前世の記憶1
ようやくな感じ…
分かりにくかったらごめんなさい!
ウィンザー家。
ウィラント王国の四大公爵家の一つ。
ウィンザー公爵家の長女クリスティナには、前世の記憶があった。
ニホンという国で生きていたこと。
ニホンでは、それなりに家が裕福であったこと。
(白鳥 梓。確か、そんな名前だったはずだわ。)
クリスティナは蘇る前世の記憶に思いを馳せる。
決して幸せだったとは言えない人生。周りには、いつも大人がいて、窮屈でしかない毎日。息が詰まるような環境は一種の監獄に思えてならなかったーーあの日々
小さな頃は人並みに幸せを感じていたはずだった。彼女の人生が狂い始めたのは16歳のときだった。
梓には、姉がいた。可愛らしく、誰からも愛されるような人で、自慢の姉だった。
しかしそれも、小さな頃までだった。
口にせずとも、まわりの人間は私と姉を比べていた。どんなに勉強を頑張っても、私には「白鳥家なのだから、出来て当然。」といった態度で接する。しかし姉には「さすが、白鳥家のご令嬢ですね。」と言うのだ。人好きする笑顔を振りまく姉。
ーーー何が違うのか…
梓自身それほど不出来で無かったにもかかわらず、姉に劣らないために勉学に励んだ。それでも差は埋まらない。容姿で敵わないのならば、その他の事でーーと様々なことに必死で取り組んだが、梓を待っていたのは絶望。何一つ今までと変わらなかった。
「私に何が足りないの…。」
梓は姉と違って凛々しい印象を持つ少女だ。優しく、包み込むような笑顔や庇護欲を誘うような姉とは違う。
白鳥家の一人として、恥ずかしくないように。ーー
周りの人に認めて貰いたくてーーー
梓はどんどん自分に厳しくなり、追い詰められていった。
ありがとうございました!