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367話 水の魔剣


 目を覚ますと――屋敷の寝室のベッドに寝ていた……。

 いったいどのくらい寝ていた?

 夕日が沈むくらいの明るさだった。

 もうすぐで夜か。


 それに……横で一緒にいる妖艶な顔したメアに、腹の上に乗っていてスライムになったマイヤ、床には顔を膨らましながらゴロゴロと転がって暇そうなルチルがいた……。


 いったいどういう状況だ……?


 すると、頭の中からステータスが浮ぶ。



 【名前】マイヤ


 【性別】女   【種族】魔剣スライム


 【称号】水の魔剣 レイの魔剣 大食スライム


 【加護】水剣の加護 ミスティーナの加護 

     ソシアの加護 シャーロの加護 

     大精霊の加護 神獣の加護 


 【スキル】武器創造・水 魔力解放 擬態

      身体強化 魔力感知 魔力制御 

      魔力変換 混合魔法 情報共有

      器用 人化 収納 手加減

      浄化 無詠唱 隠密 隠蔽 


 【魔法】水魔法 光魔法 空間魔法 回復魔法



 いろいろと覚えていますね……。これは最強のスライムになったのでは……?

 それにしても性別が女って……スライムは無性ではないのか……?

 いろいろと発見があります……。

 しかしスライムに戻れるなら、みんなにごまかしが利きそうだ。

 スキルの【擬態】【収納】【浄化】も気になる。


「フフフフフ……おはようございます主様……」


「やった~! ご主人が起きた!」


「恩人様……起きた……」


「おはよう……俺はどのくらい寝ていた?」


「5日です……」


 また長く寝ていたか……。

 エフィナが力を貸してもらわなければもっと寝ていた可能性はある。


「その後どうなった?」


「火山は噴火せずに安全です……今は皆様方で火山灰の掃除をしています……」


「そうか……。ところで、なぜメアとルチルは寝室にいる? マイヤは心配しているのはわかるが」


「ワタクシは主様に魔力をあげましたので、回復のために一緒に寝ています……」


 まあ、そうなるか。

 というかすでに魔力が回復――溢れているのは気のせいか?


「メアの噓つき! 1日で回復したくせにサボっている!」


「おチビに言われる筋合いはありませんこと……。主様に魔力をあげてなければスライムちゃんを助けられなかったのに……感謝なさい……。それと……もう少し反省をしなさい……」


「反省?」


「アタシはアイシスにご主人が起きるまで面倒見るように言われたの!」


「言葉が足りません……。おチビの判断が遅く……主様に危険にさらされてましたので……看病兼、謹慎処分でございます……」


 なるほど、だから暇そうに部屋にいたのか。

 ルチルとって謹慎は苦痛でしかないな。

 というか看病も何もしていないが……。


「ところでマイヤはスライムに戻れたからみんなにバレては――」


「ございます……。ワタクシたちで、いろいろと食べ過ぎて突然変異したと仮説を立て、ごまかしました……。ご安心ください……」


 ですよね……。まあ、いつもどおりの展開ですね。


「ごまかしたならいいか……。それでだ、なんでマイヤは俺がマグマに吞み込まれそうになったときに助けた? そこまで親しい仲ではないのにどうしてだ?」


「それは……」


 そのとき――ドアが勢いよく開いてセイクリッドが来た。

 部屋に来るのは珍しい。

 その後ろにアイシスも来た。


「ハハハハハ! 主殿の容体はどうだ? おお! 目覚めたか!」


「お目覚めのようですね、ご主人様。お食事の用意ができておりますので集会場に来てください」


「餌づけ人が来た……」


 マイヤは俺から離れて【人化】してセイクリッドに抱きつく。

 餌づけ人って……いつもあげていたからそう言う呼び名か……。


「ハハハハハ! 姿変わっても甘えてくるのは変わらないな! しっかり看病していたか?」


「うん……」


「そうかそうか! 看病もして主殿を守って偉いぞ!」


「うん……約束したから……当然……」


「ん? 約束したって、どういうことだ?」


「ああ、我が、もし主様殿が危なかったら守るように言ったのだ。まさか本当に守ってくれるとは大したものだ」


「そういうこと……」


 だからか……。セイクリッドにも感謝しないといけないな。


「アイシス、ご主人が起きたからもういいでしょう? 早く外に出たい!」


「いいでしょう。これからは気をつけてください」


「わ~い、久々の外だ~! シノちゃんと一緒にごはん~!」


「ご飯……」


 ルチルとマイヤは喜びながら部屋を出ていった。

 とりあえず夕食を食べ終わったら確認でもするか。

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