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(第5章 知恵の結婚式で集められた美しい女友達)

知恵の結婚式で再会した四人は連絡先を交換し、会うようになった。しかし、学生時代、四人は特別仲が良かったわけではなかった。知恵も三人共、友人と言えるほどの付き合いをしていたわけではないと後で知った。お金持ちの旦那様の手前、豪華な結婚式に花を添える美人の友人が欲しかったので集められたメンバーだったようだ。

晴子も年賀状だけの付き合いなのに、結婚式に呼ばれて、どうしたものかと迷ったくらいだ。断ろうかと思っていたら知恵から電話があって、「結婚式には有名人や経済界の有志が沢山参列してくれるのだけれど、会場が黒い式服でいっぱいになるのは色気が無いので、どうしても晴着を着て参列してもらいたいの。」と。そして「できれば、受付をお願いしたい」と依頼された。「もちろん着付け代も受付してくれたお礼も充分するから。」と懇願されたのだ。そして、裕子と由美もまた同じように依頼されて結婚式に参列したようだ。

大学時代から知恵には実際友人が少なかった。女同士でつるんで遊ぶのも嫌いだったし、学生時代から付き合っていた旦那に夢中で女友達との付き合いが悪かった。だから、この三人も同じサークルだったとか、ゼミが一緒だったとか、合コンで会って意気投合したとかの出会いではなく、何度か食事に行ったことがあるというレベルの友達だった。そういう訳で集められたメンバーだったが、結婚式では三人は周囲を魅了した。容姿も美しかったし、さすが名家のお嬢様だけあって振袖の豪華なこと。もう手に入らない作家ものの逸品とか、総絞りや加賀友禅の最高傑作などなど。目が肥えた来賓たちが絶賛する、まばゆい程の豪華絢爛な姿は、超一流ホテルでもひときわ輝いていた。そして、結婚式の二次会では多くの男性から交際を求められた。でも、この三人は元々、親の関係で錚々たる方々と日頃から親睦があったし、社会的な地位がある男性達からのアプローチにも簡単にはなびかなかった。

家柄や職歴や地位や名誉よりも、人間的に魅力のある人がいいと考えていたからだ。

若かりし時は、純粋な恋愛を求めるものだ。親の七光りとか家柄に合った人間を選ぶつもりなどなかったから。才色賢美な三人の恋する乙女たちは、親の言うことなど聞かず、それぞれ自ら望んで茨の道を進むことになる。

しかし、二十代までは自由に恋愛を謳歌していた四人のお嬢様も、三十代になると、子供がいるといないとでは、社会も男性達も態度が変わる。


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