7/102
王子が周りの目があるときは冷たいのに、二人だけの時はやさしい(3)
読んでいただきありがとうございます。
次の日、出勤早々、料理長に呼び出された。
「試験を別に日に、再実施します」
「えっ、どうして?そんな・・・」
「王様から言われましてね。何でも第1王子のリオン様が口添えをしてくださったとか」
「リオン王子様が」
「良かったですね。感謝なさい」
「はい」
私は、口ごもる。
「どうしました?」
「あの、少し抜けてもよいでしょうか?」
「構いませんよ。昨日のこともありますし、今日は午後からの出勤とします」
「ありがとうございます、料理長」
私は、急ぎ、王子様の部屋に向かって駆け出した。
(続く)
今回の話は、全5話です。
続く