野生のフミ
「この洞窟怪しくない?」
フミの本能が感知した
「なんか禍々しい雰囲気ですよね…」
「確実になんか出る系の洞窟だよね」
「クロスロードの野生の感が嗅ぎ取ったなら
怪しいのは間違いないだろうな」
「ミリアルド君、どういう忌みかなぁ?」
「そのままの意味だが?」
二人の間に火花が飛ぶ
「そろそろ日も落ちる時間だ。今日はリズベットに帰り、この洞窟の事をランドルフ殿に確認してみよう。」
「そうだね。俺はゼクスに賛成だよ」
「私も賛成です」
「俺もだ」
俺、ルナ、ミリアルドはゼクスの案に賛成をする
しかし、フミは「えー、帰るんですか!森の洞窟なんて絶対楽しいですよ!」
わくわくの宝庫、森の洞窟を前にフミは興奮を
抑えられない。
コイツ、ミリアルドの言うとおり野生だよ(笑)
「落ち着けクロスロード、あくまで情報収集の為の帰還だ。中に何があるかはわからんが、情報はあっても邪魔にならんだろ?」
「うーん…それなら仕方ないですね。今日は帰りましょう。」
さすがはゼクス、言い聞かせるのが上手いな。
~敗者の街(旧リズベット)~
「という訳なんですが、ランドルフさん何か知っていますか?」
俺たちはリズベットに帰り、ランドルフさんに今日の出来事を話していた。
「そりゃ、きっとゴブリンの巣穴だな」
「では中には支配階級のゴブリンが?」
「いるだろうな。討伐できれば金も大量に稼げるけど、銀稼ぎに行くにはリスクが高すぎるな。」
ゴブリンの巣窟に突っ込むんだから危険だよな
小遣い稼ぎや少し腕に自信がある程度では
行こうとすらしないだろう。
「支配階級のゴブリンって強いんですか?」
「そりゃ、ゴブリンどもの親玉だから普通のゴブリンとは訳が違うだろ!」
ランドルフさんはそれくらい常識だぞとフミの
無知に真剣に突っ込んだ…
「クロスロード、学園でも習ったはずだが?」
「細かいこと覚えるの苦手で。えへへ」
「フミちゃんはしょうがない奴だなぁ」
あーあ、ランドルフさん呆れちゃったよ…
「いいかいフミ、ゴブリンには階級があるんだ
狩りを行い群れの為に働く普通のゴブリン。
今日出てきたゴブリンがこれにあたる。
次は群れを守るゴブリンナイト。こいつらは普通のゴブリンより強いし武器を使って戦闘をする兵士だ。それらをまとめる支配階級のゴブリンがゴブリンキングもしくはゴブリンクイーンなんだけど、群れによってどちらが強いか変わるんだ。
基本にはクイーンの方がキングより強いみたいだけど、個体によっては逆転することもあるらしいよ。」
「ユーリが人に常識を教えただと…」
「ユリウス、頭でも打ったのか?!」
失礼な王子と従兄弟だ!
俺だって勉強はちゃんとしてたんだからな!
「一般に教えられてるのはその4種だが、ゴブリンの頂点に位置するのはゴブリンエンペラーだ。こいつはゴブリンっていうよりは魔人だな。希少なゴブリンだから滅多にお目にかかれねぇがな。まぁもっとも、見たくもないが(笑)」
さらに上位種のエンペラーがいるのか。
ゴブリンというより魔人に近いってことは、魔人よりは弱いって事か?
「ランドルフさん、エンペラーと魔人ってどっちが強いんですか?」
一人で考えるよりも聞いた方が早い。
「それは魔人だろ!魔獣より強いから魔人なんだ。エンペラーがゴブリンの中で最強でも魔人には及ばないよ」
「じゃあ、楽勝じゃん!明日は洞窟に行こう!」
ランドルフさんの言葉を聞いたフミの判断は早かった。
まるで神速のように。
しかし、ランドルフさんは「なんで、楽勝になるんだよ!どういう判断だ!」
混乱している。
「ランドルフ殿、伝え忘れていましたが、魔神復活の直前にアラムスは魔人の軍勢の襲撃を受けていました。その時に我々も戦い魔人たちを倒しました。一人当たり50体程ですが。」
「………………」
あれ?ランドルフさんが固まった?




