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 ノルドとイシュに連れられて、冒険者組合にやってきた遥達。冒険者組合の建物は街の門からさほど離れておらず、すぐに着いた。

 レンガ造りの三階建の建物は周りの建物に比べそこそこ立派なものだった。

 入ってきた遥達に中にまばらに居た冒険者たちは視線を向けるが、側に居たノルドとイシュに気付き注視するのをやめる。

「あそこの空いてるカウンターが組合証の発行カウンターだ」

「……ある意味わかりやすいな。あれが冒険者になる最初の洗礼ってやつか?」

 遥の視線の先にあるギルド証発行の窓口には、厳つくむさ苦しい中年の男がぽつねんと座っていた。そして依頼委託受付、依頼受付、完了窓口には人当たりの良さそうな女性が座っていて、幾人かが並んでいた。

「ブフッ。まあ、考えなしのガキが冒険者になろうとしてあそこで追い返されはするけどな」

「あれで人は良いんだよ。あの人の厳しさは優しさの裏返しだから」

「なるほどな。登録してくる。二人共おいで」

 ノルドとイシュの言葉に、まともな組合そうだなと判断する遥だった。

「うん」

「ああ」

 遥はディーンとディノを連れてギルド証発行カウンターに向かう。窓口に着いたディーンが、ずいっとカウンターに乗り出しニコニコと話しかけた。

「おじさん!冒険者組合に登録したいんだけど!」

 そのあまりに人懐こすぎる勢いに中に居た受付の男の腰が引け、まわりの冒険者もぎょっとした顔でディーンを見る。

「こら、ディーン。身を乗り出すな。受付の方が驚くだろう」

「あ、ごめんね、おじさん」

「い、いや。ちょっと驚いただけだ」

 この年頃の子供から怖がられることの多い男は懐っこく話すディーンにどう対応していいかわからず挙動不審になっている。それを見ていたノルドが背を向けて肩を震わせ、イシュは口元を抑えている。

「すまない。なんというか物怖じしない子でな」

 人が龍を恐れる事はあっても龍が人を恐れることがあろうはずもなく、遥はぼやかして言うしかなかった。

「おじさん、いい人なんでしょ?あそこの二人がそう言ってた」

 キラキラした目で遠慮なく言うディーンに、男は耳まで赤く染め、金魚のように口を開くだけだった。

「「ブハァ、あはははははは」」

 そんな受付の男様子にたまらず吹き出したノルドとイシュだった。冒険者たちも必死で目をそらして吹き出すのを堪えている。

「ノルド!イシュ!お前ら後で覚えてろよ!」

「……ディーン、少し黙ってようか?」

「うん?」

 遥はディーンの首根っこを掴んでカウンターから引き離し、ディノの後ろにやる。

「ゴホン。それで三人共冒険者登録するのか?」

「そうだ。身分証を紛失してな、代わりになるものが必要なんだ」

「そりゃ大変だったな。だが、冒険者登録すると、一応最低限の依頼を熟してもらわなきゃいけなくなるぞ?何もしないと罰金が課されるようになる」

「詳細を教えてもらえるだろうか」

「ああ、もちろんだ」

 受付の男は遥達がきちんと理解しているか確認しながら冒険者登録について説明し始めた。

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