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異世界機巧都市  作者: switch
16/20

一章 第十四話 「予兆」

二日連続更新です。

頑張りました。

「嘘だろ......?」


 目の前の巨大な敵——ファフニールはまるで王者の様な風格でそこに君臨していた。

 圧倒的と言わんばかりの強さ。


「どうする......」


「戦うしかありません」


 ミリアが真剣な顔で言う。


「やっぱりそうなるか......でも勝てる気がしないんだが」


「それは私も同じです」


 あまりにも戦力差がありすぎる。

 それは二人にも分かっていた。


「よし、分かった。俺が先陣を切るからミリアは後方支援を頼む。出し惜しみは無しでいくぞ!!」


「分かりました!!」


「いくぞ!!」


 俺は相棒の[閃光狼(フラッシュフェンリル)]を抜き、突撃する。

 奴は悠々とした動きでこちらを向く。

 そして唸るような咆哮をこちらに向けてくる。


「ヴォオオァアアアア!!!」


「くっ、何て咆哮だっ......」


「アキトさん、気をつけて!!」


 ミリアに諭され、奴の方を見る。

 すると、巨大な腕が俺の真上に押し寄せてきていた。


「うおおぉっ!!」


 体を横転させて回避する。

 腕の衝撃波だけでも結構強烈だ。


「マジで強いな......」


 僅かな間でも分かる相手の強さに少し身震いする。

 やっぱり本気でいくしかないか。


「うおらっ!!」


 精一杯の力をこめて斬りつける。

 が、びくともしない。


「ミリア!! 支援を!!」


「はい、▲◼◼......」


 詠唱を続けるミリア。


「◼● <<轟雷(サンダリア)>>」


 轟音ともに無数の雷がファフニールを襲う。

 しかし、奴は平気な様子でこちらに向き直る。


「グボルァアア!!」


「アキトさん、きます!!」


「えっ——」


 気づいたときには遥か遠くまで吹き飛ばされていた。

 体中が痛む。俺はここで死ぬんだろうか。

 やはり挑んだのが間違いだったのか。

 ああ、折角異世界にきて強くなろうと思ったのに。

 平凡で退屈な人生を覆そうと思ったのに。

 体から力が抜けていく。

 すまないミリア。俺はここでギブアップさせてもらうよ。


『......か?』


 お迎えの声が聞こえるようだ。

 さらば現世よ。


『お前は友を助けたいか?』


 何だ?

 この声は誰の声だ?


『我は強さを司るもの。もう一度聞こう。お前は友を助けたいか?』


「ああ、助けたいよ。助けられるもんならな」


『ならば我の力を取り込んでみよ。何者にも負けない絶対的な力を』


「ああ、取り込んでやるさ!! 俺は強くなってやるよ!!」


『良い覚悟だ。力を貸そう』


 体に力が戻っていく。

 まだ生きれるようだ。

 待ってろミリア。絶対に助けてやる!!

さて、ついに......?


次回の更新は水曜日か木曜日です。

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