表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

78/102

1

 翌日。

 あきらめきれないプローリアは、もう一度トワカさんに同じ質問をする。

「プローリア。なぜ薬膳料理を学ぼうとする」

「友達のためです」

「なんと」

「友達が逆暗示をかけて苦しんでいます。治したいのです」

「ふむ。私利私欲のためではないのだな。面白い。お前のような娘は久々に見た。よかろう。友達を救いたいか。なかなか心に堪えたわい」

「ありがとうございます」

「だが、修行は厳しいぞ」

「はい。わかっております」

「うむ。良い心がけじゃ」

 トワカ師匠は髭をさすった。

「ここに来たのじゃ。第一関門は突破してる。次の関門じゃ」

「はい」

「薬膳とは何じゃ」

「はい。薬膳とは、全ての食物は『五味』と呼ばれる酸味・苦味・甘味・辛味・塩味。『五性』と呼ばれる熱性・温性・平性・涼性・寒性があります。その効果を得るためには、その特性を生かした食材を選ぶこと。そして食する人の体の状態や体質。気候との適合を考慮することです」

「まるで額面通りじゃ。プローリアそなたの回答には実体験がない。書物の記述をただ頭に詰め込んだだけでは、薬膳料理は作れぬぞ」

 その通りであります。

「では、師匠。どうすれば」

「花鳥風月」

「それはいったい?」

「三日後。ここで薬膳料理を作りなさい。そこで結果をだせたなら、お前を弟子として迎えよう。そして卒業の暁には、わしの薬膳料理の集大成『薬膳図鑑』を伝授しよう」

「わかりました」

 プローリアの声がとても大きい。周りのみんなはガッツポーズやうなずきや笑顔でプローリアに応えてくれる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