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 慌てふためく現場に、マルカランが何食わぬ顔で帰ってきた。自由人もいいところだと思う。

「アー外は風が冷たくて冷える。何か温かいものが食べたいな。プローリア」

「それどころじゃないでしょ!マルカラン。状況を見てわからないの。今、トールが大変なことになってるのよ」

 プローリアは、マルカランに掴みかかって、その首を両手で絞める。

「な、なんだよ。プローリア。おいらはただ、外は寒くて体が冷えたから、温かいものが食べたいって言っただけじゃないか」

 ?!そうだわ。トールは風邪をひいて体に悪寒がある。それに胃腸が悪い疑いがあるのに、そんなときに消化の悪い物を食べさせても……。

 そこまで考えてプローリアは調理場へと走り出した。


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