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67話 ゴーレムと戦う

 鉱山にたどり着いた。

 険しい道を進むのかと思ったが一本道で楽だった。


 しかし……まだ中に入っていないのに【魔力感知】で大きな反応がある。

 一つ一つ重い……魔力に押しつぶされそうだ……。


『レイ! 【魔力制御】を解除して! このままだと気を失ってしまう!』


 エフィナは焦って言ってくる。それほど今回の相手は厳しいということか。


「わかった……」


 抑えていた魔力を解除し、身体は軽くなった。


『ここから気をつけて行かないとね! 油断は禁物だよ!』


「そうだな……アイシスは大丈夫か?」


「問題ありません」


「それじゃあ行くか」


 鉱山内は広く、意外にも明るい。歩くと周りが光る仕組みになっている。

 エフィナによると、ここの周りは魔石みたいに人の魔力に反応して光るそうだ。

 暗闇で戦うのを覚悟していたが、不都合なく戦えるのでこちらとしては助かる。


 地図で確認したところ採掘場所は3カ所に分かれている。

 まずは近くの場所から進むことにした。


 反応が強くなってきた――全長5m以上の図体が徘徊している。

 ゴーレムだ――しかも5体。


「ご主人様、ここは任せてください」


「いいのか? 一緒に戦った方が……」


『レイはアイスゴーレムにとって温存した方がいいよ! アイシスに任せなよ!』


 適材適所ということか、2人の言う通りにする。


「わかった、無理はするなよ」


「承知いたしました。」


 アイシスは魔剣(自分)を出し――ゴーレムの近くへ行き――。


 コアを目掛けて――。


「――――刺氷」


 ――突き刺さり、コアは砕け、ゴーレムは崩れて倒れた。


 休むことなく、魔法を使う――。


「――――アイシクルランス」


 ――氷の槍はコアに直撃し、ヒビが入り――砕けた。


 残りの3体も同じように倒す――。


 早い……いや、これがアイシス本来の強さなのかもしれない。

 魔剣を持っていると魔力が膨大に溢れて輝き、きれいである。

 普段は魔力を制御して、魔剣そのものにためている感じだ。


「お待たせしました。次に進みましょう」


「そ、そうだな……」


 アイシスは何事もなく、ゴーレムを無限収納に入れて先に進む――。


 今のところゴーレムしかいない……そろそろ目的の場所に着く頃だが……。


 大きな反応があった。2体……いや、3体だ。周りは氷が張っている箇所もある。


 いた……アイスゴーレムと確認した。


 全長10mほどで氷に覆われており、通常のゴーレムと形が全然違う。


 3体は全く動こうとはしない。採掘場を守っているのか?

 考えている場合じゃない、ここを安全にしなければ。


「アイシス、援護よろしく」


「承知しました」


 火魔法を使う――。


「――――フレイムソード!」


 火の剣を左手に持ち、アイスゴーレムに近づく――。


 気づかれたのか、アイスゴーレムの1体は地面を叩きつけ、氷の柱を次々と出して直進してくる。


 そんなことができるのかよ――横に避け、体勢を整え、コアを狙って――。


「――――刺炎!」


 硬い……。

 コアは破壊できなかった。

  弱点でも効かないのか……ノズカッテさんのミスリルの斧が折れるのもわかる……。


 アイスゴーレムは拳を振ってくる――早い!?

