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608話 占拠された採掘場へ


 ――5日が経過した。


 徘徊しているゴーレムを倒して進むのだが、一切魔物と遭遇をしていない。

 聞いていた通り、中央大陸はゴーレムに追い出されていた。

 

 やはり頑丈な魔導兵器には太刀打ちできないできなかったか。


 しかし、銅を採掘して大量に増産していえど、この技術があるなら法王軍だけで魔王を討伐できたのではないのか?

 ここまでゴーレムを恐れているなら余裕だったはずだ。


 まあ、最小限に抑えたいから利用した可能性もある。

 それでも法王軍が占拠しても聖王が奪いに行くのは変わりはないか。


『レイちゃん考えごとー? 悩みがあるなら言ってごらん』


 別に悩みでもないが、シャルさん思ったことを言うと――。


『あー、そのことなんだけど……。魔王はあっちは絶対倒せないよ』


『倒せない? まだ技術がそこまで発達していなかったのですか?』


『ううん、違うの。魔王はアンデッド化して普通では倒せないの。ゴーレムで倒しても復活して、弱点である光魔法を覚えている人でも並大抵で倒せないからカイセイにしか無理だよ』


 そういうことか……。でなければ勇者(カイセイ)に頼らないと無理ですね。

 かなりの事情がありました。


「みんな、もう少しで着く。気を引き締めて行こう」


 カイセイが言うと、今までとは違く静まって緊張感がある。


 大きな崖の間が見えてきた。ここからは戦闘になるからライカに四つ子を任せて終わるまで待機させる。

 中に入ると、周りは固い地盤に、人工的に掘られている箇所があった。

 奥には――鉄でできた巨大なゴーレムが道を塞いでいた。


 すでに敵地に入ったわけということか。まだ俺たちに気づいていないし、魔法で倒したいところだが、

 距離がありすぎる。倒したところで敵に気づかれて準備される。


 しかも、崖の間とは何か引っかかる。

 普通なら入る前のところで見張りをして警戒するはずだ。


 俺たちが入っても何も起こらない。あっちにゴーレムが待機しているなら罠をしかけてもいいはずだ。

 そう、入口からゴーレムが現れて挟み撃ちするとか。


 それすらないのは、おかしい。

 よほど、あのゴーレムだけに自信があるようだ。


「鉄の塊だけとは、相当なめられているな! 我が先に行って切ってやろうではないか!」


 セイクリッドは剣を構えてやる気満々です。 

 そう考えていたが問題ないとですね……。

 何が来ようが俺たちで対処できますし……。


「セイクリッドさん、俺に任せてください。あの鉄のゴーレムを倒して敵に勇者が来たと、恐怖を与えます」


 カイセイは自信があるようだ。まだ距離があって【鑑定】では判断していないが、倒せる範囲だと思う。

 俺は止めはしない。

 確かに勇者が牽制すれば相手は混乱する。


「ふむ、いいだろう! 思う存分暴れてこい!」 


「はい! では行ってきます!」


 カイセイは剣を構えてゴーレムに向かった。

 

「本当に大丈夫か?」

「また若人のクセがでている」

「カイセイが言うなら構わねぇが、ちぃと心配だ」


 3人の隊長は不安であるようだ。


 カイセイは距離を縮めると、ゴーレムはコア辺りから膨大な魔力反応が出る。

 隊長たちの勘は当たりました……。


「カイセイ、戻って来い! それか、崖の上に行け! ビームが来るぞ!」


 俺が叫ぶと足が止まり、気づいたようだ。

 すぐさま、急いで上に登る。


 これで心配はない――。



「――――クリスタルウォール!」



 俺は魔法で結晶の壁を創ると、物凄い速さのビームが直撃する。

 ビームが消えると、壁は少しだけ削れた。


 威力は大したことではないけど、まさかビームを放つゴーレムを開発していたとは。

 なるほど、一本道である崖に敵が押し寄せると放つ仕組みなっているのか。


 道理であのゴーレムだけで十分だ。ほかの奴なら瞬殺で終わっただろうな。


「な、なんだ……あれは……ゴーレムが光魔法を使っているだと……」


 騎士たちは動揺していた。

 ああ、ビームを初めて見ると光魔法と思うのか。


 仕方がない、未知のゴーレムを対処させるのは難しいか。

 ここで待機させて、俺たちで倒すとしよう。

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