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513話 セイレーンの故郷へ


 オーロラの故郷に行く日になった。


 俺の屋敷前で集合で外に出ると全員が待っている。

 オーロラとリヴァは手を繋いで上機嫌だ。

 その隣でシルキーが顔を膨らませてご機嫌斜めです。


 二方の世界に入ったら誰も止められない。

 朝からラブラブですな。


「ハハハ……シルキーをお願いします」


 見送りに来てくれたホーツはシルキーを宥めなら言う。

 兄は大変ですな。


「任せて、シルキー、ふてくされてないで楽しく行きましょう」


 急遽行く予定となった、リフィリアがシルキー手を繋ぐ。

 理由は部屋で引きこもって調合ばっかりで外の空気を吸いたいと――気分転換したいようだ。


 最近、忙しかったし、遠出をしたいよな。


「そうっスよ、楽しく行きましょうよ」


 リフィリアと同じ理由でメメットも行くようになった。

 多分だが、セイレーン多くいるから何かあると思っているようだ。

 ロクなことを考えてなければいいが。


 ほかにも――精霊組にガルク、アリシャ、ミルチェ、アミナが行くことになった。


 ミルチェの精霊――ベーラ、ジゼルは契約者が行くとのことで参加するが、ソウタの精霊はリフィリアが誘って行くことなった。

 ソウタの騒動でかなり落ち込んでいて、放っておけなく、気晴らしにと誘ったようだ。


 まあ、お出かけすれば、少しは気持ちの整理がつくとは思う。

 一番はソウタが謝ればいい話だけど。


 みんなシエルの背中に乗り、オーロラの指示で南の方へ飛んで行く――。


「「わ~い、遠出楽しい~!」」


 双子の天使は初めての遠出で喜んでいた。

 天界で女神のお手伝いで遠出なんてできなかったと思うしな。


 地上にいるときはいろいろと経験して楽しんでほしい。


「リヴァちゃん、怖くない? 辛かったら言ってね」


「うん、大丈夫。前に乗ったことがあるから」


 オーロラは過保護が炸裂していますね。

 今思うと、あのときはリヴァが怖がらなく乗っていたのが不思議だ。


 まあ、オーロラを助けたいと必死だった。

 少しは勇敢になったのかもしてない。

 


「――――クエェェェェ!」



「ひぃ!? 大きな鳥!? こ、こわい……」



 遠くにいるロックバードが叫んでいるところリヴァは青ざめてビクビクしていた。

 撤回しよう、まだまだ時間がかかりそうだ。


 

「遠くにいるから大丈夫だよ」



 そう言いながらオーロラは抱きしめて落ち着かせようとする。


 その後ろで見ていたシルキーは顔を膨らませたままで嫉妬している。

 今回ついてきても憎悪が増すだけで今後によろしくないと思いました……。

  

 戻ったら兄に慰めてもらうしかないか。


 ほかにも――。


「アリシャ、俺から離れるなよ」


「も、もちろんよ……」


 ガレンとアリシャも周りを気にせずにイチャイチャしていました。

 

 禁忌野郎の以降、ケンカすることなく、ラブラブカップルになっています。

 ミルチェとアミナはいつものようにニヤニヤしながら見ていた。


 聞いた話によると、2人は本当は両想いで素直になれなかっただけで、

 あの悲劇から距離が縮まったのが予想外だったと言っていた。


 禁忌にやられて、カップルになるのは腑に落ちないが、2人が喜んでいるならいいか。

 

「ソータのバカ……」

「主のバカ……」

「ソウタ様のバカ……」


 リフィリアとベーラ、ジゼルはソウタの精霊を慰めていました。

 

 いろいろあって大目に見ていたが、チヨメの騒動でかなりのショックだったみたいだ。


「戻ってきたら見返すほどの身体になってください」


 っと、いつものようにアイシスが言うが無反応だった。

 さすがに何回も言い続けると効果がなくなる。


「もう少し大袈裟に言ったほうがよかったですかね?」


 いや、精霊でもそこまで単純ではない……。


「フフフフフフフ……お困りのようですね……」


 なぜかメアと一緒に相談していたのは嫌な予感がします……。

 戻ってきたら変なこと吹き込まなければいいが……。


「グへへ……セイレーンがいっぱい……楽しみっス……」


 メメットがおとなしいと思ったら、よだれを垂らして妄想していた。

 やっぱりロクなことを考えてなかった。

 オーロラの話では昔のことで、もしかしたらセイレーンたちは移住した可能性があると言っていた。

 いなかったら相当落ち込むな。

 期待はしてはいけないものだ。 


 

 ――3時間後。



 かなり飛んで周りは見えなく、海面が広がっている。本当にオーロラの故郷があるのか?

 

「懐かしい匂いだわ。もう少しで着くわ、シエルちゃん頑張って」


 ここ周辺にあるのか。

 確かにほかの場所と比べて潮の香りが強いのはわかる。


 さらに続くと――。


「見えたわよ! あそこがあたくしの故郷!」


 オーロラが指で差すと白い――塩でコーティングされている島だ。

 しかし、魔力が1体しか感知していない。しかも……弱っている……。


 嫌な予感しかない……シエルに急ぐよう言う――。

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