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学園☆三國  作者: 私立叶慧学園
第一学期 英雄覚醒編
8/37

第5話『影に躍る』

writer:シュレディンガーの猫刄




この暗夜──闇に猛る2人の男がいた。




いつもは多くの生徒が歩いているであろうこの道も、こう、総動員で事を起こすとここまで静かになるのかと、関心を寄せたくなる。


と、いっても私は実際にここへ踏み込んだのは初めてで、本当に毎日人々が行き交っているかはしらない。


しかし………、潜入前に外側から明かりのついている部屋──即ち、曹操の部屋を確認したが…。


こう、中へ入ってみると案外分からなくなるものだな…。


私は"お嬢"の選んだ、歪な-と言ったら彼女はオシャレだと修正をもとめるだろうか-形のメガネに指を当て、凸凹(でこぼこ)したフレームで弄びながら、脳内で現在地と事前情報の地図を整理して、繋ぎ合わせる。




そうこうしている時、バタリと扉の開く音がした。


壁を伝い、音のなった方を伺う。

音のなった場所へは一本道だった。


奥に光の漏れる扉が見えるが………人の気配は無い…ッ!!


"では一体誰が開けたのか"

その考えに至っと同時だった。


首筋に鋭い刃……否、鋭い殺気を放つ手刀が当てられていた。


李儒(りじゅ) 文優(ぶんゆう)だな?」

手刀の主が抑えた声で質問…否、尋問をする。


「……なぜそう思う」

「董卓の配下は現在華雄と李儒だけだ

このような凝った芸当は野蛮な華雄にはできまい」

「ほぅ……?

はじめから私を董卓軍と決めつけているようだが?

既に現れている袁紹とは思わないのかね?」

「袁紹とは既に同盟関係にある」

「ふむ…?

そんな機密を漏らしても構わないのか?」

「どうせお前のことだ、もう情報は掴んでいるのだろう」

「ッハハ、バレてたか

………そっちも、はじめから私である確証を得てながら、名乗らせようとしたな

ウソツキな私なら分かるよ、ウソツキの君…いや、君たちの言いたいことが、私がどれ程の器か測り……合格すれば何かの話を持って来るんだろう?」


「ほう、そこまでわかるとはな……

奥でお姉さm………我が主──曹操孟徳様!!……が、お待ちだ」


「そうか…」

そう言って私は1歩扉の方へと進む。

それに合わせて後ろの人物-ここに待機しているのだ、事前の情報通りなら関羽から腕に怪我を負わされた……夏侯惇であるだろう-が手刀を下ろす。


──その刹那を見逃さないッ!!


私は、次の1歩を後へ引き、腰を相手側に向ける!!

その突然の行為に怯んだあいて-左眼の眼帯…やはり夏侯惇か!-のその顔を確認すると、未だ背を向け捻ったままだった身体を一気に振り向かせ、右拳を突き出す!!


「喰らえぇぇッ!!」


夏侯惇は顔を庇い、条件反射で両腕をクロスさせて拳を防──ごうとしたが、傷口を抉られ、そのままガードは崩れ、腕が顔面に当たり…悶える。


「ッ──グぅ!?」


その隙に無防備となった腹部へ左拳を突く!!


「う゛…ぐぇぇっ!?」


身体を丸め、コチラに突き出された頭部を蹴りつける


「グッ!」


バランスを崩した夏侯惇は壁にぶつかり、そのままもたれ掛かる様な体勢になる。


「せっかくだから教えてあげよう…」

私は右拳の手袋を取ると、鋭い手刀を作り渾身の力を込める!

「私の顕現能力(アビリティ)は即効性の毒を生み出す力なんだよ……さぁ、私をナメたことを後悔して死ねぇ!!夏侯惇!!!

────毒手(どくしゅ)刹那地獄(せつなじごく)!!」












「名前……だと?」

「そう!名前だよ!!」

「ちょうどいい……俺は今むしゃくしゃしてんだ」

「へぇ??一体誰だい??君がソコまあぁぁぁあでプンプンしちゃうテキの!名前は!!?」

孫権(そんけん)……仲謀(ちゅうぼう)!!」

「……孫権仲謀か………プッククッ……クククククwwwクケケケケケ!!

………はぁ……ボクはとんだ大役を貰ってしまったようだね……精一杯務めさせて貰うよ!!

テキ!テキ!孫権!仲謀!

ボクの!名前!プッ……!

アハハハハハハハッ!」


孫権………仲謀……!!

俺の拳から熱いチカラが溢れるのが分かった。

やがてソレは、パチパチと弾けて……白く弾ける稲妻の剣となったのだった──!!

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