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レストランで食事と休憩を済ませた。トールのことは気になるが、先に進まなければ。
「大丈夫?ソシア」
「うん。ありがとう。なんとか」
人は傷付いてまた大きくなっていくのだと料理長も言っていた。また一歩成長したねソシア。
「もう少しだがんばろう」
リオンが言って場が引き締まる。手には地図を持っている。「少し入り組んだ場所にある。待っておれ。今地図を書こう」とリスタラが書いてくれたものだ。それを手がかりにプローリアたちは登山コースを脇にそれ、普通の人はまだ踏み入ったことのないであろう未開の地へ足を一歩踏み込んだ。