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銀色神妖記  作者: ヒカリショウ
4章:月下の美男子事件
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鉢合わせ

タイトル通り、一気にキャラが出てきます。

混乱しないように書きましたが・・・大丈夫かな

満月が暗い夜を照らしているおかげで影が出来るほど明るい。

明るい夜道を歩く少女は犬坂。

月下の美男子事件をの妖怪を退治するために囮作戦を決行中。

囮は危険な役だが、周りに仲間がいるおかげで安心できる。

そのまま明るい夜道を進む。



「出でこないな」


「そうだね。ていうか、むしろ警察とか出てきたら面倒くさい」



警察が現れたら犬坂は補導される。彼らはまだ学生なのだから。



「俺らは爛の後を遠すぎず、近すぎずの距離で追いかけてるから・・・」


「ストーカーとして誤解される・・・かも」


「大変だな」


「銀陽たちはそんな心配ないよな」



人間と妖怪、神の世界は全くもって異なる。

そう考えると羨ましくなる時があるかもしれない。

しかし、人間は人間の、妖怪は妖怪、神には神の世界だ。



「ん?」


「どうした? 出てきたか」


「そうみたいね」



犬坂の前に美男子が現れる。



「こんばんわ。黒髪の綺麗なお嬢さん」


(こいつが月下の美男子。・・・たしかに美男子だ)



犬坂から離れた距離から月下の美男子を見る猫柳たち。

猫柳たちも犬坂と同じ考えをしていた。



「あんたが月下の美男子とやら?」


「そうです」



目の前にイケメン、月下の美男子が余裕で受け答えをする。

美青年の正体は妖怪の桂男。女性ばかり襲っている女の敵である。

しかし、この瞬間にまさかが起こる。



「見つけたです」


「コッチから見つけたネ」


「おやおや。また会いましたね」



猫柳たちの友達である兎姫が現れた。

しゃべる兎と一緒に。



「フフフ。可愛らしい兎に、金髪の似合う女性まで増えるなんて」


「ティア!?」


「あレ、ランチャン?」


「大丈夫か!?」



猫柳たちが急いで犬坂たちの元へ向かう。


「「あれ?」」


「ユウユウとギンニャンまデ」



今ここにいつものメンバーが集結した。

兎姫も猫柳たちも、両方とも予想外で驚いている。しかし驚いている暇ではない。目の前に敵である桂男がいる。



「おやおや、男性まで・・・。君たちはバイトの関係者かな?」


「その通りだぜ」



黒い影が桂男に飛び掛る。しかし、普通にかわされた。



「ちゃんと当てろ犬妖怪」


「俺様は神だ。そこんところ分かれ銀陽」



人間、妖怪、神が桂男を囲む。8対1の状態である。

桂男の顔は変わらず、イケメンのままだが内心は少しマズイと考えていた。



(さすがにこの人数相手はマズイ。どうやって撒くかな。でも彼女2人の相手はしたいな)



