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その2 夢と現実

「1人部屋でゴロゴロしながら乙女ゲーム、実に幸福な時間だ〜〜!!!!」


「わーん!この乙女ゲームバッドエンド多いよぉ〜」


「またヒロインが死んでしまったではないか!どんだけバッドエンド豊富に作ってんのよ!?」


「てか、またユーフィリアが犯人じゃんか〜」


「あぁ!ヒロインじゃなくてウィリアムが死んだぁ!?」


部屋にいる独り言が多すぎる1人の少女、彼女は見た事がある。というかアレ私だ!

嗚呼、その乙女ゲームめちゃくちゃバッドエンド多いぞ、挫折しないでねと心でエールを送る


悪役令嬢ユーフィリアはとにかく邪魔なヒロインを亡き者にしようとしてくるし執着がすごい

だから攻略対象キャラがヒロインを庇って死ぬみたいなパターンのバッドエンドもそこそこあるのが「願いと祈りのエルメア」なのだ


しかし今は私がユーフィリアなのだから他人事ではないしそれを避けなくてはいけないのだが…。

ようは自分がヒロインを妬んで虐めたりしなきゃいいのだからやって出来ない事ではない

なるべく平和であるようにヒロイン達に関わらないで生きていこう


乙女ゲームにはハッピーエンド、ノーマルエンド、バッドエンドと3種類あることが多い

「願いと祈りのエルメア」もそれに反せず3種類あるのだがバッドエンドが多いのだ

私も何度ヒロインを死なせてしまったか!


ん?バッドエンド?ヒロインの死?それってもしかして私すごい大事なことを考えてなかったのかもしれない!!


急に今まで見ていた部屋が渦に吸い込まれていく。まるで夢はここまでと言われているように

そんな事を考えながら私は夢の世界を追い出されてしまった


ガバッと勢いよくベッドから起き上がると部屋に日が差しているどうやらもう朝のようだ


「おはようございますお嬢様。顔色がよくありませんが悪夢でもみましたか?」


ベッドの横にいるメルがモーニングティーの準備をしながら聞いてきた。

私はどうやらとても大事なことを考えていなかったようだ、と気づいてしまった

バッドエンドでヒロインが死んだら私はどうなるのかわからない、という事に


「メル!私、やはり死ぬのかもしれませんわ!」


「お嬢様、紅茶を飲んで落ち着いてくださいませ。お話はその後にしましょう」


そうね、と言いメルの淹れてくれた紅茶を口に運びゆっくりと飲み込んでいく。

ふぅ、と一息ついて改めてメルへ話を続ける事にした


「メル、私の事を信じてくれますか?」


「安心してくださいませお嬢様。御伽噺であろうと信じます」


昨日は信じなかったではないか?と思ったがそこは黙っておくことにしよう


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