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490話 みんな大暴れ


「「「――――グアァァァ!?」」」


 移動すると、大きな剣を振り下ろして魔王軍と王国騎士が吹き飛んでいく。

 怪我をして倒れている人が多い――。


「――――エリアヒール!」


 広範囲に回復魔法を放ち、怪我人を治療する。

 とりあえずひと安心だわ。


「助かったよ姉ちゃん。やっぱり、ちと厳しいか。ここは俺の出番か」


「ヴェンゲルよ、オレも交ぜろ。部下をかわいがったお礼をしないといけないしな」


 グランドマスターちゃんはオリハルコンで作られた2本の槍斧(ハルバード)を持ち、アンバーちゃんは【竜装】で腕を白い鱗を纏ってスケルトンに近づく――。




「――――旋舞狂華!」

「――――閃光竜!」



 胴体を切り刻み、頭部は殴り――倒れて、黒い靄になって消滅した。

 この2人ならあのくらいの相手は余裕みたいね。

 私が前にでなくても大丈夫のようだ。


 ここはもう大丈夫だから近くにスケルトンの方へ【飛行】を使って飛んで移動する――。


「――――ひぃぃぃぃぃ!? やめてくれ、く、来るな!?」


 マズい、王国騎士――尻を追っている子が危ない!

 もう、剣を振り下ろして間に合わない――。


 そのときだった――鈍い音がして、赤晶の大盾(ロードナイトシールド)でロードちゃんが受け止めた。

 間に合ってよかった……。


「大丈夫? 怪我はない?」


「は、はい……」


「よかった。早く逃げて、私たちがなんとかするから」


 尻を追っている子を離れさせると、セイクリッドちゃんとモリオンちゃんが向かってきた。


「ハハハハハ! ようやく切りごたえのある奴が出てきたな!」


「雑魚ばかりで退屈したが、やっとマシな奴が出てきたか」


「長話しないで早く終わらせて」


「わかっている――――覇王・一閃!」

「こんなのすぐ終わる――――覇王・一閃!」


 お互い、剣と槍でスケルトンを真っ二つにして消滅する。

 お二方もこのくらいは余裕よね。


「終わったなら次に行きましょう」


 そう言って結晶騎士組はその場を離れた。


 それを見た尻追い組は――。


「俺たちも続くぞ――」


 雄叫びをあげてついて行った。

 あのデカいの対処できないから、できれば領地に戻ってほしいのだけど……。


「おい……あいつら……魔王軍と連携はどうなった……? 勝手に行動するなと言ったはずだ……」


 追ってきたグランドマスターちゃんはその現場を見て怒っていた。

 これは終わったら大変そうね……。


 ここ周辺の敵は任せそうだから私は遠くにいるデカいのをやっつけよう。

 空間魔法(ゲート)を使って移動する――。


 移動したけど、冒険者たちが連携して戦っていた。


「こんな怪物初めてだ! すげえ、すげえぞ!?」

「ハハハハハ! フェンリ、気を抜くなよ!」


 特にフェンリちゃんとヴィクトリアちゃんが暴れていた。

 ここも大丈夫そうね。


 ほかは――。


「「「倒したぞ~!」」」


 ナゴミちゃんと合流した小人ちゃんたちもあっさり倒していた。




「――――閃光雷迅!」




 雷光は目で追えないほどの速さでスケルトンを次々と倒していく。

 ライカちゃんのおかげで、デカいのはいなくなった。

 あとは普通サイズのスケルトンだけ。



「――――シャイニングレイン……」



 上空から光輝く雨が降り注ぎ、スケルトンは煙が発生し、骨が溶けていき消滅する。

 マイヤちゃんが【混合魔法】を使ってほとんど敵はいなくなった。

 私の出番はなさそうね……。



「『エメロッテ、周りに「レインボークリスタル」を設置したからもう大丈夫だよ!』」


 ルチルちゃんも早い……。 

 周りを確認したらスケルトンが現れる気配はなかった。

 

 もうここ周辺は安全になった。

 あとは主ちゃんが禁忌の愚か者を倒せば終わる。


 そう思っていたら主ちゃんの場所からあり得ないくらいの不気味さと恐怖を感じた。

 発狂している声が周囲に響く……。

 そして禍々しい腐った竜――ドラゴンゾンビが現れた……。


 さすがに主ちゃん1人では危ないすぐに――。


「『エメロッテ、今すぐ集会場に戻ることはできますか?』」


 アイシスちゃんから念話が来た。

 こんなときに……。


「『主ちゃんの元へ行くところよ』」


「『でしたらこっちを優先してください。ミスティーナ様が連れてってくれだそうです』」


 ティーナちゃんは主ちゃんと一緒にいたはずだけど?

 ああ、確認したら集会場にいる。

 主ちゃんが足手まといになるから移動させたようね。


「『そんな余裕はないわ。無理と言って』」


「『ご主人様に力を与えると言っています。どうかお願いします』」


 力を与える?

 じゃあ、なんで早く主ちゃんに与えないのかな?

 しょうがない、アイシスちゃんに免じて集会場に戻るわ。


 移動すると――ティーナちゃんは青ざめて、身体を異常なほど震えさせていた。


「き、来たわね……。は、早く送りなさい……」


「こんな状態で主ちゃんに力を与えられるの? 絶対お漏らしするよ」


「女神がおもらしなんてしないわよ!? いいから……早く……」


「本当に力を与えてくれるの? 噓だったらあなたを信用しないよ」


「噓を言う状況じゃないわよ……。いいから早く……」


 言っても無駄のようね。


「わかった。けど、おもらしするのは困るから――――龍脈!」


 私は龍と回復の【混合魔法】を使い、ティーナちゃんの状態を良くした。


「軽くなったわ! さあ、早くレイのところへ行きましょう!」


 治ったらすぐこれだわ……。

 本当に迷惑な女神ちゃんだこと……。


 時間がかなり経過して主ちゃんが危ない。

 これでなんもできなかったらティーナちゃんを絶対恨むから――。


 私たちはゲートを使って主ちゃんの元へ移動する――。

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