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重要なもの
「愛してる」という言葉なんかより、「大好き」という言葉なんかより、“君の存在”そのものが僕にとっては重要になる。
僕は君のことを自分より“大切”だと思うし、「守らなきゃいけない」とも思っている。
けれど、その対象がいなくなってからの僕の行動はどういったものだろうか?
毎日まともに飯も食わないで、外をふらつき、君と行った場所に足を踏み入れるだけ。
そんな人生を歩む僕に対し、君はどんなことを思うのだろうか?
君の香りを求めては、君と共に行った喫茶店に入り、僕の前の方を見る。
君はもういないのに。
君の香りを、僕は覚えていないのに。
悲しくなんてないさ。寂しくなんてないさ。
ただほんのり苦みのあるコーヒーを啜るだけ。
それだけで、それだけで、僕は毎日という不安から抜け出せれるんだ。