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503話 朝から大騒ぎ


 ――翌日。



 朝食の時間になり、みんなが集まる。

 変わったことといえば尻追い組が来ないことだ。

 宿で謹慎処分を出しているからチヨメ――グラマーな女性には安心だ。


 それにしてもソウタとその嫁たちが来ない、もうすぐ食べる時間だぞ。


 すると、ソウタがゆっくり歩いて……って、口から湯気を出して白目になっていた……。

 おいおい……中二病の状態かよ……。嫁たちはどうした?


「足りん……足りない……メスが足りん……」


 そう言いながら周りを見渡す。

 マズい、この状態だと女性に襲いかかる……。

 だが、そんなことはなく、誰かを探していた。

 嫁でも探しているのか?


 そして急に止まり、よだれを垂らして見ているのは…………チヨメだった……。

 よだれを垂らして鼻息が荒くなって興奮しています。

 あっ、一番マズいですよ……。しょうがない魔法で――。


「匂いがいいメス――――!」


「きゃあ!? なになに!? ちょっとやめて!?」


 ソウタは風魔法(アクセラレーション)を使い、一瞬で目の前に、さらに邪魔させないと光魔法(ライト)で周囲を照らしてみんなを怯ませる。

 しまった!? 光が消えるとソウタとチヨメの姿がなかった……。


 本当にマズいことになったぞ……。

 2人の魔力は……おい……かなりの速さで逃げているぞ……。

 しかも南――魔物が多くて強い方角だぞ……。


 チヨメは抵抗する気配もない、気絶しているのか?


 急遽、ソアレとセレネに追いかけるように言い。空高く飛んで向かった。


「チヨメ!?」


 慌ててライカも追いかけて行った。

 とりあえずライカが行けば心配ないだろう。


 俺も追いかけるがその前に――。


「メア……やり過ぎにもほどがあるぞ……」


「あの……主様……ワタクシ何もやっていません……。今回は……グランドマスターに言っただけで手出しはしていません……」


 珍しくメアは笑みを浮かべず、困惑していた。

 はい? 何もしていないと?

 噓なら楽しそうに返してくるが、本当のようだ。


 昨日の出来事でメアは隠れて見ていたからヴェンゲルさんに言うのは許容範囲でわかっていた。

 朝から公開処刑になると思ったが、ヴェンゲルさんの姿を見ていない。

 言ったなら待ち伏せしてソウタは帰らぬ人なっているはずだが。


「あの大バカ者はどこに行った……?」


「ソウタちゃんはどこに行ったの……? 野放しにしたら大変よ……」


 ヴェンゲルさんは全身怪我をして、トリニッチさんはよろけながら肩を貸してゆっくりと向かってくる。


「大変~、治してあげるから安静にして~」


 エメロッテは2人に回復魔法で元に戻した。


「助かった……。すまないが、スカーレットたちを見てくれないか……? あの大バカ者はみんな気絶するまでやられた……」


 は? 気絶って……笑えない冗談ですよ……。

 普段なら干からびて泣いているのに急にどうした……?

 そんな体力はないはずだ。


 エメロッテは頷いてスカーレットさん宅に向かった。 


「あの薬は飲ませてないですよね……?」


「ワタシから飲ませないでソウタちゃんが積極的に飲んでいたわ……。求めてくれるのは嬉しいけど、やり過ぎよ……」


 あれだけ嫌がっていたのにどうしてだ……?

 いや、昨日の出来事で火がついてしまったか……?

 

「察しますが……ヴェンゲルさんは……?」


「嬢ちゃんに言われてぶん殴ろうとしたが……返り討ちにされちまった……。今回は異様に抵抗をして力が強かった……」


 欲まみれの中二病になっているから理性が崩壊して容赦ないと思う……。

 アイツ、いろいろと鍛えられているから普通に強くなっているしな……。

 もうヴェンゲルさんでも止めることができなくなった。


「ソウタは……チヨメを捕まえて逃走してますよ……」


「はぁ!? 早く追わないと鬼人の姉ちゃんが危ないぞ!?」


「ご安心ください。ライカと双子の天使が追っています。今ごろライカが追いついて助けているかもしれませんよ」


「なんだ、それなら安心だ。あの大バカでも守り神には敵わない」


「ライカちゃんならきっと止めてくれるわ」


 2人はホッと安心して地面に倒れた。

 さすがにソウタといえどライカには――。


「『主よ……』」


 ライカから念話がきた。

 なぜか不安そうに言ってますが……。


「『どうした? 見失ったのか?』」


「『違う……返り討ちにされた……』」


 …………はい? 

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