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428話 治癒龍の魔剣


 意識が戻り目を覚ますと――寝室のベッドにいた。

 その横には治癒龍の魔剣と魔王(アンバー)がイスに座って見守っていた。

 窓から日差しがありお昼のようだ。


「おはよう主ちゃん、具合は大丈夫~?」


「起きたか、急に倒れるから心配したぞ」


「問題はないよ」


 真っ白い空間にいたときは苦しいほど重かったが今は普通に軽い。


「どのくらい寝ていた?」


「2日だよ~。心配しないで、私がついているから安心して~」


 エフィナの力を借りたとはいえ、治癒龍の魔剣はほかの魔剣と違いはるかに上回り、俺にも負荷がかかる。

 だが2日はまだ早いほうだとは思う。

 これも治癒龍の力で回復が早いかもしれない。


「そうか、助かるよエメロッテ」


「エメロッテ~?」


「今日からお前はエメロッテだ。嫌か?」


「あ~私の名前ね~。嬉しいよ~ありがとう主ちゃん~」


 そう言うと笑顔で抱きついてきます……。

 何かと言わないが顔に押しつぶされるほどの重圧です……そう、何かと言わないが……。

 これだけは言っておく……メアの【魔力解放】のときより大きいです……。


 すると、頭の中からステータスが浮ぶ――。



 【名前】エメロッテ


 【性別】女   【種族】魔剣(龍人)


 【称号】治癒龍の魔剣 レイの魔剣


 【加護】治癒龍剣の加護 ミスティーナの加護 

     ソシアの加護 シャーロの加護 

     大精霊の加護 神獣の加護


 【スキル】武器創造・龍 逆鱗 再生 飛行

      龍圧 龍眼 魔力解放 豪力

      剣聖 槍聖 身体強化 魔力制御 

      第六感 魔力変換 混合魔法 情報共有

      大器用 人化 マイハウス アイテムボックス 

      浄化 無詠唱 隠蔽


  【魔法】火魔法 水魔法 風魔法 地魔法   

      氷魔法 雷魔法 光魔法 闇魔法 

      龍魔法 空間魔法 回復魔法



 …………とんでもない魔剣を創ったな……。

 ほかの魔剣のいいとこどりです……。

 【剣聖】のほかに【槍聖】も覚えているのは大変驚いています……。

 【龍圧】って、【威圧】の上位互換なのか? 【逆鱗】は【怒り】の上位互換なのはわかったが、【龍眼】も気になります……。いろいろと確認したいことが山ほどあるが今はやめておきます……。


「そろそろ離れてくれないか……? 部屋から出たいのだが……」


「部屋から出たいの? だ~め、主ちゃんはまだ不完全だからあと5日は安静にしないと~」


「そんなにか……。みんなは大丈夫か確認しないと……」


「禁忌にかかった子はもう大丈夫だよ~。大丈夫だけど、3日は外出禁止だけどね~」


「俺……禁忌かかった人より長いのだが……」


「そう言われてもダメ~、【龍眼】で確認しているから絶対なの~」


「【龍眼】って人の具合がわかるのか?」


「大まかにね~。説明するのは難しいから、私が鋭いこと言ったときは【龍眼】を使ったと思ってね~」


 かなりざっくりだな……。まあ、エメロッテが言うことは間違いと思っておくか。


「そうだぞレイ、【龍眼】のスキル関係なくもっと安静しないとダメだ。普通なら魔力が枯渇して死んでいたからな」


「やっぱり、そのくらいはやばかったか……」


「それに……エフィナは大丈夫なのか……? レイ、エフィナを認識できることはないか?」


「認識はできないが、会ったことはある」


「会った? どういうことだ?」


 俺は魔王に寝ていたときの出来事を話した。

 深刻な顔で考え込む。


「半透明か……無事なのかオレにもわからん……まったく……無茶しやがって……」


「無事だと願っているよ。約束したしな」


「そうか……。まあ、あやつがやったことだ。消えることはなかろう。このことは女神たちに報告するなよ。意識が戻ったらにしろよ」


 本当なら報告に行ったほうがいいが、魔王は余計に心配させるかもしれないと思ったか。

 女神たちには悪いが魔王の意見を尊重する。


「わかった、戻るまで会わないよ」


「そうしてくれ」


「あの~お取込み中悪いけど、いいかな~?」


 エメロッテは手を上げて何か言いたいようだ。


「なんだ龍人、言いたいなら言え」


「エメちゃんって呼んでね~アンバーちゃん~」


 魔王をちゃん付けするとか、この魔剣、物怖じしない性格か……?

 いや、ただ単にマイペースなのかもしれない。


「なっ、調子狂うな……。わかったよ、エメちゃん……っで、何が言いたい?」


「エフィナちゃんは、生きているよ~」


 その言葉で俺たちは驚く――生きているのかよ!?

 じゃあ【龍眼】で見えたのか?


「それを早く言わんか!? 心配して損した……」


 魔王は気が抜けて地面に大の字で倒れる。

 俺もホッとする……良かった……半透明になっていたからダメかと思った……。


「ごめんね~。だけど、あくまで生きているだけのこと、ギリギリ耐えているって感じだね~」


「エメロッテは治せるか?」


「う~ん、無理かもしれない。主ちゃんの奥底にいるから私でも届かないところにいる。こればかりはエフィナちゃんが自然回復しないとわからない~」


 それでも生きているなら十分だ。たとえ自然回復できなくてもまだ希望がある。

 エフィナに約束を果たせられる。


「まあ、現状は変わらんな、無事でも女神には言うなよ」


 女神には心配させるのには変わらないか。

 だが、魔王は笑顔になっている。暗い未来は回避できた。


 俺も気が抜けて何もしたくない。

 まあ、5日は安静にしないといけないし、ゆっくりしよう。

 確認はアイシスを呼んで聞くか。

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