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669話 城の情報


 街道を走って数時間が経つ。


 このタイミングでシャルさんが悲しそうな顔をしている感覚がある。

 まさか……何かあったのか……? もしかしてソシアさんに……?


 多分、エフィナは察知して天界に行ったと思う。

 あとで確認する。


 その間に王子はムロナクに城の状況を聞いた――。


「内戦争が起きても焦りはしていませんでした。街を占拠されても上は冷静で不気味でした」


「なぜだ……かなりの負いやったのに焦らないのはどういうことだ……」


 よほど取り返す自信があったのだろう。結果として全部取り返された。


「では、兄上――エレの様子は?」


「エレリット殿下は変わらず民のために行動しています。貧困をなくすために自ら行動をしています」


「そうか……、エレは変わらずに民を救っているのか……。よかった……内戦で帝王に同じような行動をしなくて……」


 意外に第一王子はまともみたいだ。兄の話をしたことがなかったから仲が悪いと思った。


「兄を心配しているのか?」


「その通りだ……。父の思想を押しつけられている……。継承させるために帝王と同じ道を……。私が止めなければいけない……」


「まともなら非道をしている親の言うことなんて聞かないと思うが」


「エレが王になってしまえば、利用する愚か者が出てくる……。そいつらの排除もしなければならない……」


 利用する奴も大丈夫な気がする。話からすると王を任せられるほど、まともだと思う。

 まあ、実際に会ってみないとわからないけどな。


『ある程度経過したけど、何かあった?』


 エフィナから念話がきた。

 ここでつなげてるということは、何かあったかもしれない。


『いや、特にはこれと言った情報はない。そっちこそ大丈夫か?』


『そうなんだ。こっちは大丈夫だよ――メメットがよだれを垂らしながらシルセスの尻尾を舐めて昇天したり、フランカがバーミシャルの等身大の像を完成して神社に祀ったら、カイセイは誰もいないと思って――興奮して、抱きついてキスしたり、胸を揉むしぐさをしているなんて口が裂けても言えないよ!』


 …………そっちの報告かよ……。だからシャルさんが悲しい気持ちに……。

 ドン引きを通り越して悲しくなったか……。


 メメットはいつものことで許容範囲だが、カイセイはダメだろう……。

 そんなに我慢できないのか……。 


『フフフフフ……平和でいいですこと……』


 メアはにやついています……。ある意味平和だな……。


『メメットにはシルセスが嫌がるから控えるように、カイセイには当分神社の出入り禁止するようにしてくれないか……?』


『わかった! 伝えておくね――』


 全く……まだ半日も経っていないに、俺がいない間に暴走するとは……。

 いても暴走するだろうが、自重はしてほしい。


 少し時間を開けてムロナクにいろいろと質問した――。


 ド変態(スール)とそのエルフの失踪の件を話すと――。


「エルフですか? 残念ながら大人数のエルフを見てはいないです。この大陸にエルフがいることは大変珍しいので、大人数で行動していたら周囲は大騒ぎします」


 ということは影に隠れて過ごしているってことか。

 だが、長期間この大陸にいるならバレてもおかしくはない。

 バックに厄介な奴がいるのは間違いない。


 ドミベック商会のことも質問すると――。


「ドミベック商会は裏で違法行為をしていると耳に入っています。ですが、上の者が違法行為を耳にしているのに処罰をしないのはおかしいと思いました。まさか上と密約しているとは……。腐っている……」


 侵入しても裏を探ることはできなかったようだ。

 上もかなり秘密にしていることが多そうだ。


 これもスパイ対策なのか? 結局は帝都に行かないとわからないしな。


 さらに時間が経つが、そろそろ休憩しても――昼食をしてもいい時間になった。


「休憩しないのか?」


「はい、宿泊する村――オンオルに着くまで休憩はしないです。緊急なら止めますが」


「いや、大丈夫だ。村に着くまで馬車を動かして疲れないのか?」


「その必要はありません。石をつけているかぎり疲れを感じないようです。それに空腹も、皆は不老不死の聖石とは言ってます。危険もあることを知っているのに付けているのはどうかしてます……」


 そういえば邪石ことを忘れていたな……。

 空腹まで感じないのか……。もう人間やめているようなものだろ……。馬も化け物みたいにして……。


 帝王は無敵の軍をつくろうしているのか……?

 

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