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449話 戦闘狂組、楽しむ


 ――翌日。


 

 モリオンと戦闘狂組の闘いが始まった。


 もちろん、大暴れするから領地とかなり離れた平地でやっている。

 3人とも見張りは休みではない、サボりだ。

 アンバーとオルリールさんの判断――暴走しかけているから今日は思う存分満足するまでやらせると決めました。

 今後、支障をきたさないために。


 最初はフェンリなのだが、すでに暴走していました……。

 高笑いして狂ったように剣を振っていたが、魔力が漏れすぎて1時間くらいで倒れる。

 

 ヴィクトリアさんはというと――最初は本気を出さずに徐々にペースを上げて楽しんでいた。

 魔力が残りわずかなると、全力で剣を振るい、底が尽きると、満足げに倒れて終わった。


 次にワイルナーさん――セイクリッドと同じようにボロボロまでやって倒れてしまう。


 珍しいことに起き上がることもなく昼過ぎで終わった。

 懲りずに日が暮れるまでやると思ったが、力尽きて限界のようだ。


 連日、見張りが終わったら小人たちと手合わせしていたのもある。

 本当に幸せそうな顔して寝ているな……。戦闘狂にとってはここは天国のようなものですな。



「じゃあ~私もお願いね~」


「ハハハ、いいぞ! かかってこい!」



 エメロッテが参加した結果――。


「くっ……強い……」


 【武器創造・龍】で緑龍の槍(ドラゴンランス)を持って素早く突き続け、モリオンが押されていた。

 汗を垂らしながら防ぐのに精一杯である。


「まだまだ私、本気出してないわよ~」


 でしょうね……。笑顔で槍を振って余裕ですな……。


「まさかエメロッテがこんなに強いとは……モリオンは【槍聖】のスキルを持っているというのに……」


 さすがのセイクリッドもドン引きでした。

 やっぱり【創聖】があるのか。というかエメロッテさん、あなたは本当に最弱な魔剣ですか……?



「そろそろお茶の時間になるから終わらせましょう――――絶龍」



「――――ヌオォォォォォ!?」


 

 見えない速さで腹目掛けて突き――吹っ飛んでいく。

 おお……セイクリッドより飛んでいきましたね……。


 

「これは堪える……」


 モリオンの身体はボロボロで立ち上がることができなかった。

 【再生】しようとしても治りが遅い。

 かなり致命傷のようです……。


「ごめんなさい~治してあげるね――ヒール」


 回復魔法でボロボロになった身体を完治させた。

 初級なのに一瞬で治すとかさすがです。


「お主はいったいどれだけの鍛錬を……? オレが求める極致だ……」


 すいません、鍛錬も何もしてないチート能力です……。

 セイクリッドは目指せる道ではないと言い、諦めさせる。

 説得、助かります。


「話が終わったようだし~みんなでお茶を飲みましょう~」

 

 相変わらずマイペースですね。

 領地に戻り、集会場でお茶をする。


「モリオン、大丈夫か? 疲れているなら仲間を迎えに行く予定変更するが」


「最後のほうは危なかったが、回復魔法をかけられたおかげで大丈夫だ! 明日にでも迎えに行きたい!」


 心配無用だった。じゃあ明日出発としますか。

 

「そういえば迎えに行く仲間は優しいとは言っていたが、よく一緒に旅をしたな。優しいなら武を極める旅に参加しないはず」


「オレたちを放っておくと大変だからとついてきたと言っていたな。無意味な殺生するなとか、環境の均衡が崩れるとかわけのわからないことを言われて最初はケンカが多かった」


 環境のことを考えているデスナイトってなんですか……?

 絶対に頭がいい奴だ……。


「大暴れするのを止めていたと……?」


「そうだぞ、我とモリオンが暴走していたときに友は盾で抑えていた。我より小さいのによく受け止めた」


 なんか保護者みたいですな……。

 というか今回、盾役を迎えに行くのか。


「二方を止めるとかかなりの強者だな」


「ベヒジャミくらいの魔物の突進なら余裕で押し出して怯ませることができるぞ」


 えぇ……ベヒーモスをシールドバッシュできるのか……。

 それくらい強くないとセイクリッドとモリオンは止められないか。


「芸当の持ち主だな……」


「ハハハ、自慢の友だからな! 今なら環境の均衡の意味がわかるぞ! 早く会いたい!」


 クリスタルナイトになったから無意味な戦闘は控えるようになりましたからね。

 さて、休憩が終わったら明日の準備でもするか――。 

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