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450話 仲間をお迎えに行く


 ――翌日。


 朝早く起きて盾役のデスナイトを保護に行く――。


 空間魔法(ゲート)でモリオンがいた鉱山に移動して、シエルに乗って北に進む――。


 メンバーはセイクリッド、モリオンはもちろんのこと、エメロッテが推薦してきた。

 理由は――。


「ちょっと嫌な予感がするの~。私も行く~」


 と言って引くことはなかったです。領地を守ってほしいのが本音だが、何かあってもみんなが対処してくれる。俺が心配し過ぎのようだ。

 それにエメロッテは【マイハウス】を持っているから野宿しないのは助かる。

 まあ、今日中に捜せるとは思うけど。


 それはいいのだが――。


「わ~い、シノちゃん楽しいね~!」


「ワン!」


 なぜかルチルとシノもついてきます……。


 理由は――。


「たまにはシノちゃんと遠くで散歩したい!」


 と言って駄々こねてきました……。

 散歩に行くわけではないのだが……しょうがないから許可しました。

 何かあったときは心強いのは確かですけどね……。


 シノを乗せても大丈夫と思ったが、まさか【身体強化・変】を覚えたとは……。

 子犬くらいの大きさになってルチルと一緒に座っている。


 なんだかんだ会って1年経つか、二回りくらい大きくなって凛々しい狼になったな。

 その代わり、室内に入らなくなって外で寝ることになったが――【身体強化・変】を覚えたならまたルチルと室内で寝ることができる。

 ルチルとシノにとって嬉しいスキルだ。


「シノちゃんは小さくなれて偉いね~。あとはベヒジャミちゃんだ!」


 さすがにベヒジャミは厳しいと思う……。


『そうじゃのぉ、あやつはもう少しで覚えそうじゃ』


「えっ? 覚えるのか?」


『妾と一緒に練習しているからのぉ、シノはすぐ覚えたのは驚いたのじゃ』


 シエルが教えていたのかよ……。

 それにもう少しって、ベヒジャミも使えるようになったらトリニッチさんが…………恐ろしいことになりそうなので考えるのはやめておく。

 覚えたら覚えたでこちらとしては利益はあります。


「ハハハ! もうすぐ友と会える、楽しみだな!」


「ハハハ! オレも楽しみだ! また強くなったか見てみたいぞ!」


 セイクリッドとモリオンはテンションが上がっている。

 待ちきれないようですね。

 

「あらあら~はしゃぐのはいいけど~落ちないように気をつけてね~」


 そう言っているエメロッテさんの方が一番危ないですよ……。

 正座をしてお茶を飲んで乗っているからだ……。


「なぜ正座してる……落ちるぞ……。 そっちの方が危ないぞ……」


「シエルちゃんの速さちょうどいいから~正座でも余裕だよ~。それに~体幹を鍛えられるからメリットあるよ~」


 速度が遅いということか……? しれっとシエルをディスっているのは気のせいか?

 まあ、エメロッテは余裕なのは本当だが。


 しかし……器用に座れるものだな……。


「体幹鍛えられるの!? シノちゃんがいるからあとでアタシもやる!」


 ルチルさん、真に受けないでください。

 良い子は真似をしないでください。



 ――1時間後。



「あそこに小屋がある、そこに下りてくれ!」


 モリオンが指を差すと、山に囲まれた平地――盆地で、空高くてもわかる大きな湖が広がる。

 降下すると、花畑のところにブラウンボア、ホーンラビットなどの食用にできる魔物が多くいる。

 そして膨大な魔力反応がある――湖近くに建てられている小屋の中だ。


「ハハハ! 良い場所で隠居しているな! ここで住みつくのは納得がいく!」


 セイクリッドの言うとおり良い環境である。

 一般の人でも余裕で住める。誰もが羨ましがるほどの場所だ。

 

 モリオンがいた場所とは大違いだ。

 

「そう思うだろう! あやつ独りでここを開拓したと言っていた。良い場所に整えないと隠居できないとな!」


 噓だろう……この広範囲を独りで開拓したのかよ……。

 確かにできすぎた環境だと思っていたが、ここまでやるとはすごいです。

 どれだけの年月で開拓したか気になります。


『じゃあ、あそこに咲いている花も独りで植えたのか?』


「ああ、そうだ。ひび割れた大地をきれいな花を咲かせるまで大変だったと苦労話をしていたぞ!

あやつは花が好きだから意地でも咲かせたかっただろうな!」


 花まで植えたのかよ……。優しくて保護者で花好きなデスナイトって……想像がつきません……。

 

『花好きなら妾と気が合いそうじゃ』


 シエル、花好きの仲間が増えそうで良かったですね。

 

 小屋の近くに下り、モリオンとセイクリッドが真っ先に小屋のほうに走っていく。

 

「ハハハ! 我が来たぞ! 出てきてくれ!」

「ハハハ! 久々に会いに来たぞ! いるのはわかっている出てきてくれ!」


 玄関ドアをノックして、まだかまだかと待っている。

 ん? この二方ならドアを勝手に開けて入る気がするが、どうしてだ?

 

 まさか礼儀正しくしないと怒られるのか?

 それはともかく、ドアが開く――。 

 

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