孫の成長は早い
前線部隊は王都へ急ぎ戻っていた
こちらの戦況は連絡員によって王都へ届く
だが、一方通行なのだ。
戦闘中に魔人が一部王都へ抜けたのは前線の者は全員が知っている。
600体の魔人が王都へ抜けた、王都の最終防衛戦には600人の兵士
この情報は前線の兵士に絶望的な状況であるという認識を与えた。
王都が見えてきた。
カイル、ハイネ、ラインは異変に気づく。
戦火がないのだ。
まさか、全滅…
いや、おかしい、全滅であれば王都にも甚大な被害があるはずだ。
しかし王都には戦火の後は見受けられない。
ハイネは状況を理論的にまとめ一つの結論を出す
「前線を抜けた魔人は王都に向かわなかったのか…」
カイルとラインはその結論に同意した
よかった…
王都の状況から見るにマリアもユリウスも
無事であるはず
ラインから不安が振り払われた。
ラインはユリウスとなぜか家に居るはずのマリアを見つけ抱き寄せる。
「よかった、二人とも無事で、よかった…」
「アナタ、私達からしたらアナタが無事で良かったです」
「そうですよ、父上」
「嫁と息子が逞しい…」なぜか感動する父上
「でも、魔人たちが王都に来なかったようで良かった」
「そうだな、理由は解らんが事なきを得た」
「前線から抜けたのではなく、逃亡したのかも知れんな」
カイルお祖父様とハイネお祖父様も来た。
「え?魔人達なら来ましたよ?」
俺の息子ユリウスは天才だ。
決して親バカなのではない。
いや、親バカではあるが、差し引いても天才だ。
そんな息子がいま可笑しなことを言っている
魔人が来たと言うのだ。
ユリウス君、どうした?
「魔人が来ただと…」
「はい、来ましたよ。600体くらいですかね」
ハイネの問いに答えるユリウス。
「魔人は王都を通過していったのか?」
カイルが聞いた。
国王ジークハルトが問いに答えた
「当然、戦闘になりましたよ」
カイル、ハイネともに「では、この状況はなんだ?」理解が追い付いていない。
「彼ら奇跡の世代が魔人を瞬殺しましてね、戦闘開始から終了まで10分かからなかったですね」
ジークハルトは何を言っているのだ
魔人600体相手に10分かからずに殲滅しただと
私とカイルが共闘してもその短時間では全滅させるのは無理だろう。
「詳しく話してくれ、ジークハルト」
国王が状況を説明した。
ユリウスの光魔法と神速を超える閃光神速
ミリアルドの紅蓮
フミの弓とアクロバット戦闘
ゼクスの剣術
ランスロットの槍
ルナの無音魔弾
破滅の魔女マリアの復活
にわかには信じられないことだらけだ。
しかし、事実であるのは間違いないようだ。
奇跡の世代か…
私とカイルもそろそろ隠居か(笑)
いや、まだまだ若いのには負けん
だがしかし、ユリウスといいミリアルドといい
孫の成長は早いものだな!




