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車掌さんに聞いてみよう

 11月6日、夕方。

 ディアナとヘレナはラダイア駅の待合室で列車の到着を待っていた。


 当日のことを知る人に話を聞こうと決めたその勢いで、ディアナは鉄道会社に、『グスタフ・ノヴァークの妻だが、グスタフの遺品を引き取りにラダイアに来た。そこで、改めて彼の最期の様子を聞きたい。あの日の車掌に連絡できないか』という旨手紙を送った。


 すると翌日には返信が届き、『その車掌はちょうど6日の夕方に、ビルスレビヴ発ユームレー行きの列車に乗務員として守る予定だ。ラダイアに停車する時間は15分程度だが、その時間で話せるように手配しておく』ということだったので、ヘレナと二人列車の到着を待っているのだった。


 待合室には二人の他には誰もいない。

 ちょうどよかったわね、とヘ二人で話していると、予定時刻とほぼ同時に列車が到着し、程なくして待合室に一人の車掌が入ってきた。


「やああ、どうもお待たせしました」


 少し間延びしたような挨拶と共に、制服の帽子をとって挨拶をする中年の男性。


「お久しぶりです、シュテフルさん」


 ディアナが微笑みかけると、車掌は、愛想よく微笑んで、お久しぶりです、と返す。


 車掌シュテフルとは、一度会っていた。

 グスタフが亡くなったと連絡を受け、ラダイア警察署に行ったとき、最初に見つけたのがシュテフルだったと紹介を受けた。


 当時、シュテフルとどんなやり取りをしたか、あまり覚えていない。

 けれども、直接話したのは本当にあいさつ程度で、発見時の様子なんかは警察からのまた聞きだった。


 だから、『お久しぶりです』と挨拶したものの、顔と名前が合っているのか不安だったというのが正直なところで、普通にあいさつを返されて、間違っていなかった、とディアナは内心ほっとしたのだった。


「こちら、私のお友だちのヘレナ・パラツキーさん。一緒にお話をきいてほしくてお呼びしたんです。こちら、車掌のシュテフルさん」

 

 軽い紹介を挟むと、シュテフルもヘレナも一言ふたことあいさつを交わした。


「さっそくですが、ディアナさん。大変申し訳ないのですが、今日は15分ほどしか時間がなく…」


 シュテフルは、人の良さそうな丸々した顔をしている。

 そんな彼に申し訳ないと言われると、なんだかディアナの方も申し訳なく感じられてきた。


「とんでもない。こちらこそ突然お時間を作っていただいて、なんてお礼を言っていいやら…。どうしても、あの日のことを、直接伺いたくて…」


 ディアナは、ハンカチを取り出して俯いて目頭を抑えた。

 ヘレナがそんなディアナの肩をそっと抱く。


「夫は、夫は、あの日どんな様子でしたか…?」


 ディアナは震える声でそう問うた。


 シュテフルが、悲痛な面持ちで、うんうん頷く。


「ご乗車の際にお名前を確認したときは本当に落ち着いていらして、特に変わった様子もありませんでした。

ビルスレビヴを夜10時に出発する列車でしたが、確かいらっしゃったのは出発の30分ほど前だったかと思います。『グスタフ・ノヴァーク』とお名前をおっしゃって、予約台帳からお部屋番号をお伝えすると、『ありがとう』と短くおっしゃって…」


 シュテフルはともすると彼の方が泣いてしまうんじゃないかという様子で言った。


 彼の語るグスタフは、確かにグスタフらしく、特に変わった様子も伺えない。


 ディアナはハンカチで目元を隠しながら嗚咽を漏らす、フリをした。

 夫の死に打ちのめされる未亡人っぽさを装って、シュテフルの同情を買い、協力を得ようという算段である。

 ヘレナ曰く、鉄道会社としてはグスタフの死の責任を追及されるのは嫌なはずだろうから、情に訴える作戦を取ろうということだった。


 ディアナは、演技なんてできる気がしないとは思っていたが、いざやってみると案外それっぽくできるもんだ。


 実際、激しく嘆くディアナを見て、シュテフルはおろおろしていた。


 ディアナの肩を抱きながら今度はヘレナがシュテフルに尋ねる。


「グスタフさんはディアナさんに、行き先も、何も告げずに出かけたそうなんです。誰かと一緒だったり、話していたりしていませんでしたか?」


 穏やかに諭すような調子のヘレナ。


 シュテフルが、うーん、と腕を組んで首を傾げた。


「いえ、ご乗車の際からお一人でした。

お部屋への出入りもありませんでしたし、グスタフさんご自身も乗車されてからはお部屋を出てきませんでした」


「あら、相部屋の方は?グスタフさんより先に乗っていたのかしら」


シュテフルはヘレナの問いに首を横に振る。


「グスタフさんはお一人で部屋をご利用でした」


 ディアナはそっと顔を上げた。

 

