主役だけど自重します
光に包まれ約5000体残っていた魔族の7~8割が
一瞬で消滅した。
アラムス兵、魔族共に状況を理解できずにいた。
アラムスいや、世界でも最強と言っても良い
ハイネの魔法を防ぐ魔王が率いる軍隊を一瞬で
半数以下にまで減らすことができる人物など
いるとは思えない。
神が助けに来たとまで考える者もいた。
両軍は戦闘ではないこの状況の混乱に呑み込まれた。
「に、睨むなよゼクス…」
「常識的にと何度言えばわかるのだユーリ!」
ゼクスの鉄拳がユリウスに下される
「いってーっ!!」
「これ以上事態を混乱させぬよう少し反省しろ」
「わかったよ!自重しますよーだ…」
「ゼクス、もっともなことを言って獲物をユリウスに獲られたくないだけだろ?」
「すべてお見通しかミリアルド…」
「怒りを表面に出しすぎなんだよ王子様」
「王子だからこそだ、国を侵略されて黙っている訳にはいかんだろ。悪いが暴れさせてもらうぞ」
「それもそうだな右翼の敵は俺が引き受ける」
「殿下もミリアルドもピリピリだねぇ、じゃあ
ワタシは左を殺らせてもらうよっ!」
「私は負傷者の治療と後方支援を!」
「ルナ、後方でも戦場だ。気を付けて!」
「大丈夫ですよユーリ君。」
「そしたら俺は魔王連中を…」
「ユリウス、自重するんだろ?」
「あ、忘れてた(笑)いってー!」
再びゼクスの鉄拳が下された。
光の正体はユリウスの魔法であった。
戦場がアラムス王国と魔族に別れて対峙していた為にユリウスの広範囲の殲滅魔法が使用できたのだ。
しかし、なぜその場にいる両軍達がユリウスら
5人の存在に気づかないのか
それは彼らが空中に浮いているためだった。
今まで浮遊魔法や飛行魔法といったものを使用した魔導師はいなかった。
理論的には魔法で可能でも魔力効率が悪い為に
しかし彼らには関係なかった。
旅の行く先々での経験が魔力量を飛躍的に上げ
並外れた魔力コントロールにより体内から自然に溢れ出る魔力によって浮遊・飛行を行う。
溢れ出る魔力を使用しているため魔力消費もない。
魔法というよりもはや舞空術だ。
空に魔導師がいるはずがないという先入観により
誰も彼らに気づかないのであった。
中央をゼクスが右翼をミリアルドが左翼をフミが
担当し魔族を掃討する。
ルナは後方支援に回る
そしてユリウスは自重だ。
魔族をすでに警戒を強めているが5聖騎士には
そんなものは通用しない。
アラムス王国側は未だに混乱していた。
そんな事などお構いなしに3人の攻撃が始まった
一方的な攻撃であった。
魔王階級ですら瞬殺する5聖騎士にとって並の魔人や魔獣など相手にしなければなるはずもなかったのだ。
時間にして5分足らずだろうか、魔族側は魔王を残し全滅していた。
「で、どうするの魔王さんたち?」
ユリウスの一声にその場の視線が全て向けられる




