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命の欠片を込め続けろ!



 互いに術を受けて気絶し、落下途中のザブダクルとティングレイスの前に金銀2龍神が現れた。

ゴルシャインがティングレイスを、シルバスノーがマディアを連れて瞬移して離れ、浄破邪で包んで神力を込めた。


【シルバスノー、ふたりを頼む】【おう!】


ゴルシャインだけが戻り、

【昇華魂縛龍牙破邪!! 滅禍浄破邪雷!!】

まだ気絶しているザブダクルを捕縛し、浄破邪を浴びせた。


〖待って兄様!

 僕達ソイツのお腹の中なんだ。

 封珠が縛られてるから一緒に滅されちゃう〗


【マディア!?】放つのを止めた。


〖ありがとう兄様……〗


 だが、この声は……

 今、話しているのではないな。

 破邪を感じたならば呼び掛けるよう、

 込めていたのか?


ゴルシャインは神力封じの縄で縛りを重ねるだけに留めてシルバスノーの方に戻ろうとした。


〈許さない……〉


小さなマディアが ふらりと現れた。


【シルバスノー! 何があった!?】

【王が『誰?』と言ったら消えちまったんだ!】


【マディア、奴に破邪は――】


〈知ってる。だから破邪は使わないよ。

 でも赦さないからね。

 他ので攻撃するだけ……龍雷牙!〉


ザブダクルに軽く雷を当てて目覚めさせた。


「マディア……?」


〈僕のグレイさんを返せ!!〉

怒りの塊のような碧炎の光球を膨らませる。


「ま、待てマディア!

 成長させる術を見付けた!

 だから縄を解いてく――ぐわっ!!」

怒りの光球に包まれた。


〈グレイさんは僕の命の恩神(おんじん)なんだ!

 お師匠様で、相棒で、心友(しんゆう)なんだ!

 何度も僕を助けてくれたのに……ずっと一緒だったのに……なのに……『誰?』って言われたんだ!!〉

次々と氷槍を放っていく。


「その言葉ならば儂もマディアから言われた!!

 マディアは儂の心の拠り所だった!!

 心を許せる唯一の存在だった!!」


〈オマエなんか知らないし、嫌悪感しか湧かない!

 僕達の記憶……黒いのに喰わせてるのもオマエなんだろ。同じ臭いするからね。

 命も喰わせてるヤツなんかの言うコト信じられるとでも?〉


【マディア? 命を、と?】


〈だから僕、小さくなってる。

 消滅しないようにエーデが命の欠片を込め続けてくれてるんだ〉


ゴルシャインがマディアを抱き締めて命の欠片を込め始めた。

【シルバスノー! 王にも命の欠片を!】


【聞こえてたよ! だから込めてる!

 マディアの心友だからなっ!

 けど……姿が変わらねぇぞ?】


【王は偽装固定されている! 解け!】


【そうか! うわっ!

 どんどんチビになってやがる!】


〈許さない……赦さない!

 オマエなんか大っっっキライだっ!!〉


マディアの怒りで神世の地が揺れ始めた。



―・―*―・―



 人世の地も揺れていた。


【オフォクス! 空に行かないと!

 この力、吸収しないとでしょっ!

 ドラグーナ先に行こっ!】

揺らしている神力はマディアのものだと即座に感じたイーリスタは頭に嫁達を乗せたままドラグーナを連れて瞬移した。



――人世の天高く。

ドラグーナは揺れを起こしているマディアの神力を吸収し始めた。

それをイーリスタが後押しする。


とんでもない大神力(だいじんりょく)持ち2神の本気の発動は、落ち始めていた雲地の欠片を恵みの優しい霧雨に変えた。


そして大いに輝いた。



 オフォクス・トリノクスとその子供達も、アーマルとウンディを除くドラグーナの子供達も人世の空に散開している。


人世の地の揺れは小さくなっていき、やがて収まった。



―◦―



「では行って参ります!」

ソラの声でユーレイ達が動き、ウンディ利幸に続いて外に出た。



―・―*―・―



【兄様! その子……グレイさんですよね!?

 僕にも何か手伝えますか!?】

異変源を目指して来た灰龍(サーブル)が共鳴を感じて寄った。


【滝の兄弟を出来るだけ多く連れて来てくれ!】


【はい!】サーブルは瞬移した。



―◦―



「マディア! 目を覚まして!

 身体を止めて! マディア!」


マディアの魂は気絶したままで、身体は勝手に動き、話していた。


エーデリリィは、その怒りや憎悪を剥き出しにして叫ぶ言葉がザブダクルを逆上させはしないかと気が気ではなく、マディアを目覚めさせようと必死になっていた。


「エーデ姉様、何か聞こえていませんか?」


「……何かの術? マディアに対して?

