第三章「黒い影」
トットトッ……少し足速く私は、歩く。暁月 ねむを背中に抱えての移動は少しキツく、いつもより音が出てしまう。みちるは、先生に状況説明。私は、ねむ君を保健室に連れていった。
『あっ、聞いているよ さっそく彼女をあのベッドに寝かしつけてきてくれないか?』
少し古めかしい言葉を使うのは、この学校の保健室先生〝桜衣湫 夜桜〟だ。少し青に近い獣の耳が生えた優しい顔の初老である。
『では、私は設置を続けます。』
私は、その場からそそくさと出ていった。
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『出てきても大丈夫ですよ 霊奈』
『おばあちゃん……ゴメン 寝ていて』
その直後 ポンッと少し爆発音が保健室に響いて、煙が無くなる頃には保健室にいた二人は完全に寝てしまっていた。
トットトトッ……ギギィ
『すぅすぅ……』
この子があの方の……私は、素早く制服から黒封筒を出し、ねむの制服の内ポケットに入れ込んだ。そして、私は、保健室から脱出した。
------場所は、変わってみちる目線
『あのぉ~まだ設置するんですかぁ』
『勿論設置するぞ……』
ねむが倒れてからも私は、設置していたのだが……とある事に気付く。
『あのぉ~ここには何を置きますか?』
『みちる君……やっぱり 教室に戻っていてくれないか?』
『えっ、、、あ 分かりましたぁ』
スタスタッ……。
----保健室
『んっ?……』
私は、目を覚まして天井に目をやる。この白い天井……そ、そうだ……なんか言われて言おうとしたら……多分 倒れたのね!(多分ではなく本当である)私は、恐らく保健室だよね……なんか、違う場所で見た事あるような……まぁいっか よ、あっあれぇ?上手く立てない えっな、なんで……バタっ。辛うじて意識を保てる……だけど、何故か足に力が入らない……保健室?になんか、まぁいいやゆっくりでもいいから……ケイの所に行かないと……。
---スススッ
『動き出しましたねぇ 〇〇〇〇』
『そうですね……囮も配置しましたし、今宵のパーティを始めましょう』
『私はぁ~ただの協力者ですぅ ではぁ、公務員らをぉ眠らせてきますねぇ~』
『どちらかと言えば、地下室にでも放り投げて置いてください……うふふっ』
〝キ……ハク……ン……ワタ……チ……カマ……ダカ……キナ……イ〟
まただ。ノイズがかった不気味な声が私の頭の中を過ぎる……だ、れな、、、の? 私を呼ぶのは誰なの?
『さぁ、今夜は、真相に辿り着けますかね?ケイ先輩』
第一夜完結です。約四話で完結だと……早すぎじゃないか?と思っていますよね~