 ギリギリ避け――後ろに下がる。


『レイ! このアイスゴーレムは異常だ! 魔剣を使った方がいいよ!』


 エフィナは焦って言い出す。


「わかった、しかし……火魔法が効かないのか……」


『違うよ! 魔力を多めに使えば倒せるよ! でも、魔剣でコアを破壊した方が楽かもしれない!』


 なるほど、だったら魔力を思いっきり込め――。


「――――フレイムランス!」


 ――火の槍はコアに直撃し、破壊でき、アイスゴーレムは崩れた。


 よし、これなら倒せる。

 だが……エフィナの言う通り魔剣で倒した方がいいな……このまま魔法を連発すれば長期戦は危険かもしれない。


 火の剣(フレイムソード)を解除し――魔剣を出して右手に持つ。


 1体のアイスゴーレムが近づいて来る――拳を振るい、避ける――。


 さすがに重みのある拳は剣で受け流すことができない――隙を見せたらコアを突く――。


「――――刺剣!」

コアを貫き――アイスゴーレムは崩れていく――魔剣の刃は通るようだ。


『これならアイシスも近距離は大丈夫だね!』


「アイシス! 1体頼めるか?」


「問題ありません」


 アイシスは残りのアイスゴーレムに攻撃を避けながらコアを狙い――。


「――――斬破」


 切りつけた箇所にヒビが入り――砕け散り、倒した。


 これでここの採掘場は安心だが……次の場所に進むのは危険だ。

 あの厄介なアイスゴーレムがまだ数十体いるのは無謀すぎる……。

 今日は鉱山の外にテントを張って休むことにする。

 魔剣でコアが破壊できるだけでも大きな収穫だ。


「体力を考えて今日は戻るぞ」


「わかりました」


『賢明な判断だね! 2人とも多くの魔力を使ったからね!』


 ――鉱山の外に出て安全な場所にテントを張り休む。



 ――――◇―◇―◇――――



 ――翌日。


 朝食を終えて、鉱山の中へと入る――。 


 今日は中間辺りの採掘場に向かう。


 途中でゴーレムに遭遇し、魔剣でコアを破壊して進む――。


 わかったのはゴーレムがただ徘徊しているだけで、知性がないとわかった。


 目的地への到着が近づいたところでアイスゴーレムの魔力反応を感知した。


 その場にはアイスゴーレムが10体以上いる……。


 昨日の採掘場より広く、数も多い……やっぱりここを守っているのだろうか?


「アイシス、戦闘は任せる! 行くぞ!」


「承知いたしました」


 昨日と同じように「刺剣」の技を使い、次々とアイスゴーレムを倒していく――。


 ――少し厳しいが、なんとかここの採掘場も安全確保できた。


「はぁ、はぁ……アイシス、大丈夫か?」」


「平気です……それより、ご主人様が……」


「大丈夫だ……休めば問題ない……」


「そうですか……私が無限収納に入れますから、休んでください」


「ああ……頼むよ……」


『今日はここまでだね』


 アイシスはアイスゴーレムを無限収納に入れ終わったら、鉱山の外に出て再びテントで休む。



 ――――◇―◇―◇――――



  ――翌日。


 今日は奥にある最後の採掘場に進む――。


 やはり奥の方は尋常じゃない程の魔力反応がある……。

 そこのゴーレムを倒せば終わるはず。


 途中でアイスゴーレム2体が立ちふさがる。


「アイシス、片方はよろしく」


「かしこまりました」


 アイスゴーレムの戦いは慣れてきたからすぐ倒したが――。


 さらに2体がこっちに来る――。


 再びコアを破壊し、先に進もうとすると――。


 今度は3体来る――。


 なぜだろうか……誰かの指示で動いているような気がする。


 再び倒すとまたこっちに来る――。


 ――繰り返し倒すがキリがない……。


 突然重い魔力を発するものが来る――。


「なんだこの魔力は……」


 震えが止まらない……。


「アイシス……大丈夫か……?」


「はい……少し重いですが……大丈夫です……」


『2人とも大丈夫!? ここは逃げよう!』


 エフィナの言う通りここはいったん引く。


 ――するとアイスゴーレムより一回り大きいゴーレムが来た……。


 銀色と水色が混じった輝きは……もしかして――。


『ミスリルゴーレム……2人とも早く逃げて! 相性が悪すぎる!』


 噓だろう……こんなチートな魔物がいるのか……。

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