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152話 大変賑やかです


 お泊りか……日頃お世話になっているからお安い御用か。

 

「いいですよ、歓迎します」


「わ~い、ありがとうございます!」


「やった~みんな泊まりだ~!」


 小人たちは庭を駆け回り大喜びでした……。

 ということはウィロウさんとグラシアさんも――。


「もちろん泊まるよ」

「泊まりますわよ」


 ですよね……。

 しかし今は空き部屋が1つしかない、フランカの家を借りるしかないか。


「私が借りてる部屋を片付けるから待っててね。マスター、お泊りが終わるまで書斎借りてもいい?」


 リフィリアが気を遣ってくれる。

 大変ありがたい。


「ああ、いいよ」


「だったらアタイの家にリフィリア専用の部屋を作るからそれでいいだろう? その方がいつでも調合できるぞ」


「いいの? じゃあお願い!」


「今、増築するから待ってろよ――」


 フランカは魔力を消費して、家の方に魔力を送り込んでいる。

 話がトントンと進んでいる。増築ってことはかなり消費するはず。


 数十分後――。

 

「――よし、これで完了したぜ!」


 ギリギリまで消費したな、するとフランカの家がガタガタと揺れて――前よりは一回り大きくなって、2階建ての家になった……。

 すごいですね……恐るべし【マイハウス】……。

 ウィロウさんとグラシアは大変驚いて腰を抜かして、小人たちは飛び跳ねて面白がっています。


「賢者の弟子はすごいな……」

「もう魔道の極みですわ……」


 これスキルですけど……魔法とは違いますよ……。


 みんなで改良した家の中に入ると、前より廊下の幅が広くなり、2階に続く階段が設置されている。

 各部屋も広くなり、奥の方には厳重の扉が2つある――右が調合室で左が鍛冶工房だ。

 2階に上がるとトイレ、空き部屋が3つある。

 うん、大改良ですね……魔力も減りますよ……。


「フランカ、ありがとう!」


「ちょっと待て、アタイはそれ苦手だ! 離れてくれ!」


 リフィリアは嬉しさのあまりフランカの頬っぺをスリスリするが嫌がっています。

 

『アハハ! リフィリアの母性からは逃げられないよ!』


「勘弁してくれよ~」 


 これならフランカの家でお泊りした方が良さそうだな、みんなに言ったが屋敷の方がいいって言われました……。

 まあ、希望ならいいか。

 ミツキさんからお泊りのお礼として、いつもより食材を多めにもらいました。

 シエル含めて2ヶ月分はありますね……。


「夕食の準備しますので今日はラーメンでいいですか?」


「「「わ~い、ラーメンだ~!」」」


「「「らーめん?」」」


 ミツキさん、ユナ、ヒナは喜んでいるが、ほかの5人は首を傾げている。

 最近の話だからわからないか。


「うどんと同じ麺類でおいしいよ!」


「「「食べたい!」」」


 やっぱり麺好きなのだな、夕食の準備をしていると――珍しいのか5人は目を輝かせながら見ています。

 前作り置きした物だからあまり面白くはないけど……。

 醤油ラーメンを作った。


「召し上がれ――」



「「「いただきます!」」」



 小人たちは勢いよく麺をススル――やっぱりうどんを食べているから慣れていますね……。


「「「おいしい!」」」


 5人とも気に入ってくれたようだ、スープも飲み干すと――。


「「「おかわり!」」」


 ですよね……また中華麺がなくなりそうだな……。

 おかわり用のラーメンを食べ終わると――。


「お腹いっぱい! ごちそうさま!」

「幸せ……おいしかった……」

「もう食べられない……」

「おいしかったです! ごちそうさまでした!」

「もうお腹いっぱいです! ありがとうございます!」


 2杯でだけで食べ終わった。

 だけどいつもの3人は――。


「「「おかわり!」」」


 5杯まで食べていました……小人は大食いと思っていたがミツキさん、ヒナ、ユナが大食いみたいで、よく食べる子――いや、よく食べる小人は育つってことか。

 だけどこの5人の体格で2杯食べるのも大食いの部類に入る……もう小人は大食いが多いと解釈しよう。


 夕食後、お風呂でも入ろうとすると――。


「お礼にみんなで洗います!」


「えっ、ちょ――」


「みんな、風呂場はここだよ!」


「「「お~!」」」


 ヒナ、ユナが誘導してほかのみんなは俺を無理矢理、抱えて浴室に向かう。

 そして小人たちは躊躇いもなく服を脱ぎ始めて――風呂場に入る。


「女性陣は恥ずかしくないのか……」


「なんで?」


「小人はみんなと一緒に温泉に入りますので恥ずかしくはありませんよ!」


 温泉あるかよ!? 

 しかも混浴ですか……もう小人の性格上――男女関係なく恥ずかしくないみたいだな……。

 

『ちぇ、欲情していないや』


『するわけないだろ!?』


 エフィナ、完全にアウトだ!

 合法だとしても完全にアウトだ!

 全く……またそうやって変なことを言う……。


 俺を隅々まで洗ってくれて湯船に浸かるのだが……みんな俺に密着して入る……。

 ミツキさんはいつものように俺の股の近くで座る。


「ミツキだけズルい! 私も座りたい!」


「ボクも!」

「私も!」

「オイラも!」


 なぜ……そこまでして座りたいのだ……。


「じゃあ、代わりばんこだよ!」


「「「わかった!」」」


 俺の主導権がなくみんなで交代して股の近くに座る……。

 1時間以上入ってしまった……。

 小人みんなはのぼせていなくて満足げです。

 風呂を上がると――浴室には、ほかの女性陣が床に膝をついて落ち込んでいます……。

 

 見なかったことにしよう……。


 就寝の時間、リフィリアが道具を片づけて空き部屋が2つになった。

 1つはミツキさん、ウィロウさん、グラシアさんが、ほかのメンバーは違う空き部屋で寝ることになった。

 ミツキさんはアイテムボックスで布団一式をみんなの分を出して敷き始める。


「それではおやすみなさい!」


「「「おやすみなさい!」」」


 みんな寝る前まで元気がいいですね……。

 

 明日は会議に参加しないといけない、小人5人も連れて行かないとな。

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