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200話 圧倒的強さ


 30分以上ひたすら森の中を走る。

 みんな釣りがしたいがためにドンドン先に進みます。


「アタシも負けないよ~!」


「ハハハ! 我も先に行くぞ!」


 ルチルとセイクリッドは先頭の方に行って楽しんでいます……。

 今思うが、みんな鎧は着ているが大半は武器を持っていないで釣り竿だけ。

 普通だったら致命的だが、小人なら素手と素足で魔物を余裕で倒せるから問題ない。

 基本は格闘士(ファイター)なはず。

 

 ミツキさんに聞いてみると。


「違いますよ! 釣りのことで頭がいっぱいで、武器を忘れてきただけですよ! いつものことなので大丈夫です!」


 忘れただけですか……しかもいつもなのか……。

 まあ、対処できるなら問題ないけど。

 

 魔力反応が出てきた――それも数十も。

 

「あっ、オークだぁ~!」


 先頭にいるナゴミが喜んで大声で言う。

 2足歩行の全長2mがある木の棍棒を持ったオークだ。

 村と多少距離があるが安全確保の為、討伐でもするのかな?


「みんな~かかれ~!」


「「「おお~!」」」


 小人たちは喜びながらオークに近づき、ミスリルの短剣を持っているナゴミは背後に周り――。


「――――刹那!」


 首を切り、仕留める。

 続いて武器を持っている人も切りかかる。 


 武器を持っていない人は頭、腹などに蹴りを入れる。


「――――旋脚!」

「――――豪襲脚!」

 

「――――ブヒィィィン!」


 ものの数分で終わりました……。

 圧倒的強さです……でも小人100人以上いるとそうなるか……。


 何もなかったのように先に進んでいる。

 まあ、オークは素材にもならないから足を止めないか。


 しかし、200㎞も距離があるからハイペースだな、休憩を挟まないで行くつもりなのか?

 

 ――1時間後。


 ミツキさん曰く半分以上進んだみたいだ。

 このペースだと昼食の時間に着きそうだ。


「みんな! おやつがあるから休憩するよ!」


「「「わ~い、おやつ!」」」


 ミツキさんが大声で言うとみんな足を止めた。

 おやつには逆らえないですね。


 ミツキさんはアイテムボックスから干し芋を出してみんなに配って喜んで食べる。

 干し芋は糖分補給にもってこいのおやつですな。

 ミツキさんもいろいろと考えて用意しているみたいだ。

 さすがみんなのお兄ちゃんだ。


 すると、膨大の魔力反応が出てきた。

 ドスドスと地響きが鳴りながら近づいて来る。

 

 デカいな……全長は10mはある灰色の一つ目の巨人――。


「Sランクの魔物、サイクロプスですわ!? 皆様、お気をつけください!」


 グラシアさん、説明ありがとうございます。

 まさかSランクの魔物に出くわすとは厄介ですな。


「ハハハ! 我の出番だな! 皆はゆっくりおやつを食べていいぞ!」」


 セイクリッドは剣を構えて前に出る。

 元SSランクの魔物だから余裕ですな。


「久々に骨のある奴と戦え――」


 その瞬間、口をモグモグしながら、みんなは前に出てきて、サイクロプスに近づいて――。



「「「――――旋脚!」」」



「――――ギギャアァァァ!」



 一斉に蹴りを腹に当て、あまりの痛さに仰向けに倒れる。

 ナゴミが膨大な魔力を出して、高く飛び始め、クルクルと回転しながら首目掛けて――。



「――――円月刃!」



 厚い首を骨まで断ち、仕留めた。

 マジか……Sランクの魔物もあっさり倒しているのですが……。

 先ほど戦った小人は倒したサイクロプスの上に乗ってピョンピョンと跳んでいるのですが……恐ろしいです……。

 しかし、ミスリルの短剣があるとはいえ、ナゴミの強さは尋常ではない。

 一太刀で終わるとは、さすが村長の娘だ。


「ハハハ! 独りで相手したかったが、先を越されたとはな! 次は我が先に出る!」


 セイクリッドは落ち込まないで逆に燃えています。

 そんなホイホイとSランクの魔物が出ると困るが……。


「なるほど、そんな技があったのか! 覚えた!」


 ルチルはナゴミの技を見て覚えたみたいです。

 良かったですね。


「コラッ、ダメだよ! 急に魔物の前に出ちゃ!」


 ミツキさんが注意をしている。

 やっぱりSランクの魔物だと慎重にいかないと――。


「しっかり食べてから戦うのだよ! 喉に詰まったら大変だから!」


「「「わかった! 気をつける!」」」


 そっちの問題ですか……。

 確かに喉に詰まって戦闘は危ないですよね。


「だけど久しぶりの大きな魔物だ~嬉しい~!」


 ミツキさんは嬉しながらアイテムボックスにしまった。

 金目の物だから最終的には喜びますよね。


 休憩が終わり、先へと進む――。


 数十分経過すると、森を抜け、大きな川に着いた。

 後は川に沿って進めば海に着く。


「もうすぐで着くぞ~!」


「「「わ~い!」」」 

 

 さらに小人のみなさんは加速する。

 潮の香りもしてきた――そろそろ着く。


 見えてきた、砂浜に一面青くて波の音が聞こえる。

 ちょうど昼食の時間に着いた。

 カイザーオクトパス以来だな。

 目的は海水の採取だが、空きができたら周りを探索しよう。


「「「久しぶりの海だ~!」」」


 みなさん大喜びで砂浜は駆け回っています。


「ご飯食べたら釣りだ~!」


「「「おお~!」」」


 その前に腹ごしらえは大事ですな。

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[一言] 200話おめでとうございます!
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