 唱えているのは弟かしら?」


「何の術なのでしょう?」


「分からない……。

 でも弟なら悪いものである筈がないわ。

 そう、信じるわ」



―・―*―・―



 天で輝くドラグーナの近くをユーレイ達とウンディ利幸を乗せたアーマルが昇った。


【射出口が開いたら逃げてね~♪】


ドラグーナの背でイーリスタが跳ねている。

皆、決意の笑顔で手を振って通り過ぎた。


【あの集団も後押ししないとねっ♪

 お嫁ちゃん達♪ ドラグーナをお願いねっ♪】

【【は~い♪】】

鳳凰になって飛んで昇った。




 アーマルの小刻みな瞬移にタイミングを合わせ、速度を調整して全消しイーリスタは昇っていた。


アーマルがウンディの神力を纏わせた矢で三角に並んだ神力射を狙ったので楽しく後押し。

ついでに爆発を連鎖させた。

この方法で自分が射たれた神力射も破壊すればいいと掴んで昇り続ける。


野生の勘で違和感に気付いたウンディ利幸にヒヤリとしたが、そこはウンディらしくアーマルが話した結論で落ち着いた。


 ウンディって面白いコ~♪

 アーマルは僕に気づいてるねっ♪



―・―*―・―



 サーブルはエメルド達を連れて戻った。


【向こうの街の残骸トコに兄貴が居る!

 マディアもコイツと同じなハズだ!

 どっちもに命の欠片を頼む!!】


サーブルが半分を連れて行った。


【シルバスノー兄様、この状態って……?】

エメルドも命の欠片を込め始めた。


【得体の知れねぇ術か呪で退行してるんだ。

 このままだと消滅しちまうんだよ!】


【頑張って込めます! けど誰なんです?】


【ティングレイス王――】【グレイさん!?】


【知り合いかぁ?】


【マディアの命の恩神(おんじん)です!

 鱗を剥がれたマディアを助けたんですよ!】


【だから心友(しんゆう)か……全力で助けるぞ!!】


【【【【はい!!】】】】



―・―*―・―



 何列もの横並び神力射エリアに達し、戦い始めたアーマル達を、隠れて援護していたイーリスタだったが――


 このままだと負けちゃう~。

 凶悪化し過ぎ~。復活しちゃうし~。

 でも……も~少しなら耐えられるよねっ♪


――人世へと大急ぎ豪神速で降下した。



―◦―



 神力射エリアの中程で上下からの禍矢を引きつけては神火矢で浄滅しつつ、アーマルとウンディ利幸はユーレイ達だけを昇らせた。


手を額に(ひさし)にして、現世の門へと昇っているユーレイ達をチラリチラリと見ていたウンディ利幸はアーマルの背をポンとした。

「無事に抜けそうだな♪

 そんじゃあ後ろのを燃やさねぇとなっ♪」


「前後共もう一度だ!」「おうよ♪」



 神力射は復活する度に禍矢を放つが、その全てがユーレイ達ではなくアーマルとウンディ利幸を狙っていた。

ユーレイ達が無事に現世の門を通り抜ける迄、全力で神火矢を放ち続けるしかなかった。


「復活、どんどん早くなってねぇか?」

「なっている! だから退却だ!」

全速で飛び、避けながら、神火矢を放ちながら徐々に降下する。


「次々な矢も回転 早くなってるよなぁ。

 追っかけてくる矢は増える一方だしなぁ……」

ポンと手を打つ♪

「アーマルは先に逃げろ。

 俺がオトリになってやる♪」


「何を言っている!?

 置いてなんぞ行けるか!!」

「アーマルだけなら飛んで逃げられるだろ!」

「乗せていても変わらぬ!」

「背中 気にしなくてよくなるだろっ」ジャンプ!


ウンディ利幸をキャッチ!

「ならば、こう言えばよいのか!?

 逃げ道を切り開く為にもウンディの神力が必要だ!」


「そ~かよ♪ じゃあ背中に戻してくれ♪」


ポイッと戻した。

「頼むから矢に神力を込めていてくれ」


「ガツンと高めるからなっ♪」ムンッ!


「下のを2連、串刺しにして道を作る!」


「よーし行けっ!」「おう!」

勢いよく飛んだ神火矢は太く長くなり、飛来している禍矢を巻き込んで消し、更に神力射を貫いて飛び、その下の神力射をも貫き破砕した。


「行くぞ! しっかり僕を掴んで――!?」

盾代わりの神火矢を放ち、追って飛ぼうとしたアーマルは、背に不意打ちな大きな衝撃を感じた刹那、気絶してしまった。


直前に放った神火矢よりも勢いよく落ち、瞬間的に残りの神力射エリアを通過して見えなくなった。


「ま、アーマルなら途中で気付くだろ♪

 とか言ってる場合じゃねぇなっ!」

全ての禍矢がウンディに狙いを定め、迫っていた。


ウンディが一気に神力を高めて銅炎を纏い、力の神としての全てで天を震わせると、銅炎に触れた禍矢は消滅した。



―◦―



 イーリスタがラピスリを連れて状況を話しながら豪神速で上昇していると、より上空に居たドラグーナが気絶アーマルを受け止めた。


【どこまで馬鹿なのだっ!】

怒りのままに叫んでラピスリは術移した。



―◦―



「よーし♪ こーやって矢を燃やしながら降りりゃいいんだな♪

 ん? んんっ!? この手……」

身体をペタペタ。

「また龍に戻れたなっ♪

 そんじゃあ飛んで帰るか♪」

纏った銅炎で禍矢を滅しながら降りようと――


【やはり馬鹿だったのか!!】


――唐突に尾を掴まれた。







マディアとティングレイスの周りは緊迫していますが、ウンディ利幸が……まぁ、暗くなり過ぎない為の中和剤だと思ってください。



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