 二等客室なら基本は2名一室の相部屋になる。

 これまで明確には聞いていなかったが、相部屋はいなかったということか。


「そう…。8月のユームレー行きでも空きがあるものなのね」


 ヘレナのひとりごとのような呟きにディアナも、そうですね、としおらしく相槌を打つ。


「ああ、いえ。予約は入っていたのですが、出発の時間までにいらっしゃらなかったんです。無断キャンセルというやつでして」


「無断キャンセル、ですか」


「ええ。残念なことにそれほど珍しいことでもないんです。

確かグスタフさんと同じ、ビルスレビヴからユームレーまでのご予約でしたかね」


 顎を指でなぞりながらシュテフルは話した。


「ああ、だからシュテフルさんが最初に夫を見つけてくださったんですね…」


 同じ部屋に人がいたら、グスタフの第一発見者はその人だっただろう。

 

 シュテフルは、ええ、と頷いた。


「朝に全部屋の巡回を行うきまりでして。私の担当していた車両を、一等客室から巡回していったのですが、グスタフさんのお部屋はノックをしてもお返事がなく」


 シュテフルはそう言って目を伏せた。


「そ、そのときには、夫はもう…?」


 ディアナがそう言って続きを促すと、シュテフルは目を泳がせ、それからゆっくり頷いた。


「はい。マスターキーを使ってお部屋を開けると、グスタフさんが2段あるうちの下のベッドにいらっしゃいました。

最初は眠っていらっしゃるのかと思ったのですが、いくら呼びかけても反応がなく、脈をとっても…」


 覚悟していた話ではあったものの、実際に聞くと息が詰まるような苦しさを感じた。

 ディアナは震える手でハンカチを握りしめて、ヘレナの肩に顔を埋めた。


「聖気に魅了されると、苦しまずにゆっくりと眠るように心臓が止まっていくと聞いたことがあります…。夫は、夫は、そんな、穏やかに、ひとりで…」


 頭の中の変に冷静なディアナが、シュテフルの同情を誘えそうな言葉をすらすらと吐き出す。

 思惑通り、シュテフルが、ええ、だの、うう、だの、いたたまれないような声をあげて、黙った。


 ほんの少しの沈黙のあと、ディアナの背を撫でながらヘレナが言った。


「シュテフルさん、実は私たち、グスタフさんが持っていた荷物を受け取りに、先日警察署へ行ったんです」


 ここからが本題だ。

 ディアナは、ゆっくりヘレナから離れて、目頭をハンカチで抑えながらシュテフルの様子を窺った。


「え、ええ…?」


 シュテフルは、突然の話の切り替わりに少しついていけていないようできょとんとして見せたものの、相槌を打って先を促す。


「ほら、グスタフさんはライターが壊れて漏れた聖気に魅了されてってお話だったでしょう?でもね、警察に行ってみたらグスタフさんのライター、壊れてなかったのよ」


 内緒話のようなトーンで、少し声を落としたヘレナ。

それにつられて少し身を乗り出して話を聞くシュテフル。


「えっ…?それは、つまり…?」


「ライターは壊れていないけれど、他に聖気を発生させるようなものはお部屋にはなかった。でもグスタフさんは聖気に魅了されている。だからライターが、壊れていたことにしよう。って、そういうことらしいんです」


 シュテフルは、ヘレナの言葉に目を丸くしたものの、割とすぐに顎を指で撫でて何かを思い出すように目を閉じた。


 思っていた反応と違う。

 まさか、そんなわけないでしょう、と一蹴されるとばかり思っていたのに。


 そっとヘレナと目配せをする。

 ここはヘレナに任せて、このまま黙っていた方が良さそうだ。


 ディアナは頷いて、鼻を啜るふりをした。


「やはり、そうでしたか…」


 シュテフルは、ヘレナともディアナとも目を合わせずにそう呟いた。


「やはり…?と、おっしゃいますと?」


 黙っていようと思ったばかりなのに、思わぬ反応につい言葉が出た。

 シュテフルは、眉を寄せてため息を一つついてから、口元を手で覆うようにして話す。

 ディアナもヘレナも身を乗り出してシュテフルの口元に耳を寄せた。


「実は、私どもの列車では、各部屋で聖気が基準値以上発生していたら警報が鳴るように設計されているのです。無味無臭の聖気が気づかぬうちに充満しているなんて危ないですから。

しかし、あの夜はそれもなく、走行中はとても静かでした。

それに、グスタフさんのお部屋にマスターキーで入ったとき、照明が普通についていたんです」


 照明が普通だった。

 意味するところが分からず、ディアナは一人首を傾げた。


 その様子を察してか、シュテフルはそのまま説明を続ける。


「二等客室の照明はマジックツールです。聖気がある分だけ光を強くするはずなのに、至って普通でした。窓も内から鍵がかかっていたので換気されたというわけでもなさそうでしたから」


