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186話 まだまだ子ども


 ブレンダとルルナとしゃべりながらフランカの家に向かう。

 2人は楽しそうに学校のことを話してくれた。


 教師はとても優しく、同級生もみんな仲良くしてとても良い環境だ。

 意外だったのは、たまにリリノアさんが臨時講師として来ることだ。

 あの面倒くさがやりなリリノアさんが講師をやるのは意外だ。

 確かに【無詠唱】や魔法の大半は覚えているから適任だが、引き受けるのは珍しい。


 いや、ギルドが忙しいとき、臨時講師の方が楽かもしれない……。

 2人にリリノアさんの授業内容を聞いてみると。


 初級魔法の基本構造の話、野外で自分が適性のある魔法の習得練習。

 意外に講師をしているかと思ったが、やることをやったらギルドの愚痴やザインさんのことを言うらしい。

 やっぱりリリノアさんでした……。

 けど、授業は面白いからかなり慕われているみたいだ。


 そんな話をしたら到着した。

 みんな練習場にあるはずのない家を見て驚く。

 中に案内すると――見慣れない物ばかりでいろいろと周りを見渡し、リビングに入るとシエルを見てさらに驚く。

 家の中にいるとは思わなかったらしい。

 シエルがスキルで大きさを変えられることを言うと納得してくれた。


 お取込み中悪いが、鍛冶をしているフランカを呼んでみんなに挨拶してもらう。

 ブレンダはミスリルの短剣のお礼を言い、お互い良好な関係となった。

 

 ある程度見回ったら、アイシスはメイドの3人と夕食の準備をして、ジョナサンはシエルが気になるのかジロジロと見て、リフィリアはギルドに向かって、ルチルたちのお迎えに、俺とブレンダ、ルルナはリビングでのんびりしていた。


「ただいま!」


 大声でルチルが言って帰ってきた。

 ブレンダとルルナはルチルを見て大変驚いていた。


「小さいのに大きい……」

「魔力が多すぎる……」


 2人は違う見方だった……。

 

「この子は規格外なので気にしないでください」


 アイシスがフォローすると納得してくれた。

 

 ソウタの精霊たちも見て、驚いていた。

 みんなに挨拶を済ませ、ブレンダとルルナはいろいろとあり過ぎたのか、ソファに座り、何も考えずただ呆然とする。

 情報が追いつけていないみたいだ。

 この1年で環境が変わり過ぎたのもあるが……。


 夕食の時間となり、豪華な食事を作って貰った。

 オレンジサーモンと香草のパイ焼き包み、パスタは珍しいから食べやすいようにペンネにして作った――牛肉挽き肉(キングバッファロー)とトマトのペンネ、リバークラブのカニのチーズフォンデュ、そのほかにピザ、ハンバーグ、唐揚げ、カニクリームコロッケなど、みんなが好みそうなのを用意しくれた。


「美味しい……お姉さんが作る料理は本当に美味しい……」


 ブレンダは喜んで食べてくれた。

 食後に特大なデコレーションケーキを切って食べたのだが……。

 作り置きしているのはわかるが、いつの間に作っていたのだ……アイシスにほかにもあるのか聞いてみると――。


「秘密です」


『乙女の秘密だから聞いてはいけないよ』


 乙女の秘密なのか!? 

 答えてくれないのならいいです……。


 お開きになった頃にブレンダとルルナが――。


「お泊まりしたいのだけどいいかな? できればお兄さんと一緒に寝たい……」

「わ、私も……」


 ブレンダはわかるが、ルルナもか……。

 メイドたちを見ると――頷いて「お願いします」と言うような表情を浮かべている。

 わかりました……2人の要望に応えますよ……。

 

 そうすると2階の空き部屋で寝ることになるな。

 ベットがない代わりにミツキさんからもらった布団で寝ることになるがいいか、聞いてみると全然大丈夫でした。

 

 ルミンたちは着換えを寮に取りに行って持ってきて解散をした。


 お風呂の時間になり、先に女性陣でゆっくり入るように言うと――。


「お兄さんと入りたい……髪洗ってほしいな……」


「私もお願いします……」


 えぇ……成長しているのだから恥じらいを持ってほしい……。

 断ったら落ち込むから渋々了承した。


 3人で入ることになったが、ルチルは空気を呼んだのか入ってこない。


「いつでもご主人と入れるから我慢できる!」


 うん、問題ありませんでした……。

 風呂に入り、2人の髪を洗うが前よりかは手入れをしている。

 学校に行っているから美意識はしているかもしれない。


 しかし……本当に成長したな。

 女性らしい体つきになるのは予想外だ。

 まだ発育途中だからまだまだ成長する。

 性格もそうだ天真爛漫だったのが、かなり落ち着いた。

 1年でいろいろと変わりすぎだろう。


 身体を洗い湯船に浸ると、2人はホッコリとする。

 学校の勉強疲れが取れたはずだ。

 

 2人は眠いのか俺の肩にくっついて、うたた寝をする。

 成長したとはいえ、まだまだ子どもだ。

 のぼせないよう気をつけてそっとしておく。


 20分くらいしたら、2人を起して風呂を出る。

 あとはリフィリアに任せて、服に着てリビングに向かう。


 2人も服を着て来ると眠そうであったから一緒に2階に上がり、布団を敷いて寝ることにした。


「お兄さん……今日はありがとう……明日は魔法の練習よろしくね……おやすみ……」


「私も今日はありがとうございました……すいません……眠いのでおやすみなさい……」


「ああ、2人ともおやすみ」


 すぐに2人はぐっすりと寝る。

 明日は魔法の練習に付き合わないといけないから少し早いが寝るか。

 

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