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374話 解決したと思ったが……


 ――翌日。


 メアが戻っていてどうなったか聞いてみると――。


「最後までむっつりなお兄さんが逃げ切ってしまって、つまらなかったです……」


 まあ、予想通りの結果だとは思う。

 メアが面白そうな展開はなかったようだ。

 

 ――朝食の時間。


 ソウタはやつれて食べに来るが、ルージュさんの姿はなかった。

 メアに再び聞くとお仕置きができなくて、落ち込んで戻っていたとのこと。


 …………元凶の張本人がケアしないのかよ……。

 責任くらい取れ……。


 尻追い組の騎士も来たが、ソウタを襲うことなく、疲れ切っていた。

 初日から飛ばし過ぎだ……。呆れるが、今日は休ませよう。


 だが、朝食を終えると、スカーレットさんは尻追い騎士に近づいて何やら話していた。

 話終わってスカーレットさんが離れると、魔力が勢いよく出している。


「ウオォォォォ――――! 精霊使いより俺たちを選んだぞ!」


 やる気を出して、走って去っていった。

 チョロいな、こいつら……。

 ほかの騎士は呆れていました。

 まあ、見張りをしてくれれば、俺はどっちでもいいが。


 お昼頃のこと――。


「ご主人様、ルージュ様が王都に行きたいとおっしゃっております。息抜きがしたいと」


 っと、アイシスから連絡があった。

 ソウタの件もあるし、気分転換は必要だな。

 罰として元凶であるメアを付き添いとする。


「ワタクシですか……? 仰せのままに……」


 すんなり了承した。

 本人もやりすぎたと反省はしてるようだ。


 メアとルージュさんは空間魔法(ゲート)で王都に出かけた。


 出かけたことがわかると、ソウタは俺に――。


「レイ……メアをなんとかしてくれ……このままだと俺の身が持たない……」


 っと、俺に相談してくる……厳重注意すると言って終わりにした。

 それでメアは言うことを聞くかわからないが。


 それはそうと、騎士たち来て見張りが手厚くなった。

 昼間はみんなで見張っているから、夜の方をお願いする。

 夜は少人数――ライカとセイクリッドと数が少なく、困っていたところ本当に助かる。


 これで夜は何かあってもすぐに対処できるはずだ。

 呼んできて正解だ。


 昼過ぎにはローズさんが魔道具(通信機)を貸してほしいと、屋敷に来た。

 職員に何かあったか確認するためだという、やっぱりここに来ても仕事はしますよね。

 多少はゆっくりできるとは思うけど。


「ありがとうございました」


「いえいえ、困ったことがあれば言ってください」


「大丈夫です。困ったことなんてありません、急に来た者に好待遇に歓迎してくれて、とても感謝しています。姉2人が離れないのも理解しました」


 まあ、離れないのはソウタがいるからだが。

 

「スカーレットさんとルージュさんの妹さんですので歓迎しますよ」


「まさかこんな形で姉らが役に立つとは思いませんでした。感謝はしてませんけど」


 やっぱりあの2人で苦労してますね……。

 

「ところでレイさん、学校には興味がありますか?」


「ん? 興味とはなんです?」


「単刀直入に言いますと、魔法学校の臨時講師をやってほしいです。スタンピードの英雄が教壇に立てば生徒に良い影響になります。少しだけでもいいので、どうかお考えください」


 急だな……まさか姉の説教ついでに俺を講師勧誘かよ……。

 いやいや、急に講師をやれって言っても無理だぞ。

 今はそんな余裕はない。


「領地を離れるわけいけないので、すいませんがお断りします。俺は講師をやる前に資格はもってませんので」


「そうですか……。わかりました、気が変わったらいつでも連絡ください。あと資格ですが、Aランク以上で魔法を使える冒険者なら講師になれますよ。【無詠唱】を覚えていたら好待遇になります。レイさんは余裕で条件を満たしているので大歓迎ですよ」


 意外にあっさり諦めてくれた。

 というか冒険者って講師できるのか……初耳だぞ……。

 じゃあ、人手が足りないときは依頼されることがあるか。


 今後、勧誘されても言い訳してお断りするが。


 

 昼過ぎになり、お茶を飲んでいると――。



 集会場に突然膨大な魔力反応が――。


 ちょっと待て、このまま中心で暴れたら大惨事になるぞ!?

 急いでその場に向かうと…………やっぱり、ヴェンゲルさんだった……。

 メアとルージュさんと一緒について来たか……というかなんで怒っている?


 メアとルージュさんは不気味な笑みを浮かべていますが……。


「ソウタは……どこにいる……?」


 …………はい、そういうことですね……。

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