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243話 みんなと合流


 周りは暗くなり、光魔法(ライト)で明るくして倒した魔物を回収していたが、疲れもあるから明日にする。

 

「みんな~大丈夫? あれ? ルチルと同じ髪をしている狼さんがいるね。守り神みたい」


 リフィリアが笑顔で駆け寄ってシノを見る。

 確かに守り神と同じ魔力を感じるが、守り神は妖怪(あやかし)でシノは神獣だ。 

 いや、エフィナは最初守り神を見た時に神獣と言って間違い? をしていたな。

 まあ、守り神は神社に住んでいたからある意味神獣だ。エフィナが正しいとも言えるか。

 

「今日から一緒に暮らすシノちゃんだよ! 仲良くしてね!」


「ワン!」


「そうなのね。よろしくね」


 シノはリフィリアの周りを回って喜んでいる。リフィリアは大丈夫みたいだ。 

 

「後はソウタたちと合流だな。無事だといいが」


「心配ないよ。後ろにいるみんなと合流しているから大丈夫だよ」


「ソウタたちは後ろに行ったのか?」


「違うよ、あまりの多さに後ろのみんなが前に出て、途中からソウタたちと一緒に戦っていたよ」


 やっぱりあの数だとザインさんたちは心配になるか。

 リフィリアはも加わり、戻る。


「お~い、大丈夫か!」


 ザインさんが声が聞こえ、全員と合流ができた。

 ソウタは地面に仰向けになって、精霊たちはそのお腹に乗って疲れ果てていた。

 やり切った感がありますな。


「お前さんたちで終わらせるのは本当だったな……しかも1日も掛からないで倒すのはおかしいだろう……」


 ですよね……まあ、倒せたのはしょうがない。


「ハハハ……自分も意外でした……」


「とにかく、みんな無事なら俺はそれでいい。みんなお疲れさん……って小人の嬢ちゃんが乗っている狼ってまさか……」


 ザインさんがシノを指で差して驚いて見る。

 やっぱりわかりますか。


「「フェンリル!?」」


 オルリールさんとヴィクトリアさんは嬉しそうにシノに近づく。


「嬢ちゃん、この神獣はどうしたんだ?」


「ゴブリンキングに虐待されていたから助けたの!」


「虐待……良かった……ありがとよ嬢ちゃん、神獣を救ってくれて」


「オイラも礼を言うぞ! さすがだな!」


「当たり前のことをしただけだよ! なんで2人ともお礼を言うの?」


「俺たちは神獣に助けられたことがあるからな、礼は言うさ」


 オルリールさんとヴィクトリアさんにそんな過去が。

 だから娘を神獣と同じ名前にしたのか。今になっては納得です。


「そうなんだ! シノちゃんの仲間はすごいね!」


「ワン!」


「名前が付いているって……まさか……」


「一緒に暮らすよ!」


「神獣と暮らすのかよ!? 大きさ的にまだ子供だ。まだ親離れできないが、親でも離れたのか?」


「親? シノちゃん、パパとママはいないの?」


「クウゥン……」


 シノは下を向いて尻尾が垂れ下がる。

 いや、あそこにいたのは、親とぐれたのはおかしい。


「もしかしてあのスタンピードの中の魔物に殺されたのか……」


 オルリールさんが言うとシノはゆっくり頷く。

 そうか……確かに神獣がスタンピードの中にいる事態おかしい、シノの親はスタンピードに巻き込まれてシノを必死に守って戦ったに違いない。

 それで力尽きた可能性がある。


「シノちゃん……アタシが早く気づいていれば……」


 ルチルは落ち込み涙目になる。

 これはどうすることもできない、悪いのはスタンピードだ……。


「ワン!」


 シノは乗っているルチルはを降ろして、顔をペロペロと舐めて大丈夫だよと訴えかけてるように見える。


「過ぎたことはしょうがないが、嬢ちゃんは魔物から神獣を救って親の仇を取ってくれたことは間違いないぞ」


「ワン!」


 シノはオルリールさんの発言で頷いて大きく吠える。


「そうなの……? わかった、これからシノちゃんを絶対に幸せにする!」


「ああ、その域だ! 困ったら俺たちにも相談をしてくれ!」


「わかった! ありがとう、ギルマス!」


 とりあえずわだかまりがなくなった感じだ。

 こうなったら俺も責任を持って面倒見ないとな。

 って……それを聞いた3名――シエル、ヤーワレさん、ミミルカさんが号泣いている……。

 

『酷いのじゃ……辛かったであろう……』

「ウォォォォォ! 俺は……俺は何もできなかった!」

「辛いけど、これからいっぱい幸せになろうね……」


「ワフゥ!?」


 号泣組はシノに思いっきり抱きしめた……引き気味だが……。

 まあ、シノの為に泣いてくれるのは思いやりがあっていいけど。


「お取込み中悪いが、カルムに住ませるよな?」


「そのことなんですが、リフィリアの故郷に住ませようと思います。まだリフィリアには言っていないがいいか?」


「大歓迎だよ。賑やかになりそうだね」


「わかった。もしものことがあるから街のの出入りの許可するようミランドには言っておくぞ」


「ありがとうございます」


 やっぱりミランドさんには言いますよね。

 それを言って、見てみたいと興奮して俺に言ってきそうな気もするが……。


「ああ、俺たちはまだ周りの様子を見ているからゆっくり休めよ。ヤーワレ、ミミルカ行くぞ!」


「ウォォォォォ! 後5分待ってくれ!」

「私も!」

『妾もじゃ!』


「ワフゥ……」


 シエルは関係ないが……というかシノが困っているだろう。

 シノは諦めたっぽいけど。


「しょうがねえな……気が済むまでやっていろよ。俺たちは先に行くぞ。ガレン、それでいいか?」


「大丈夫ですよ。とても貴重なのを見れて私は満足してます。ヤーワレさんとミミルカさんはゆっくりしてください」


 神獣を手名付けたのはすごいことですよね。


 ザインさんたちは暗い中姿を消した。


 3名は10分しても泣いたままです。

 ソウタたちも起き上がり、シノのことを話すと4人も泣いてしまい、さらにシノを困らせました。


「ワフゥ……」


 結局30分続いた。

 

「シノちゃん、家に入る前に身体綺麗にしてから入ろうね!」


「ワン!」


「俺も手伝う!」

「私も!」


 ルチル、ヤーワレさん、ミミルカさんはシノを泡植物の粉末(バブルプラント)で洗い、それ以外はフランカの家でゆっくり休む。

 

次の更新は24日です。

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