申し訳ない。


 カイセイは――。


「絶対に君たちを守る。心配しないでくれ」


「「「はぁ……」」」


 喜んでやってくれるならいいか……。シャルさん、ありがとうございます。


 あとは……捕まっていた人の体力が持つかだ。

 エリクサーと「龍脈」で回復しても、身体は痩せ細って本調子ではない。


 ……仕方がない、魔力はかなり減るが、早く脱出するためだ。


「ちょっと待ってくれ、みんな元に戻す――――リスタート!」


 俺は時魔法を使い痩せ細っている人の身体を捕まった前に戻す――。


 辺境伯、テムズさんすぐ元通りになったが、まだ4人の身体は戻らない。

 長い間捕まっていたからまだ時間がかかりそうだ。



「「「ああああああああ、ああああ……」」」



 グールたちが牢屋から出て俺たちのほうに向かってくる。

 ダンジョン化されて自由に鍵が開けられるようになったか……。


 タイミングが悪すぎる。ここはメアに任せて――。



「――――サンダーブラスト!」

「――――アイスブラスト!」


 コトハとナノミは雷と氷魔法――雷撃と氷の大粒がグールたちに直撃し、身体が粉々になった。


 撤回しよう……俺がただ過保護だったのかもしれない……。

 2人は肝が据わっていることを忘れていました……。

 さすが元勇者だけのことはあります……。


 2人のおかげで魔法に集中できる。

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