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623話 自称、真の力②


 俺は法王から距離をとり、アイシスとセイクリッドと合流をする。


「助かった。けど、セイクリッド、ナーガ族の子と一緒に来るのは危険だぞ」


「我もそうしたいところだが、予定変更しなければいけなかった」


「変更?」


 セイクリッドは部屋の出入り口を指で差した。

 …………そういうことか。


「なるほど、それは仕方ないことだ」


「わかってくれるとは、さすが主殿だ。子どもたちはライカとソアレに頼んだ。心配は無用だ」


 当然だが、ソアレも一緒に来たか。この2人に任せれば安心だ。


「じゃあ、早く終わらせないとな」


「ハハハ! そうではなくてはな! ――――覇閃晶!」


 セイクリッドは凍った法王に結晶の斬撃を身体に当て――。


「――――ぎゃぁぁぁ!?」


 氷が砕け散り、傷を負って床に倒れて痛みもがいていた。

 ん? 痛覚があるのか? 確かさっきの攻撃――空中のときに当たったが、効いていたな。

 結晶は耐性がないのかもしれない。

 


「セイクリッド、もう一度頼む」


「承知――――覇閃晶!」


「何度も効くと思うな!? ――――絶法拳!」


 法王は起き上がると、拳を突いて斬撃を防いだ。

 俺たちのオリジナル(ユニーク)魔法ならと思ったが違うようだ。

 そうなると――。


「アイシス、特大の混合魔法を頼む。その間に俺たちが時間を稼ぐ」


「かしこまりました――」


 アイシスの周りには冷気が漂い準備をしている。


「させるかぁぁぁ――――!」


 法王は気づいたのかアイシスを狙って近づいてくる。


「悪いがさせない――――ブリザード!」


「――――やめろぉぉぉぉ!?」


 俺は氷と風の混合魔法を使い――氷の強風で法王を襲う。

 足を止め、堪らえようと必死だ。部分的に凍るが、効いているようだ。

 やはり、氷耐性はない。


 アイシスの氷魔法(アブソリュート・ゼロ)ですぐに出てこなった。

 そして、セイクリッドの覇閃晶は氷のおかげで対処できなく、かなりのダメージを与えたことになる。

 さらに、【再生】する魔力量もかなり消費していることがわかった。



「――――覇閃晶!」



「――――ぎゃぁぁぁ!?」


 セイクリッドはもう一度攻撃すると、痛みもがいて向かってくる様子はなくなった。

 傷口の再生も遅く、これで確信した。


 まだアイシスが準備できていないようだから、俺たちは近づき――。



「――――氷迅絶破!」

「――――斬滅連覇晶!」


「――――ぎぃぎゃぁぁぁ!?」


 俺は氷の魔剣を出して切り込むを入れ――そのあとにセイクリッドの連撃で入れて吹っ飛ばした。


「準備が整えました。速やかに退避してください」


 ちょうどいいタイミングでアイシスが準備できたことで俺たちは戻り――。



「――――アイスエイジ」



 氷と時の【混合魔法】は冷気が凍り広がっていき、法王は全身氷漬けになり、部屋全体凍りつくされてしまう。

 法王は固まったままだが、魔力がある。


 けど、次第に魔力が徐々に減ってきている。問題なければ消滅して氷の中で永眠して終わる。

 さすがに上級クラスの混合魔法に耐えられるわけないか。


 やっと終わりに――。


「な、なんで魔力の球体が来るんだ!?」


 バルバトが驚いて言うと、無数の魔力の球体が法王に取り込まれていく。

 そして、膨大な魔力を放ちながら、氷にヒビが割れ――砕け散って出てきた。


「ふぅ……遅いじゃないか。少し焦ったが、出来損ないなら十分なほうか」


「お前……どこから奪ったやつだ……」


「奪った? 何を勘違いしている? これは出来損ないの()から貸しを取っただけだ! まさか出来損ないどもが役に立つとは、称賛に値する」


 民って……こいつ、ヤカハートにいる民まで【奴隷契約】していたのかよ……。

 本当に腐っている……。

 だから遠いから遅れて来たってことか。最悪なタイミングだ……。

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