銀猫との遭遇 e
初投稿です。
グタグタな文章ですが、生暖かい目で読んでってください。
「バイトしろ!」
いきなり言われた一言。声が聞こえた方に振り向くと、そこには銀色の毛並をした猫がいた。
そんな一言を言われたから、こう答えた。
「いいぜ!」
そもそもどんなバイトの内容か分からないが了承した。しかも、しゃべる銀猫からだ。怪しさ満点だ。そんな学校の帰り道の出来事だった。
学校にて
「おはようー」
「おはよう、ギン」
「優、実はバイトすることになった。何かおもしろそうだったから」
「そう」
「・・・・・」
「・・・・・」
「もう少し反応してくれよ。つまんないな」
「そんなこと言ったてバイトするならどーぞ。としか言えん。・・・じゃあ、どんなバイト?」
「さあ?」
「・・・・・」
「・・・・・」
「ダメじゃん!?」
「あれ!?」
こんな会話をするのは猫柳銀一郎。
もう片方は蛇津優という高校生たちだ。
2人は小学生の頃からの友人である。猫柳銀一郎は意志が強く、活発な青年である。蛇津優は名の通り優しく、穏やかな青年だ。猫柳のストッパー役でもある。
「とりあえずバイトするわけだ。だが安心しろ、怪しいバイトではない」
「どんなバイトか分からないのに・・・」
「大丈夫、大丈夫」
「無茶するなよ。ギンは直感で決めることが多いからな」
「大丈夫、大丈夫」
「心配だ・・・」
キーーンコーーンカーーンコーーン
授業が始まるベルが鳴り響く。
「授業はじまるぞー」
「えーと、この問題は~」
「優、この和訳が分からないだけど」
「ああ、それは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「分からないなら、分からないと素直に答えてもいいぞ」
「あと少し待て。 ・・・・・・・・分かった、ここはこうで、こうだよ」
ワイワイ、ガヤガヤ、あーだこーだしているとすぐに昼になる。
「昼飯」
「いただきます」
「その卵焼き、ポテトと交換で」
「成立」
午後の授業
「眠くなるなあ~あ」
「寝るなよ。気持ちは分かるけどさ」
昼飯後の授業はどうも眠くなる。
「zzz」
「寝たか」
(実際のところ、眠いんなら寝かした方が1番だと思うかな。眠くて頭に授業の内容なんて入らないからな。無理に起こさずそのまま)
これに関しては意見が分かれるかもしれない。
先生も授業は受けて欲しいけど、うるさいよりかは静かの方がいいかもしれないから。
放課後
「じゃ、バイト行ってくる」
猫柳はバイトに向かった。 あの銀猫の元へ。
銀猫と初めて会った場所に行くと目の前にあの銀猫が座っていた。
バイトの話になるかと思いきや、ここでは人の目があるということで場所を変えると銀猫が言った。確かに道端で銀猫と会話するやつなんていたら普通に変な目で見られるだろう。銀猫の言っていることは正しい。
しかし、しゃべる銀猫が目の前にいるのは夢ではなかったようだ。よくよく考えると信じられないことだから。場所を変えるため道を歩いていると見覚えのある道であることに気が付いた。
「あれ?この道の先は確か・・・俺の家だったような・・・」
「その通りだ」
何で猫柳の家を知ってるんだろうか。そんな疑問を思いながら銀猫と一緒に家に上がり込み、自分の部屋に入る。
バイトの話をする前にお茶とカステラを用意する。
「なあ、ニャンコ。バイトって何やるんだ?」
「ニャンコではない。私は銀陽という名がある。私はお前たち人間が良く言う妖怪というやつだ」
見た目はニャンコ。
妖怪って本当にいた。目に見るまでは信じられなかった存在だ。でも世の中には科学などでは説明できないことがある。そんな時に決まって奇跡やら怪奇などの言葉で片付けている気がする。その正体の1つがこの銀陽ように妖怪の仕業なのだろうか。
「俺は猫柳銀一郎。それでバイトの内容は?」
「ふむ、銀一郎か。 それにバイト内容だったな。なに、簡単だ。神・妖怪退治だ」
「なるほど、神様に妖怪退治か」
「うむ」
