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学園☆三國  作者: 私立叶慧学園
エンドレス☆徐庶
31/37

~∽日目~

writer:みそラーメン


「この世界は外の世界にとてもよく似ている。僕が監視する学園は本来こういう形のものでは無かった。だが、突如としてその均衡は崩れ始めた。それはまるで何か歴史の特異点がずれたような、そんな感じのものだと考えてもらっていい。元々君たちの肉体は大昔に散っていった英雄たちの魂を継いで生まれでている。輪廻転生…その繰り返しの果てに生まれたのがこの世界だった」


「わたしたちは大昔の英雄たちの生まれ変わりだとでも言うというの!?」


「そう、君は『徐庶元直』という英雄の。そして君のお友達は『諸葛孔明』の。君の愛しの劉備という男もそうだ。その世界の人々は皆、このエンドレス☆徐庶と名付けられた監獄の中に閉じ込められていたんだ」


藍音は大袈裟に手を振りながらもなお話を続けた。隣に立っていた諸葛亮ちゃんは静止したまま動かない。わたしは静かに彼女の手を取るがまるで固まってしまった絵の具のように脆く崩れさっていった。


「元々存在した学園の世界を牛耳る仙会なる組織。その幹部が動き出した。やつの名は『介象』、彼もまた英雄の継承者。君はもう彼に会っている筈だ」


情報量が多すぎる。待て、わたし。冷静になれ、よく考えるんだ。まずは分析だ。藍音はわたしたちを大昔の英雄の生まれ変わりだと言った、これはまあ良しとしよう。気になるのは次の話だ。わたしが介象という名の男に会っている…?誰の事だろう。


「君は名刺を持っているね?」


「名刺…?」


「そう、名刺だ。その名刺を拾った時、誰が居た?どんなシチュエーションだった?」


わたしは回想する。

思い当たるのはこの無限大なループ現象が始まる一日前。わたしはサラリーマン風のおじさんとぶつかった事があった。その際に彼が落とした名刺。確か八埜字商事一課長の李鳴という名前だった。名刺を拾った事実をふと思い出してわたしはスカートのポケットを探ってみた。

…あった。あの時の物だ。


「君がそれを拾ったことでこの世界の繰り返しのトリガーになった。これは彼の実験さ」


「実験…?この季鳴とかいう人の?」


「いいや、こいつはただの部下だろう。もっとも課長クラスなら幹部の風格はあっただろうがね」


あの冴えないサラリーマンが悪の組織の幹部?なんだか笑ってしまう話だ。


「それともう一つ、君に教えておこう」


「何?」


「イルミナティシステム」


「イルミナティシステム?」


「そう、それが介象が作り出したこのループ世界のシステムだ。誰にも干渉することが出来ない神の如し技」


「誰にも干渉できないなんて…それじゃどうすればいいのよ」


「どうしようも出来ないさ、一般人にはね。でも僕にはそれをねじ曲げる力がある」


藍音はそう言うとわたしの目の前に手のひらを伸ばし宝石のような赤い欠片を見せてきた。そしてまるで林檎を潰すように軽々しく割ってみせた。鯨の鳴き声のような重低音が空間ごと反響する。

そうして黄昏時の雲は渦を巻いた。瞬時に渦の隙間から太陽が現れ北風が雲を晴らした。テレビ番組の照明のように明るかった。光から目を守るためにわたしは両腕で眼球を覆った。


そして朝がきた、学園の鐘の音が鳴り響いた。


「驚いたかい?僕は藍音、神なる存在だ」

海底二万里の第一部を読み終えました。

潜水艦を追いかける場面はめちゃくちゃ熱かったです。

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