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447話 名前は当然――


 セイクリッドと同じでパワーストーンの名前にするか。鎧が黒から――。


「モリオンでどうだ?」


「ハハハハハ! 良い名だ! これからモリオンとして武を極めていく!」


「ハハハ! 良かったな兄弟! いや、モリオンよ!」


 喜んでいただけてなによりです。


「ありがとうな、セイクリッド! 心なしか強くなった気がするぞ!」


 いやいや、名前を与えただけで強くなるわけ――。


 その瞬間、モリオンから膨大な魔力――ルチルの魔力が急に流れ込み、漆黒の鎧がさらに光沢が帯びる。

 …………はい? なんで【同族強化】ができる?


 ルチルを振り向くと――「どうしたの?」と言わんばかりのそぶりで首を傾げる。


「ルチル、モリオンを強化できるのか……?」


「なんか知らないけどできた! 多分だけどアタシと同じ種類の名前になったからだと思う!」


 …………そんなアバウトに強化できるのかよ!?

 【同族強化】恐るべし……。じゃあ、魔法も使えてセイクリッドと同じじゃないか……。

 ただ強化されていないのが1名おります。


「じゃあなんでアンバーは強化されない?」


 琥珀(アンバー)というパワーストーンはある。名前は創ったシャーロさんが付けたはずだ。

 まあ、パワーストーンを意識して名前を付けたわけではないが、アバウトに強化できるならアンバーにも可能だ。


 そう言うとルチルは真顔になる。いつもどおり考えていますね。


「今やったけど、性質がちょっと違うから無理! 魔力を多く使うからいいや!」


 相性があるみたいです。

 アンバーが強化されなくても十分強いから別に問題はない。


 このことはアンバーに……話さないでおこう。


 まさかモリオンがルチルの影響を受けるとはな……。

 デスナイトから黒晶騎士(モリオンナイト)になるとは思わなかった。

 

「ハハハ! よくわからんが身体が軽くなって気分が良いぞ! セイクリッド、久々に勝負だ!」


「ハハハハハ! いいだろう、どれくらい強くなったか見ようではないか!」


 そう言って高笑いしながらこの場を離れていった。

 一戦交えるのですね……。まあ、好きにしてください。


 俺も気になるから採掘した鉱石をフランカに渡してから見学しますか。




「――――覇閃斬!」

「――――覇閃槍!」




 斬撃と槍撃がぶつかり衝撃が走る。

 同じ技を使うのか、動きも全く同じだ。

 威力は――。



「「「――――グアァァァァ!?」」」

 



 近場で観戦していた人が衝撃波で吹っ飛んでいくほどです。

 それに周囲は荒れに荒れまくり無茶苦茶だ……。

 周りは危険を感じ、退散する。

 ただ例外として――。


「なんだこの戦いは!? オレも交ざりたいぞ!」

「おお!? 燃えるような闘いだ! オイラも交ざりたい!」 

「ガハハハッ! 2人とも強いな! さすが兄弟ということはある!」


 戦闘狂組は尻尾を振って大興奮です。

 ああ……刺激してしまった……。今日は一段と騒がしくなりそうですね……。


「楽しそうでいいね~。運動不足だから明日お願いしようかな~」


 エメロッテが参加したいのは意外だ。

 なぜだろう、作り笑いをして言っているのですが……。

 いつもにこやかなのにどうした? しかも魔力が漏れている。

 まさか隠れ戦闘狂ではないですよね……?


「ハハハ! やるではないか! 前と変わらずいい動きをするではないか!」


「ハハハ! 久々に楽しくてたまらないな! まだまだいくぞ!」


 互いに一歩下がり、魔力全快で大技の構えをする――。


「――――斬滅連覇()!」

「――――槍滅連覇!」

 

 剣と槍の連撃が交差し合い、金属音が鳴り響く――。

 

「――――もらった!」


「――――ヌオォォォォォ!?」


 セイクリッドの剣撃がモリオンの腹に届き、吹き飛んでいった。

 身体()に穴が空き致命傷である。

 セイクリッドのほうが一枚上手だ。勝負あったな。


「ハハハハハ! 良い攻撃だ! オレの心に響いたぞ!」


 モリオンはそう言いながら立ち上がり身体が再生する。

 【再生】持ちか……。あれだけ暴れてまだするのか……。


「いいだろう、気が済むまで来い!」


 火をつける発言は控えてほしいです……。

 これ以上やり合ったら領地に影響が出ますよ。

 しょうがない防壁を創るしかないか。


「あなたたち……いい加減にしてくれない……?」


 リフィリアが【威圧】を出しながら飛んできた。

 さすがに領地の外でも周りを荒らされて黙っていないようです。

 魔法を使い――。


「――――エア・プレッシャー……」


 

「「――――ヌオォォォォォ!?」」



 風の圧で二方を無理やり抑え、そのまま正座させ説教する。

 これからはもっと遠くでしてください。

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