表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
485/922

479話 禁忌の集団


 エメロッテにみんなに指示させるように頼み、俺とティーナさんは空間魔法(ゲート)を使い、敵の手前――平地に移動する。

 敵は黒い靄を纏った剣と盾を持った全身黒色のスケルトンだった。

 禁忌野郎はどこだ? スケルトンだけで大きな反応がない。


 絶対どこかいるはずだ。しらみつぶしか……。


「なんなのよこれ……あり得ないわ……」


 ティーナさんは震えが止まらなかった。

 そして身体が半透明になっていた。

 あまりの恐怖で意思が保てなく、現界できる状態ではなくなったか。


「無理しないでください。もう限界でしたら天界に戻ってください」


「だ、大丈夫よ、これくらい! 嫌でも引き返さないわ!」


 そう言うと、我慢して元の状態になって、震えを止めた。

 ティーナさんも許せないのはわかる。

 だが、無理してついてくる必要はあるのか疑問である。


 それよりも、あの雑魚を倒して少しは落ち着かせよう。

 所詮、黒い靄を纏っただけの雑魚だ。

 結晶と風の【混合魔法】使う――。




「――――クリスタルサイクロン!」




 結晶が入った暴風を巻き起こし、周囲の敵を飲み込んでいく――。

 そして、結晶の粒に削られて、跡形もなくなる。

 暴風が止むと、敵はいなく、掃除は完了した。

 ここにいないなら別の場所に移動だ。


 そのときだった、地面から禍々しい反応――黒い靄が発生して、スケルトンの姿に変わっていく。

 量産できるのか……。それも最初にいた数より多い。


 すると、1体のスケルトンが俺に向かってくる。

 はやい、すかさず【武器創造】で黄金に輝く金剛の剣(オリハルコンソード)で防ぐ。

 コイツ、骨だけなのに力があるぞ……。ミノタウロスほどの威力はある。

 

 俺が剣を素早く振ると、余裕で盾で防いでくる。

 しかも何度も防ぐ……なんだコイツは……。

 まるで騎士と戦っているみたいだ。


 だったら、盾ごと切ればいいだけだ――。




「――――斬破!」




 盾ごと真っ二つにし、胴体が崩れていく。

 おかしい、手ごたえがなかった……。


 切り倒したスケルトンは黒い靄にの姿になり、スケルトン――元の姿に戻る。


 普通の剣は効かないのか……。本当に厄介だ。

 次々と向かってきて、魔法を発動する余裕がない。

 だったら――水の魔剣(マイヤ)に持ち替えて切っていく。


 軽々と真っ二つにでき、スケルトンは消滅する。

 手ごたえは十分にあった。

 さすが、【浄化】ができる魔剣だ。

 力が弱くなってもマイヤなら余裕で切れる。


 向かってくる相手を切り続け、魔法が発動させるタイミングを見計らう。

 しかし、切っても増え続けるばかりでキリがない……。

 コイツら俺が魔法を発動させないように隙を与えさせないぞ……。


 ここまで知能があるのか……。


 幸いなことにティーナさんは襲われていないのがまだ救いだ。

 相手は見えていないようだ。


 このまま増やされたら押されるだけだ。

 いったん、後ろに下がり、距離を置いて向かってくる前に魔剣で地面を叩く――。




「――――水流覇!」




 前方に激流を出し、スケルトンは流されていき、大半は浄化されて消滅をする。

 これで魔法が使える。スケルトンはが発生する前に結晶と光の【混合魔法】を使う――。




「――――レインボークリスタル!」




 虹色に輝く結晶を落とし、周囲は光が放たれる。

 残りのスケルトンは光に包まれて消滅し、黒い靄は発生しなくなった。

 やっぱり、結晶と光魔法は有効である。

 

 そうなると、ルチルとマイヤは前線で十分戦える。


「す、すごいわ! これなら禁忌そのものを倒せるわ!」


 さっきまで怯えていたティーナさんは確信したのか、大喜びだ。

 しかし、「レインボークリスタル」を解除できない。

 元凶である禁忌野郎を倒さないと意味がない。

 ここから魔力消費の戦いでもある。早く見つけないと……。


 これはルチルに設置をお願いさせたほうがいいな。


 指示をしているエメロッテにお願いをして、場所を変えて禁忌野郎を探す――。 

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