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頑固なラピスリ



 神王殿での術が終わるとラピスリもランマーヤも復興に戻ってしまったので青生と彩桜は雲地の調査に行った。

他の兄弟はリグーリが人世で一緒にマーズしようと運んだ



 兄弟とは別行動のドラグーナはラピスリを追った。

【青生と一緒に雲地調査しないの?】


【各々が忙しい時です。

 個の感情で動ける余裕は有りません】


【そう? ランマーヤは?】


【避難所です。そちらも手が足りません】


【そう。青生と彩桜に来るように言っておくよ】


【二人の邪魔はしないでください】


【うん。そのくらいは考えて話すからね】

【お~いドラグーナ。暇してるのなら来い】


【どうぞ行ってください】


【うん、無理しないでね】飛んで行った。



【叔母様、お爺様に八つ当たりですか?】

戻ったランマーヤは聞いていたらしい。


【八つ当たりなんぞ……】


【そうとしか思えませんでしたよ?

 さっきも話さなかったのですね?】


【術中は真剣なのでな】


【それでも前後とか、少しくらい話しても問題なんてありませんでしたよ。

 もうっ、叔母様ってば!】追って飛ぶ。


【響殿が戻ったのだから、また大勢が出るぞ】


【そうだけど!】頑固なんだから!



―◦―



 呼ばれたのをいい事に逃げ飛んだドラグーナはガイアルフと話していた。

ガイアルフは明日、鳳凰の里に乗り込むと意気込んでいた。

そこに鳳凰の里を偵察しに行っていたフィアラグーナも来た。


【鳳凰達、何してやがったんだ?】


【ダラけてただけだよ。

 おいドラグーナ、鳳凰にも声掛けたんだろ?】


【はい。小動物神はまだ雲地ですが、他の里には協力をと呼び掛けましたよ】


【それでもか。気に食わねぇな】

【コテンパンにするしかねぇだろ】【だな♪】


【先に里を出た鳳凰の賢神様方を探してくださいますか?】


【ま、必要だな】

【イーラスタ様の妹神様も探そうぜ】

【で、【ドラグーナは?】】


【俺はオフォクスと話します。

 強い兎神が必要でしょう?】


【【確かにな♪】】



―・―*―・―



 雲地の青生と彩桜は拾知が捉えた最も強く存在を感じる場所に浮かんで探っていた。

【もぉ蛇さん使っていいよね?】

大きな神力を必要とする術の後なので休憩が必要だとドラグーナから言われていたので。


【うん。いいと思うよ】


【じゃ、ヒト神力発動で蛇さん走査(サーチ)

 隠されたのあった~♪

 あれれ? 1つじゃない? 3つある~♪】


【お連れしに行こう】【ん♪】るんるん♪



―・―*―・―



【オフォクス、明日なんだけど一緒に鳳凰の里に行ってもらえない?】


【何故?】


【鳳凰だけが協力してくれないんだよ。

 俺だけだと弱いらしいから四獣神として、ね?】


【ふむ。行こう】


【ありがとう】


【マディアとグレイは?】


【元に戻って元気だよ】


【ならばよい。今日はもう休めるのか?】


【また神世に行くよ。夜には此処で休むからね】


【無理はするな】


【うん、ありがとうオフォクス】



―・―*―・―



 またエーデラークしているエーデリリィは、ようやく人世の空でエィムに会えた。

【探していたのよ】


【連絡板に入れて頂ければ参じますよ?】


【あら、うっかりしていたわ。

 先に連絡ね。

 エィムは月から戻ったばかりのディルムの補佐をお願いね】


【ルロザムール様は?】


【ハーリィが死司神になったの】


【そうですか。それでしたら安心です】


【それでね、明日からはマディアがエーデラークするから、そちらの補佐もお願いしたいの】


【元に戻れたのですね? 良かった……】


【エィムはマディアより下の代よね?

