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185話 成長が早い


『感動の再会だね~こんなに大きくなるなんて驚いたよ』


 エフィナもそう思うのか。

 この勢いだとリフィリアくらいの大きさになるな。

 ルミンとセバスチャンはブレンダが泣いているのを見てもらい泣きをする。

 とりあえず2人もひと安心しただろう。

 

 いろいろと我慢していたから落ち着くまで待つ。


 数分が経過して、顔の表情が明るくなった。


「もう大丈夫か?」


「うん、ところでお姉さんの隣にいるのは精霊さんなの?」


「ああ、契約して大精霊になったリフィリアだよ」


「久しぶり、ブレンダちゃん。大きくなったね」


 リフィリアは優しい表情でブレンダの頭を撫でる。

 

「うん、精霊さんも大きくなって驚いたよ。精霊さん、お姉さん……本当に久しぶり……」


 あっという間に1年間が過ぎたが、こうして揃うと1年前が懐かしく思う。

 ブレンダとリフィリアが変わりすぎたのもあるが。


「ところでお兄さんは王都に用があったの?」


「ああ、もう用は済んで、別の用として王都に2日滞在することになった。俺たちは時間があるからブレンダに会おうと思ってな。急で悪かった」


「ううん、みんなと会えて嬉しいよ。2日ってことは明日も滞在するの?」


「そうだよ。もうすぐブレンダが誕生日だから滞在期間は無理のない範囲ならなんでも聞くよ」


「えっ、いいの? 忙しいんじゃ……」


「ほかの仲間が忙しいだけで、俺は大丈夫だから問題ないよ」


「じゃあ、滞在期間はお兄さんと一緒にいたい。それと魔法の練習に付き合ってほしい……ダメかな……?」


 魔法の練習は意外だな、てっきりのんびりとデートするかと思ったが。


「お安い御用だ。今日は祝うから明日でいい?」


「ありがとうお兄さん……」


「それと贈り物だ。急遽用意したから喜べる品だといいが」


 俺は無限収納からミスリルの短剣を出してブレンダに渡すと目の色変えて驚く。


「これ……ミスリル製だよね!? こんな高価な物……本当にもらっていいの!?」


「ミスリルは魔物討伐で手に入れて、ミランドさんから聞いていると思うが、俺の仲間の賢者の弟子――フランカが作ったからお金はかかっていないよ」


「お父さんが言っていたフランカさんが作ったのね……すごい……けど、本当に貰っていいの?」


「もちろん、この短剣は護身用として使ってほしい。ブレンダなら使いこなせるだろう?」


「うん、本当にありがとうお兄さん! フランカさんにもよろしくね!」 


「お嬢様、これからフランカ様に会いに行くのですよ! 魔法の家でお嬢様を祝ってくれますよ!」


 ルミンはイキイキと言う。

 早く行きたいのか……。


「そうなの!? 私もお父さんがすごいって言ってたから私も気になってた! お兄さん、お願いがあるのだけど、ルルナちゃんも呼んでいい?」


 ん? ルルナもか。

 まあ、別に問題はないが。


「いいよ。人数が多いほど楽しいからな」


「ありがとう、お兄さん! じゃあ、今から呼んで来るね!」


 そう言ってブレンダは家を出ていった。

 ルルナか、あれっきり会っていないからブレンダみたいに成長しているかな。

 いや、ブレンダは成長し過ぎか……。


 ――数分後。


 ブレンダが戻って来た。

 その隣にいる制服を着ている少し褐色肌の美少女エルフ――ルルナだが……。

 以前より魔力が2倍くらい上がっている……違う意味で成長している……さすがエルフです。

 背は少し伸びたくらいであとは変わらない。


『よし、弟子にしよう!』


『しないぞ!?』


『ちぇ、気が向いたらしてね!』


 エフィナはまだ諦めていませんでした……。

 なぜルルナを弟子にしたがる……。

 

「お久しぶりですレイさん……休みの間レイさんと会いに行けなくて本当にすみませんでした……」


 ルルナは頭を下げた。あのことを気にしていたのか。

 それに普通に会話している。人見知りが治ったようだ。


「気にしてないよ。サーリトさんから聞いているから頭を上げてほしい。休みの間もブレンダと一緒に勉強しているからすごいよ」


「レイさんは本当に優しいですね……こんな私も誘ってもらってありがとうございます」


 人見知りは治っても少々ネガティブな感じだ。

 ルルナの性格だからしょうがない。


「ブレンダのお友だちだから歓迎するのは当たり前だから」


「あの……差し出がましいのは承知なのですが……私の寮母――メイド2人を誘ってもいいですか……? アイシスさんがいると聞いて彼女たちもついていきたいみたいで……」


 再びルルナは頭を下げた。

 そういえばアイシスはサーリトさん宅のメイドに短期間だが、慕われていたな……。

 会いたいのか……アイシスを見ると、頷いている。

 本人は問題ありませんでした。


「大丈夫だよ。じゃあ、行こうか」


「ありがとうございます! 今すぐ準備します!」


 喜んでルルナは出ていった。

 しかし結構な人数になりますな……。

 フランカの家は広いから大丈夫だけど。


 ブレンダも準備するから俺たちは外で待機する。

 

 ――10分くらいで経過した。  

 

 隣の寮から私服に着替えたルルナとエルフのメイド2人が出てきた。

 お隣同士だったのか……。

 メイド2人は俺たちを見て大変驚いていた。

 アイシスもそうだが、リフィリアが大精霊と気づいて大きく頭を下げる。

 ルルナも前回遊んだ精霊と気づいてかなり驚いていた。

 ふと思ったがソウタの精霊たちも見ると、驚くだろうな。

  

 ブレンダも私服に着替えてルミンとセバスチャンも出て来た。

 

 みんな準備できたから家を設置してある練習場に向かう――。

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