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学園☆三國  作者: 私立叶慧学園
エンドレス☆徐庶
30/37

~十二日目~

writer:みそラーメン


おかしい、何かがおかしい。

確かに今日は火曜日だ。また同じ日を繰り返しているのならここに藍音という名の転校生が来るはずだ。

だが、彼女は何食わぬ顔でその席に座っていた。まるでずっと昔からこのクラスの一員だったかのように。


「驚いたかい?」


わたしが席に座ろうとした時、彼女はそう言ってきた。


「『どういうことなの?』って言いたそうな顔をしているね」


その通りだが…何かを喋ろうとしても声が出ない。言葉にはならないのだ。これは…恐怖?未知なる存在に対する恐怖。わたしはずっと顔を強張らせながら彼女の瞳をじっと見ていた。


「良いよ、良いねぇ…その表情。まさに驚いた顔をしてるよ」


「…っ!?」


それはまるでわたしの思考を読むように、それに感情までも確実に読み取っている。驚かない訳が無い。彼女…一体何者か?


「…今日も、例の場所で君を待つ。分かるね?約束の地よ」


「約束…の地…?」


彼女がそう言った後に再び授業の始まりを告げる鐘の音が鳴り響いた。


その後の授業はもう何も手がつかなかった。

いや、何も手がつかないのはいつもの事ではあるのだが今日はいつにも増して手がつかない。きっと彼女…藍音ちゃんに言われた言葉が気にかかっているのだろう。しかし、それを言った当の本人は楽しそうに授業を受けるばかり。近くの席の子に数学の公式を教えたりしている。わたしの気も知らずに呑気なものだ。


(例の場所…約束の地…まるで厨二病ね、頭おかしいのかしら?)


ふと隣の席を見てみると彼女が静かに笑った気がした。


(暇ね…退屈よ)


だんだんと睡魔が襲ってくる。まあ、これもいつものことだが毎日そればっかりだ。やっぱりそれにも飽きがくるものだ。しかもこの火曜日がループしているのだからその「飽き」というものにも拍車が掛かる。


(そういえば…最近諸葛亮ちゃんに会ってない…)


最近と言っても最後に会ったのは昨日の出来事だ。もっともその昨日という日は遥か遠く、このループが始まる以前の記憶になるのだが。そんなわけだから諸葛亮ちゃんに「久しぶり」と声をかけたところで「昨日会ったばかりじゃない?」と返されるだけだ。でも今はそれで良かった。なぜならわたしの知っている昨日には諸葛亮ちゃんには会っていないからだ。

だから、わたしにとっては久しぶり。

やがて暫く時が刻まれるとこの退屈で憂鬱な授業が終わる。そしたら昼休み。だから諸葛亮ちゃんに会いに行こう。


「…っ!?」


わたしが決意した瞬間、何か超常的な渦が取り巻いた気がした。これも言葉では表せない、だが心の奥底で感じるのだ。これが所謂、「胸騒ぎ」というものなのだろうか?


「どうしたの?徐庶ちゃん」


「い、いえ…なんでも無いの」


「そう」


悟られたか?いや、そんなはずは無い。彼女は…藍音ちゃんは…ただの人間なのだから…。



ほどなくして昼休みは訪れた。

わたしは急いで教室から飛び出した、なるべく藍音ちゃんに悟られぬように。


(まだ教室に居る…大丈夫…)


廊下から遠目で彼女の存在を把握する。どうやら他の友達にご飯に誘われているようだ。それならこの昼休みは安心だろう。

わたしは隣の教室の窓から諸葛亮ちゃんに合図をする。手のひらで「こっち」とジェスチャーしたのだ。言葉を発することはなくとも彼女は何か察した様子でこちらに来てくれた。


「どうしたの?貴女様子がおかしいわよ」


「ねえ、諸葛亮ちゃん。わたしの話を真剣に聞いて!…ここじゃいけない、屋上に行きましょう!」


「ちょ、ちょっと!徐庶!?」


もう有無を言わさず、半ば強引にわたしは彼女を屋上へと連れていた。


「ここなら大丈夫ね…」


「大丈夫って、何が?」


「いい?わたしのクラスに転校してきた藍音って子は知ってるよね?」


「藍音…?その子なら貴女のクラスにずっと居たじゃない!まあ、確かにこの学園に編入する際に引っ越してきたとは言っていたけど…」


「はあっ!?」


「どうしたのよ、そんなに驚いた顔をして」


「藍音を知っているの!?」


「ええ、皆の人気者じゃない」


(記憶が…書き換わっている?まさかそんな…だが諸葛亮ちゃんの口振りからして嘘には思えない。否、この世界のルール自体が変わってしまっているのか?特異点は?彼女がこの学園に訪れた時?わからない、一体この世界で何が起こっているというの!?)


「やっと見つけたよ、こんなところに居たんだ」


「っ!?」


…藍音だ。彼女はわたしと諸葛亮ちゃんを隔てて中心に立っていた。


「やっとこの世界の変化に気がついたようだね」


「…何が目的?」


「例えば…彼女」


藍音は指先を諸葛亮ちゃんの頭に向ける。そして子供が玩具の銃で遊ぶように引き金を引くようなポーズを取る。その手には銃は無い。


「彼女を今、殺したとしても明日には元通りだ」


「何をする気!」


「バァン!ってね。ほらこういう風に」


次の瞬間、赤い雨が降り注いだ。そして遅れて銃声が聴こえてくる。雨音の中に何かが倒れる音がする。


「いやぁぁぁぁぁぁァァァァァぁあぁぁアアアアア!!!!!!!!!!!!」


気がついた時にはわたしの足元に頭蓋骨が半分になり脳ミソを散乱させている諸葛亮ちゃんの姿があった。


「でも?」


藍音は右手で指を鳴らす。すると一瞬だけ太陽が反転し月が見えた。次の瞬間、眩いばかりの光に包まれて眼を開いた時には何事も無かったかのように諸葛亮ちゃんが立っていた。


「ほら、元通り」


「…どういう事なの」


この数秒の間に起こった出来事にわたしの脳は理解に苦しんだ。訳がわからなかった。それでも藍音は依然として笑っている。


「私…いいや、僕は時の監視者。君たちが神と呼んでいる存在さ」

締め切りギリギリセーフ!

雑な文章ですみません。

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