「・・・・・・・・え?」
「神・妖怪退治だ」
「・・・・・・・・え?」
「だ」
「え」
なぜか話が漫画や小説の内容になった。言っていることは分かるが頭が混乱している。分かっているのに混乱しているなんて矛盾しているが、今まさにそんな感じだ。
「神様と妖怪退治・・・」
「そうだ。まあ、妖怪退治の方が主流になるだろうな」
銀陽の話によると、ここ最近妖怪たちが活発に動き回っているらしい。
人間たちは気が付いていないが妖怪が勝手に怪奇を起こしている。
妖怪たちにルールはないから基本的に好き放題なのだが穏健な妖怪たちや神様たちは勝手に怪奇を起こしてもらった困るという不満が募り、退治するということになった。退治するに到って条件があり、それは人間とペアになることだ。
「バイト内容はなんとなく理解できたがに妖怪退治ってさ、人間の俺にできんのか? はっきり言うと無理だ」
妖怪にも神様にも会ったことない(普通は会えない)人間が退治など出来るか否かと問われると無理だろう。猫柳銀一郎はそこらにいる高校生と変わらないのだから。
「安心しろ。戦闘になっても私が戦う」
(戦えるのか・・・・意外だ。ニャンコなのに)
「それに人間だって妖怪退治はできる。昔もそうだったからな」
「陰陽師ってやつか?」
「そうだ。良く知ってるな」
漫画情報だけど。でも猫柳は陰陽師じゃない。高校生だ。
「そもそもなんで人間とペアなんて組むんだ?陰陽師でもない限り、役に立たないぞ」
「退治する理由が欲しいからだ」
「退治する理由?」
「そうだ。怪奇を起こしてる妖怪に同じ妖怪である私が何を言っても無駄だろう。しかし人間たちが怪奇 によって害が出れば退治する理由になる」
同じ妖怪同士干渉することは好まれないということだが人間である第3者が迷惑してるならば退治する理由となりうるわけか。例えばパートナーである人間が怪奇で害が出そうだから退治する的な形だろう。
妖怪たちには俺ら人間のように法なんてないから、何をやっても許される。だから妖怪が妖怪を退治することがなかったということだ。
「それに陰陽師じゃなくとも戦える方法はあるぞ」
「そうなのか?」
「戦うか戦わないかはお前が決めることだ。戦うんなら、その方法とやらを教える」
「分かった」
陰陽師じゃなくても戦える方法。それはなんだろうか。
「あとバイト代とかどうなるんだ?」
「うむ。それは大切なことだな。基本的には1つの仕事を終了したら、後日に渡す」
「ふむふむ」
「それに仕事の難易度によって金額が変化するぞ」
「なんかゲームのクエストみたいだな」
「そんなもんだ」
(ゲームを知っているのか?意外だな。妖怪ってそういうもんとは縁がないかと思っていたな。)
「妖怪にも娯楽は必要だ」
「なんかゲーム貸そうか?」
「くれ」
ニャンコがゲームをする光景を思い浮かべるとなんかシュールだ。
妖怪もゲームをやる時代になったようだ。
「ちょっと聞きたいことがあるんだが」
「ん、にゃんだ」
「銀陽がこのバイトをするメリットは何だ? 俺はバイト代がもらえるというメリットあるとして、銀陽 には何があるんだ?」
(俺がこのバイトをするメリットは分かるが銀陽がもらえるメリットが分からない。
妖怪が妖怪を退治してなにがあるんだ?)
「私の場合は楽しければそれで良いんだ」
「そうなのか?」
「ああ、現在は昔ほど妖怪にとって自由に闊歩できなくなっている。昔みたいに好きに闊歩したくてもで きない。そんな時にこのバイトを聞いてみて楽しそうだからやってみるだけだ。
単純に暴れたいだけだな」
一瞬だけど銀陽が寂しい顔した気がした。妖怪にも人間と同じようにいろいろ悩みがあるのだろう。
用意したカステラを口に含み、バイトの内容をまとめる。どんなことが起きるか分からないがバイトをやってみると結論した。
不安と好奇心が俺の心に響き渡る。
「バイトがんばりますか」
そんなわけで奇妙なバイトが始まった。
青年と銀猫
どうでしたか?
まだ未熟ですが、これから頑張って書いていきます。