表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
316/919

310話 雷の魔剣

 

 意識が戻り、顔に違和感が…………生温かい……。

 目を開けると、フランカの家のベッドにいるのだが……守り神に尻尾を振りながらペロペロと顔を舐められてのですが……。


「起きたか(ぬし)よ! 全然起きなくて心配したぞ!」


「いつものことだ……そろそろ舐めるのやめてくれないか……?」


「気にするでない、久々に童心に帰った気分で舐めたくて仕方がない! 儂の愛情表現だと思ってくれ!」


 そう言いながら守り神は舐め続ける……。

 もしかして「いぬっころ」と呼ばれていたのはこういうことですか……。

 しかもキャラが違うような……。

 昔の性格はこんな感じだったかもしれない……。


『いや~犬のように懐かれてるね~。良かった良かった』


 何が良かったのかわからないが……。


 とにかく、守り神が元気な姿で喜んでいるのは安心した。


「ところで主よ、儂に名前をくれないか? 人の姿になったのだから名前が必要だ」


「えっ、なんで俺がつける?」


「主がこんな姿にしたのだから当然だ。責任を取ってもらうぞ」


『そうだそうだ』


 なぜエフィナが便乗する!?

 まあ、魔剣の主になったから責任は十二分とありますよね。


雷花(ライカ)でいいか? 雷の魔剣だし、花が好きだから。(ツボミ)にしようと思ったが、こっちのほうがしっくりくる。どうだ?」


「ライカ……気に入ったぞ! 今日から儂はライカだ! 感謝するぞ主よ!」


 そう言って再び尻尾を振りながら顔を舐める……そんなに嬉しいのか……。


 頭の中からライカのステータスが浮ぶ――。

 


 【名前】ライカ



 【性別】女   【種族】魔剣(神獣)



 【称号】雷の魔剣 レイの魔剣 小人の守り神



 【加護】雷剣の加護 ミスティーナの加護 


     ソシアの加護 シャーロの加護 


     大精霊の加護 神獣の加護 



 【スキル】武器創造・雷 魔力解放 刀術


      威圧 身体強化 電磁波 加護強化


      魔力感知 魔力制御 手加減


      魔力変換 混合魔法 情報共有


      器用 人化 アイテムボックス 


      無詠唱 隠密 隠蔽 



  【魔法】火魔法 風魔法 雷魔法 光魔法 無魔法


      時魔法 空間魔法 回復魔法



 …………いろいろと覚えていますね……。

 【刀術】刀が使いこなせるのはわかるが刀って【剣術】とは違う部類になるのか。

 【電磁波】はわかる。前に食べられる魔物を村に来させようと選別させていた。スキルだったのか。

 それに――。



「【加護強化】か……ライカわかるか?」


「わからん、そんなスキル聞いたことない」


『【加護強化】は自分が取得した加護が強化できるよ! もちろん、加護を与えた人にも強化できるからね』


 なるほど、じゃあライカは【雷剣の加護】と【神獣の加護】強化されるわけか。

 俺も【魔剣の加護】は一部強化ができるわけか。ちょっと待てよ、俺はステータスを確認したところ…………【神獣の加護】と【刀術】が

追加されていた。

 雷魔法上級も覚えていたのはわかっていたが、この2つもか……ありがたいけどね。

 ってことは小人たちは全員【神獣の加護】を持っているからさらに強くなりましたね……。

 

 もしかして小人を守りたいがために【加護強化】を覚えたのかもしれない。


 それはわかったが……いつまで顔を舐めているのだ……。


「主様……おはようございます……今すぐ食事の用意をしますのでお待ちください……」


「ようやく目が覚めたか主よ。心配したぞ」


 部屋に入ってきたのはメアと…………ん?

 青色の巻き髪ロングで青い瞳、ドレスを着たアイシス並みのナイスバディの身体で170㎝前後ある竜の尻尾と頭に2本の角が生えた美女だ。


「…………誰?」


「主よ! 妾を忘れたのか!?」


『そうだよ! こんなにキレイな美女を忘れたなんて最低だよ!』


「忘れたも何も知らないぞ!? まさか……シエルなのか……?」


「そうじゃぞ。妾も人の姿になったぞ」


 このタイミングで【人化】したとはな……偶然なのか?

 シャーロさんはそのうちになるとは言っていたが、ライカが【人化】したからその勢いで頑張って発動させたか。


『冗談はさておき、人になったシエル美人でしょう?』


「ああ、確かに美人だ」


「そ、そうなのか……う、嬉しいのじゃ……」


 シエルは顔を赤くして尻尾を振っている。

 うん、この感じシエルでした。


『でしょう~! 人になったシエルを見てソウタは興奮して鼻血を出して大変だったよ~』


 さすがにそれは噓だな……。


「そうじゃの……急に【人化】して全裸の妾を見て欲情して困ったものじゃ……普段は何も着てなかったのにのぉ……」


「むっつりなお兄さんはいつまで経ってもスケベで困りましたこと……」


 ソウタ……大きければ誰でもいいのかよ……。

 あとでトリニッチさんにお仕置きしてもらわないと。


「ところで俺はどのくらい寝ていた?」


『1週間くらいだね』


「そんなにか……」


『シャーロの加護がなければ2週間は寝ていたよ』


 思っていたより負荷があったか……。

 シャーロさんに感謝しないと。


『みんな心配しているから、ご飯食べて顔合わせなよ』


 エフィナの言う通りにリビングに行き、メアが用意した卵入りのお粥に野菜スープを食べて、外に出ると、

 小人たちが集まっていた。


「「「守り神を救ってくれてありがとうございました!」」」


 笑顔いっぱいにお礼をしてくれました。

 

「今日は祝いだ! 主にたっぷりと美味しいのを作るのだぞ!」


「「「は~い!」」」


 ライカが言うと気持ちよく返事をして解散をする。

 守り神が復活したからかなり元気だ。救ったかいがある。


「もうあの悲劇は起こさない……絶対儂が守ってやるからな……」


 ライカはづぶやく。

 そう言うが心配はいらない。(ゴミ)が来ようともすぐ蹴散らせる力がみんなにはある。

 2度言うが、本当に心配はいらない。


 さて、寝ていた間の情報確認でもするか。 

次の更新は10日です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