 シュテフルは、一度唾を飲み込んだ。


「警察にもそのように伝えたのですが、ライターの故障だろうと言われまして…。私も、あまり詳しくないものですから、そういうこともあるのかと」


 ヘレナは、まあ、と小さく呟いた。

 

 ディアナは、なんといっていいか分からなかった。

 シュテフルの言うことはよく分かる。ディアナだって『ライターの故障』と警察に言われたのをそのまま信じていた。

 けれど、シュテフルが感じた違和感をもっと強く主張してくれれば、グスタフの死の真相にもっと早く辿り着けたかもしれないのに、という思いがディアナの胸に黒く沈み込んできた。


 ディアナは、そうでしたか、と一言だけ呟く。


「それでは、結局どうして聖気がグスタフさんを魅了したのか、わからないわね…」


 ヘレナの呟きにシュテフルは、バツが悪いのか、帽子のつばをグッと引き下げた。


「私が当時の状況として分かるのは、それくらいで…」


 シュテフルがちらっとホームの方を気にした。

 あまり時間がない。


 ディアナは、頭を振って黒く沈み込んだ気持ちから目を逸らした。

 グスタフの死の真相がわからないのはシュテフルの責任ではない。

 今はとにかく少しでも情報を集めないと。


「夫は、行き先も告げずに突然出かけていって…。

それがまさか最後になるなんて私全く思わなくて…」


 ディアナはまたシュテフルの同情を誘うべく涙を拭くふりをした。

 そろそろ泣いていないのがバレるのではないかと少しハラハラしたが、ヘレナが彼女からは遠い方の肩を抱き寄せるようにしたので、シュテフルの視線から逃れることができた。


「シュテフルさん、本当にどんな些細なことでもいいんです。グスタフさんがあの夜どんな様子だったか、少しだけでも思い出して教えていただけませんか…?」


 ディアナの泣きとヘレナの懇願に、シュテフルは人の良さそうな顔をぎゅっと縮めて、こめかみを両の人差し指でぐりぐりと押さえつけるようにし始めた。

なにか、なにか、呟くシュテフル。


「あのときは確か乗客名簿を見て、時計を見て、順調にお客様も乗ってきていて…。

出発までまだ少し余裕があるなと思っていたら、そうだ、グスタフさんがいらっしゃったんです。

私は車両の出入り口、つまりはホームから階段を上がったところに立っていたのですが、急いでお名前をお伺いすると、『グスタフ・ノヴァーク』とおっしゃって。

お部屋番号をお伝えしたら、ありがとうとおっしゃって、階段を上がってらしたんで、少し脇に寄りました。

お酒の匂いもタバコの匂いもしない。きっとお部屋を綺麗に使ってくださるだろう、と思いました」


 やりとりは先ほど聞いた通りで、グスタフらしい様子だ。

 しかしディアナは一つ『あれ?』と思った。

 けれども、ディアナより先にヘレナが口を挟む。


「怯えている様子だった、とか、背後を気にしていた、みたいなことはありません?」


 シュテフルは、腕を組んでうーんと首を傾げる。


「どうだったろう…。いや何しろね、グスタフさんは帽子をかぶっていたものですから、表情はよく見えませんでした。

ハンチング帽、でしたっけ。

階段の上からですと尚更お顔の表情は見えませんでしたし、すれ違うときもお客様のお顔をじっと見るなんて失礼ですからねえ」


 ディアナは、また『あれ?』と思って顔を上げた。


「どうかした、ディアナさん?」


 ヘレナに問われて、ディアナはちょっと躊躇う。

 言葉と記憶を整理してから、軽く挙手をして口を開いた。


「グスタフは、タバコをよく吸っていました。お酒はともかく、タバコの匂いがしないっていうのは、グスタフらしくないというか…。

それと、ハンチング帽なんてグスタフは持っていませんでした。ラダイア警察でも被っていなかったですし、カバンにも、入ってなかったはず…」


 カバンは先日一度みただけで、少し自信がなかった。

 ヘレナの方に視線を向けると、少し考えてから、確かに、と頷いてくれる。


 シュテフルはきょとんとした表情でディアナを見た。


「ええ?でも、タバコの匂いがするどころか、むしろ何か香水のようないい香りがしていましたし、吸い殻もお部屋には残ってませんでしたし…。

それに、帽子は被ってらっしゃいましたよ。お部屋に残されていたこともありませんから、警察署にあるとか…?」


 ディアナはシュテフルの提示した可能性に首を傾げる。


「いえ、夫はそもそもハンチング帽なんて持っていなかったはずです。ですから、警察署にあるということもないかと…。

それに、香水のようないい香り、なんて…。ふふっ」


 ディアナは状況も忘れてつい笑った。


「あの人が香水なんて、つけてるところ想像もできませんわ」


「うーん、それじゃあ私の勘違い、かなぁ。いや、でも…」


 シュテフルはまたうんうんと唸りながら頭を捻った。

 

 ディアナは、この齟齬がどんな意味を持つのかがさっぱりわからなかった。

 わざわざシュテフルが嘘をつく必要はないだろうから、きっとシュテフルが会ったグスタフは本当にタバコの匂いなんかしなくて、いい匂いの、ハンチング帽を被った男だったのだろう。

 

 でも、あのグスタフが?なんで?