 マディアが教えた代かしら?】


【いいえ末代です。

 一気に階級を上げてエーデラーク様――敵の懐で孤独に戦っていたマディア兄様の補佐をしていたのです】


【そうだったのね……】


【何かあったのですか?】


【私が封じられていた間のマディアを知りたいの】


【はい。どうぞ】手を差し出した。


【ありがとう】握手。


【古い方から流します。

 僕が補佐になる前の分は彩桜父様が拾知した情報です。


 封珠は敵神に繋がっていましたし、獣神には見えなくされていましたので、直接的に戦う、奪うという事は出来ませんでした。

 戦えるのなら、敵神は操禍持ちですので、浄化のマディア兄様の敵ではありませんが、従うより他に方法が無かったのです。

 ですのでマディア兄様は敵神との信頼を築き、友となろうとしていたのです。

 穏便に封珠を渡してもらえるように】


【マディア……それなのに私……改心しているからと、マディアにザブダクルを許せと言ってしまったわ】


【僕も許せませんが、マディア兄様でしたら立ち直ると思います。

 芯が強いし、ドラグーナの子だという誇りを強く持っていますから。


 ここからが災厄の日になります。

 先に僕が聞いたマディア兄様の獣語と、戦った時のマディア兄様の状態です】


エーデリリィは言葉には出来ずに涙を流した。


【彩桜父様が拾知したのもありますが、やめておきますか?】


【続けて】


【はい】



【だからグレイも……そう……ありがとう……】


【マディア兄様は強いのでザブダクルと友になると思います。

 ドラグーナの息子としての誇りの為に、とでも表現すればいいでしょうか。

 ですから姉様は これからも何も知らないままだとして接してくださいますか?】


【マディアは成神。立派な男神ですものね】


【はい。神世を救った英雄です】



―・―*―・―



 神世の王都も夕に暮れた。

「そろそろ切り上げよう」


「ラピスリ様、ランマーヤ様♪

 ルサンティーナ様のお部屋に行きましょ♪」


「私は ちょっと~。叔母様、お願いしますね♪」

ランマーヤは飛んで行った。



「あらら~」


「夫の所に行ったのだろう」


「結婚してるのね~」


「ランマーヤは子供だが大神。成神だ。

 相手も同様。故に神としては子が成せるが、人としては未だ その知識すらも無いだろう」


「ん? 人として?」


「堕神なのでな。常は人世で暮らしている」


「んん? ランマーヤ様って、どこかで聞いたような……紗ちゃん!?

 じゃあ夫って彩桜クン!? えええっ!?」


「その通りだが、ルサンティーナ様をお待たせしているのでは?」


「ああっ! 行かないと!

 遅くなっちゃう~」



―◦―



 ルサンティーナの部屋で話していたが、何やら計画しているらしい響が

〈ラピスリ様、お願いいたします♪〉

と、にっこにこで瞬移してしまった。



〈まさかザブダクルを連れて?〉来てしまうの?


〈それも よろしいのでは?

 償いも、子育ても、共に。

 私も それが最善と存じます〉


〈ですが、まだ私は……ぁ、ラピスリ様はお帰りにならなくてもよろしいのですか?〉


〈私には まだ今ピュアリラとしての務めが残っておりますので。

 ルサンティーナ様の問題も、解決せねば後々の世の憂いともなりましょう。

 ですので最優先事項です〉


〈……そうですね。

 ザブダクルが理解しなければ繰り返してしまうでしょう。

 それは分かっているのですが……〉


〈少しずつ()(ほぐ)さねばなりません。

 説き続けなければなりません。

 ですので常に誰かが傍に居なければならないのです〉


〈ザブダクルの心は壊れてしまったのですか?〉


〈いいえ。呪が解けたと気付いていないだけ。

 未だ縛られていると思い込んでいるだけなのです〉


〈気づけないのにも何かあるのですか?〉


〈何も。ただの思い込みです。

 オーロザウラの子であると思い込んでいる事から間違いが始まっているのですから〉


〈あの男神の子ではないのですか?〉


〈はい。今のシャルダクル様は闇をお持ちですか?〉


慌て気味に探り始めた。



〈いいえ……光のみ。光しか見えません!

 本当の親神様は光神様なのですね?〉


〈はい。

 オーロザウラ単独では神力不足の為に命の欠片すらも成せなかったのです。

 双子の弟カーリザウラ様の真核から得た命の欠片に、闇呪鎖を巻き付けたものを真核として子を成したのです。

 今は全ての闇呪鎖を完全に解いておりますので、カーリザウラ様の光しかありません〉


〈では操禍は?〉


〈光で成したからこその反転禍が生じたのです。

 響殿は『福』と表現しておりましたね〉


〈それで福……では禍はもう出ないのですね?〉


〈光神力を闇化するのは可能ですが、もう禍を出す必要は無いでしょう〉


〈そうですね〉ふふ♪ 【ラピスリ様~♪】


【響殿、戻らずに何を――神王殿か】


【はい♪ 王様と話してるんです♪

 ルサンティーナ様とアミュラ様を連れて来てください♪】


【ふむ】

〈神王殿に呼ばれております。共に〉

ラピスリはルサンティーナを連れてアミュラの部屋へ。

そして神王殿へと術移した。







頑ななラピスリにランマーヤも困っています。

他者の事なら普通に振る舞っているラピスリですが、どうなることやらです。



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