桂男がこの場をどうやって切り抜けるか考えていた瞬間、何かが飛んできた。

跳んできた物体は猫柳に直撃し、そのまま吹き飛ばされた。



「痛ってぇ・・・。何だ!?」



猫柳の懐に飛んできた物体が何かと確認すると、それは知っている妖怪であった。



「き、切子!?」


「いたぁい。あれ、猫柳じゃん」



まさかこの場に切子が乱入してくるとは思いもよらなかった。



「何でここにいるんだ?」


「あいつらに投げ飛ばされたの」


「あいつら?」



切子が飛んで来た方向を見ると、青年2人がこちらに歩いてくる。

髪型がふんわりしている目力のある青年とシルバーアクセサリを付けた目に隈のできた青年だ。



「やっべー、飛ばしすぎたか・・・・・ん?」


「もう少し手加減した・・ら・・・ん?」



向こうの2人も猫柳たちに気が付いたようだ。

目に隈のある青年が新しいオモチャを見つけたような笑顔をする。



「銀猫・・・。数多目、もしかしてあいつらか?」


「そうだよ。それに月下の美男子事件の妖怪までいるね」



急に周りから数多の目が浮き出てきた。

ギョロギョロギョロギョロギョロギョロギョロギョロギョロ



「うわっ何々、目がいっぱいで気持ちわるい!!」


「気持ち悪いなんて酷いな。よく見てよ、綺麗でかわいい目をしてるでしょ」


「ええー」



ふんわり髪の目力のある青年の言葉に賛同できない犬坂。

もう1度、数多の目を見ても気持ち悪いの感情しか出ない。



「気持ち悪い・・・」


「分かってくれないな」



人間に妖怪、神を合わせて8人。それに加えて3人と数多の目が追加し、ちょっとした小さなサークルの集まりみたいになった。

その場は何とも言えない雰囲気になってしまっが、その場の雰囲気をぶち壊したのは目に隈がある青年であった。



「がしゃどくろぉぉ!!」



何かの名前を叫んだ瞬間、大きな骸骨が現れた。



「でカっ!!」


「イケメン妖怪と鎌鼬を握り潰せぇ!!」


「あーいー」



でかい骨の腕が襲い掛かる。



「ちょちょ、かわして!!」


「言われなくとも!!」



猫柳は切子と一緒にかわした。切子をお姫様抱っこして。



「あ!」



お姫様抱っこに反応する犬坂。お姫様抱っこは女性の中でも叶えたい夢の1つだと思う。

犬坂もそうかもしれない。



「犬坂。今そんな反応してる暇ないぜ」


「・・・うるさい。っていうかギン、誰よその子!!」


「後で説明する!!」


「ユウユウ、ワタシもお姫様抱っコ」


「優君」


「待って、今そんな場合じゃない」



もう1度猫柳たちにでかい骨の腕が振り下ろされる。



「銀陽!!」


「分かっている」



銀陽が素早く変身し、突撃することで、がしゃどくろの腕を跳ね返す。



「いーたーい」



のんびりとした間の続く話し方をするがしゃどくろ。

本当に痛がっているのか分かりにくい。



「無駄にでかいし、骨だけだから痛覚あんのか?」



突撃した後は猫柳たちの前に守るように出る。



「やっちゃえ銀猫!!」


「鎌鼬、面倒な奴ら連れてくるな」


「だってえ」


「だってもさってもだ」


「もしかして敵討ちの奴らってあいつらか?」


「そうだよ。あいつらがアタシの仲間を・・・」



猫柳たちの方で違う問題が起こっているが、桂男の事を忘れている場合ではない。

がしゃどくろに握り潰されそうになっていたが、いつのまにかいない。



「桂男はどこですか!?」


「あレ?」


「チっ。この状況に応じて逃げたか」


「逃がすわけにはいかないです!!」


「クロ。匂いで追える?」


「任せろ。こっちだぜ」



クロが犬の特性である嗅覚で桂男の逃げた方向に走り出す。

犬坂や兎姫も追いかける。



「ギン、こっちはあたしたちが何とかする」


「頼む!!」


「あと、その子についてはキッチリ聞かせてもらうから」


「・・・はい」



笑顔だけど笑っていない顔とは初めて見たと思う猫柳。



「頑張れギン!!」



ニヤニヤしながら応援する蛇津。



(はっはーん。なるほどねぇ)



何かを理解する切子。



「さて、優。俺らはこいつ等を何とかするぞ」


「了解」



急に乱入してきた青年たちを見る。向こうも猫柳たちを見る。

妖怪と人間。猫柳たちと同じバイトの関係者だ。

知り合い以外のバイト関係者は始めてみる。それは向こうも同じであった。



「初めて見たぜ。同業者」


「俺らもな」



空気が冷たくなるのが感じる。



「がしゃどくろ。のみ込め」


「あーい」



がしゃどくろが両腕で銀陽に掴みかかる。



「ふん。返り討ちだ」



そのまま突っ込む。しかし、その瞬間に銀陽や猫柳たちが消えた。



「ギン?」



その場に残ったのは蛇津と白羅、そしてふんわり髪の目力のある青年だけだった。

読んでくれてありがとうございます。

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