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465話 尻追い組の反応


 俺たちが戻ると、みんなが駆け寄ってくる。


「帰ってきたか、デスナイトはどこにいる? なぜ美人さんとフェンリル連れて来た?」


 ヴェンゲルさん疑問視する。

 いろいろありすぎてどこから説明すればいいだろうか……。


「私が説明するよ~」


 エメロッテが丁寧に説明して納得する。


「戻ってくるのが遅いと思ったら、厄介なことに巻き込まれたな……。まさか【人化】できるようになったとは……。そのフェンリルは本当に大丈夫か?」


「私が治したから大丈夫よ~」


「そういうことならいい。これから陛下に報告する。お前たち、鼻を伸ばしてないで仕事しろよ」


 そう言ってヴェンゲルさんは通信機で報告しに行った。

 尻追い組はデレデレ状態だった。やっぱりダメだったか……。

 あの双子と同じ雰囲気でドストライクのようです。

 

「そんなに私が珍しいの?」


 さすがのロードは尻追い組の視線が気になるようだ。

 おい、ロードの発言で頷くな、仕事に戻れ。


「挨拶は済ませたので――さっそくですが、今すぐ服の製作に取りかかります。サイズを測りたいのでこちらに――」


「え? わかったわ。レイちゃん、あの子をよろしく」


 無理やりアイシスがロードを連れて屋敷の中に入っていく。

 危ないところ助かった。これ以上いると何をするかわからないしな、尻追い組は残念そうに仕事に戻っていった。

 

 あっ、できるだけ着瘦せする服装をお願いしよう。アイシスに念話で伝え承諾してくれた。

 これ以上増えたらたまったものじゃない。


 ハクトを任せられたが、小人たちと一緒に喜んでかけっこしてもう遠くまで行ってしまった。

 みんなと仲良くやっているし、大丈夫そうだ。

 昼飯前には戻ってくるだろう。


 昼飯になり、みんな集まると、尻追い組はロードがいないか周りを見渡す。

 残念だが、別――屋敷で食事をしている。アイシスといろいろ話しているからだ。

 もう注目の的になってしまうとは……。


「あの子、私たちみたいでかわいそう」

「男って単純ね」


 スカーレットさんとルージュさんは、尻追い組に呆れていました。

 俺も同意見です。


「そんなに美人だったのか見てみたかったな」


 ソウタはお取込み中で見ていなかったらしい。 


 ソウタが見たら余計大変なことになる。

 まあ、さすがにそんなことはないと思う。

 多分……。


 しかし……まだ半日も経っていないのにすぐ広まるとは……。

 もうセイクリッドとモリオンに頼むしかないか。


「ああ、もちろんだ。興奮して襲われそうになったら殴ればいいんだな?」

「わかった、抱きついたら殴ればいいんだな? お安い御用だ」


 親友ことだから喜んで承諾した。

 ただ問題なのは――。


「フフフフフフフ……また面白くなりそうですこと……」


 メアは不気味な笑みをしていた。


「頼むから、変なことはしないでくれ……」


「もちろんです……。ワタクシからは手出ししません……。そう……ワタクシからは……」


 起こる前提かよ……。

 手出ししないならいいけど……。


 


 ――夕食になると、ロードも一緒に食事をとる。



 セイクリッドとモリオンの席に座り、楽しんでいた。

 尻追い組は一定の距離を置いて悔しそうに見ていた。


 なぜならモリオンが【威圧】を放って近寄らないようにしているからだ。 

 面倒事が起きないならよしとした。


 あくまで尻追い組が近寄れないくらいの【威圧】だ。

 小人たちは全然気にしないで一緒に賑わっている。


 そして小人は結晶騎士組に大変人気である。

 

「かわいくて元気ね」


 ロードは小人をお互い抱きついたりして嬉しそうだ。

 

 小人は下心はないから大丈夫だ。


「「「羨ましい……」」」


 残念だが、小人の特権だ。諦めろ。


「「「羨ましい……」」」


 ヤーワレ軍団も羨ましそうに見る。

 いや、小人はいつでも遊べるから我慢してください……。


「どうだ? ここに慣れそうか?」


「うん、みんな優しくてかわいい子がいて、良いところだわ」


「それなら良かった、まだ周りの案内はしてなかったな、明日案内するよ」


「わかった、よろしくねレイちゃん」


 ロードも普通に馴染めそうで良かった。

 

「「「羨ましい……」」」


 おい、ただ案内するだけだぞ。

 俺を羨ましいそうに見るな。万が一の場合、セイクリッドとモリオンを護衛につけて案内しよう。


「本当だ。かなりの美人だな」


 ソウタは近寄りロードに挨拶した。

 挨拶はいいが、胸ばっかり見るのではありません。

 それ以上見たらヴェンゲルさんに言うぞ。


「「「許さない……」」」


 尻追い組はソウタが馴れ馴れしくしているところを見て魔力を出し激怒している。

 おいソウタ、ワザと挑発させるなよ。

 そんなに面倒事が好きなら止めはしないぞ。



 ――――◇―◇―◇――――



 ――翌日。


 

 目を覚ますと昼過ぎになっていた。

 ロードに案内すると言って寝坊してしまった。


 近くにいたエメロッテになぜ起こさないのか聞いたら――。


「あの騒動でかなり魔力を使ったからゆっくり休ませようと思ってね~。みんなに起こさないように言ったの~。安心して、ロードちゃんには言っているから大丈夫よ~」


 気を遣わせてしまった……。そんなことだったらアイシスに頼めばよかったな。

 窓を見ると――ロードが庭で待って…………なんで尻追い組がいる!?

 しかも花束を持って……。


 急いで着替えて、外に出ると――。



「「「付き合ってください!」」」



 おい、告白するな!? 仕事しろ!?

 セイクリッドとモリオンはどこに行った?

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