 ディアナは、シュテフルと同じように首を傾げた。


「やだ、ごめんなさい、私ったらつい色々と聞いてしまって…!」


 ふと気づくと、シュテフルは人の良さそうな広いおでこにしわを寄せて、可哀想になるくらい両手でこめかみを揉んでいた。

 

 聞けることは聞いておかなきゃと気が急いて、知恵熱を出してしまいそうなくらい悩むシュテフルに全く気が付かなかった。

 

 シュテフルは、少し気が抜けたようにははっと笑って首を横に振った。


「いえ、とんでもない。私の方こそ大したこともお話しできず…。

いや、きっとタバコの件も帽子の件も、私の記憶違いでしょう。何しろ最近お客様が増え、忙しいもので…。いやあ、もう忘れてください」


 へへっと笑うシュテフル。

 ディアナは、ええ、と曖昧に頷く。


「あら、最近はユームレー観光が流行っているんですか?」


 ヘレナが、先ほどまでの険しい顔が嘘のような穏やかな笑顔で会話を繋げてくれた。


「いえ、あ、それも少しはあるんですが、どちらかといえばお仕事の方が多いですねえ」


「お仕事?」


「はい。いやね、何しろ我が社の鉄道網は王国中に張り巡らされていますから、お仕事で全国を飛び回る方なんかにはよくご利用いただくんですよ。しかも最近、なんと、あのペトラーチェク商事様が我が社に出資してくださるようになりましてね、ますます商社の方のご利用も増えまして」


 よほど仕事や会社に誇りを持っているようで、嬉しそうに話すシュテフル。

 突然の≪ペトラーチェク商事≫の名前にディアナはちょっとだけビクッとした。

 けれどもシュテフルは気がつかない。


「あら、そうなんですか。実は、私のお友だちがペトラーチェク商事の関係者ですの。あの会社、『明日からユームレー、その次の日には帝国、そこから南部に行って戻ってこーい』なんていうお仕事が突然決まるってお話を聞いたことがありますわ。鉄道がなきゃやってられないわね」


 そのお友だちの妻であるディアナは全くそんなことを聞いたことがなかった。

 付き合いの長いヘレナがちょっぴり羨ましくなる。


「そうみたいですね。みなさん突然予約して、やっぱりキャンセルで!みたいなことも多いみたいで…。ああ、それで思い出した。グスタフさんの予約もかなり急だったんです」


 突然グスタフに話が戻って、ディアナは、へっ!?と変な声が出た。


「し、失礼しました…。きゅ、急?というのは、どれくらい急だったんです…?」


 変な声が出て恥ずかしくて取り繕いながら質問すると、シュテフルはちょっぴり笑いながら、えーっと、と瞬きをした。


「確か当日の午後、夕方といってもいいくらいの時間だったはずです。私どもの予約管理システムは王国のどこの駅からでも予約ができ、それがすぐに車掌の持つ予約台帳に反映されるようになっています。ですから、昼間見たときにはなかったグスタフさんの予約が夕方頃入ったのを見て、急な予約だなと思ったんです。あ、しかもグスタフさんと相部屋になるはずだった方の予約も、グスタフさんより1、2時間くらい前で、急な予約が続くな、と」


 シュテフルが言い終えるとほぼ同時に、ホームで車掌が、りんりんりんりん、とけたたましくベルを鳴らし始めた。


 そろそろ出発の時間らしい。


 シュテフルが慌ただしく立ち上がったのに合わせてディアナとヘレナも立ちあがる。


「シュテフルさん、本当にお忙しいのにお時間いただいてありがとうございました」


「とんでもない。何かお役に立てたなら私としても嬉しいです」


 シュテフルは、少しずつ歩いて待合室の出入り口に近づいていく。


「本当に、私で力になれることがあればまた、ご連絡ください。ああ、まずい、運転手が怒っている…!すみません、それでは失礼します…!!」


 ばっと頭を一度下げて、ディアナとヘレナに挨拶を返すひまも与えずに、シュテフルは去っていった。


 少しコミカルな慌てぶりに二人は呆気に取られて、それから顔を見合わせて笑った。


 程なくして列車が発車する。

 夕焼けの中、ラダイアを離れていく列車を二人は待合室から見送った。

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