魔神復活の影響
「ユ、ユーリっ!」
ゼクスが叫んだ
「お?」
「なにが、お?だっ!お前何をしたっ!?」
「なにって言われても…
馬鹿な事を言ったゴブリン野郎を斬ったとしか」
「お前が斬ったのはゴブリンではないだろ!
覚醒したばかりとはいえ、魔王だぞ!」
「魔王倒したのにプンスカしないでよ」
「倒し方に問題があるのだ!」
「なんでっ!」
「覚醒する前の状態でも我々の攻撃が効かなかった相手を一撃で…お前の神速も通じなかったではないか!」
「アイツ硬かったからね(笑)」
「(笑)ではない!大体、あの光龍閃とかいう技はなんだ」
「あ~光龍閃ね、光魔法を体内で発動させて神速以上の速さで斬ったんだよ」
「わ、私が聞きたいのは、なぜそれを最初から使わんのかと言うことだぁーっ!!!!!」
ゼクスの叫びだ…
なんで俺が怒られるんだ!
あのゴブリン野郎め死してなお迷惑だ!
ゼクスもゼクスだ!
最初から切り札は出さないだろ…
光龍閃、アルスタイン家の奥義ともいえる神速を光魔法を使い発展させた技だ。
神速は魔法は使っていない。
神速は瞬発力を瞬間的に極限まで高め斬る
光龍閃はそこに光魔法による身体能力向上を
加えて放つ。
光魔法の効果で光速の斬撃が放てるわけだ。
前世の知識で速さを例えるならば、
神速は軽自動車でアクセル全開にした感じの速さ
光龍閃はスポーツカーでアクセル全開だ。
同じ全開でも、元のスペックが違うから最高速も当然違うのだ。
光龍閃からしたら神速は普通の斬撃みたいなものだ。
「にしてもユリウス君、光龍閃速すぎだよね!
斬撃の残像しか見えなかったよ!」
「フミちゃん見えたの!」
ルナが驚く
「ちょっとだけね(笑)みんな見えなかった?」
「あんな非常識な技が見えてたまるか」
ミリアルドさん非常識は酷いよ…
「ユーリ君、凄かったです!」
「あのゴブリンがルナに悪態つかなければもう少し長生きできたんだけどね(笑)」
「お馬鹿なゴブリンですね(笑)」
「そこのバカップル!イチャつかない!」
フミさんまで酷い…
「ゼクス、あのゴブリンの魔王への覚醒どう見る?」
ミリアルドがゼクスに訊ねる
「魔神メギドの復活が関係しているだろうな」
「魔神の復活が魔族に与える魔力に影響していると?」
「ああ、恐らく間違いないだろうな。
あのゴブリンが元々、魔王種だったのも間違いないだろうが、覚醒が急激過ぎる」
「まるでユリウスの光魔法に反応するかのようだったな」
「魔神復活の数日でこれだ。早く倒さねば世界が強力な魔族で溢れるだろうな」
「今より強くならないとな…」
「ああ」
二人の天才がユリウスの技に鼓舞され、さらなる高みを目指すのであった。
~アラムス王宮~
「ユリウスたちの手がかりはまだ見つからんのか!」
カイルの怒鳴り声が王宮に響く
「カイル様、落ち着いてください!」
「落ち着いていられるか、一刻も早く救助をするのだ!」
「捜索隊が総力を上げて探していますので…」
「カイル、落ち着け」
「ハイネか…」
「探そうにも魔神の魔法は発動痕跡が一切残っていない。手がかりが全く無い状況での捜索だ、時間もかかる」
「しかし、あの子達の身が…」
「こんな時だからこそ落ち着くんだ。あの子達が帰ってくる場所を守るのが我々の義務だ。
魔神復活によって魔族どもが活発になっている
魔王種が覚醒したとの報告もあるのだ」
「しかしユリウス達が無事な確証など…」
「私達の孫だぞ?私達が信頼せずにどうする。
ユリウスもミリアルドもそう簡単には死なん
殿下も二人の女の子も相当な実力と聞く。
5人一緒なら必ず協力し苦難を乗り越える
信じて帰りを待とう…」
「信じてか、そうだな。孫の身を案じるあまり視野が狭くなっていたようだ。」
アラムス王国はユリウスらの捜索を継続する一方
防衛戦力の強化を行い、魔族との戦いに備える事を決定した。




