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しばらく家にいたけどいてもたってもいられなくなって、プローリアも外に出る。

 外に出てトワカさんを探す。……いた。滝に打たれている。「リン、ビョウ、トウ、シャ、カイ、ジン、レツ、ザイ、ゼン、ショウ……」しばらく見ていたら、滝行を終えて、プローリアの方へ歩いてくる。

「なんじゃ見ておったのか」

「はい」

 トワカさんは置いてあったタオルで体を拭いて、衣類をまとう。

「ここには天竜伝説がある」

「天竜伝説?」

「そうじゃ。昔、市井しせいに住んでいた男が、人生に無常を感じ、山に隠居して悟りを開き、見事寿命をまっとうして竜になり天に昇った。市井の人々はそのあまかける竜を見て祈り、自らの行いを恥じ、心が洗われたという古くから伝わる言い伝えじゃ」

「……トワカさん。いったい四川省で何があったんですか?」

「知らぬともよい。知らなくともよいことが、世の中には数多あまたとある」

 そう言って戻るトワカさんの背中に、プローリアは竜を見る。

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